「高木紗恵子展」 東京オペラシティアートギャラリー 9/11

東京オペラシティアートギャラリー(新宿区西新宿)
「project N 高木紗恵子」
7/15~9/25

「難波田龍起展」と同時開催中の、オペラシティ財団が若手作家を取り上げるシリーズ「project N」。今回は1980年生まれという高木紗恵子さんの、鮮やかなアクリル画が展示されています。

カンヴァスにアクリル絵具をふんだんにのせた作品は、まるでメルヘンの世界の絵本のようです。描かれたシカや植物などには殆ど輪郭線がなく、絵具の鮮やかな色によってのみ象られています。絵具は、構図を丁寧に決めながら丁寧に置かれたというより、もっと自由にカンヴァスへ引き延ばされながら置かれたような気配を見せていますが、結果としての作品はどれも非常に美しく、絵具から発せられるピンクや白の光の乱反射が、展示空間を優しく包み込んでいます。パンフレットによれば、アクリル絵具は、「1回以上塗らない、のせない」という考えの元で使われているようで、確かに全体としては何やら平べったい印象も受けますが、不思議と作品自体は、池や湖の水面のざわめきのような、柔らかく繊細な表情を見せています。また、キリンやシカ、それに色とりどりの花々など、高木さんの描かれたものへの優しい眼差しも感じさせます。

一番最後に展示されたビデオは、アクリル絵画のアニメーションに、UAのボーカルが心地よく流れる作品です。アクリル絵具の質感はどことなくヴァーチャルな雰囲気を見せているのですが、このビデオでは、まるでその気配が実際に体現されているかのようです。こちらもとても面白い作品かと思います。

作品は「祝福された空間」という言葉でも説明されていましたが、夏の真昼の強い光線の元に投げ込まれた時のような、輝かしさと眩しさ、またはその光を受けることによる充足感を得ることが出来ます。見応え十分でした。
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