「出光美術館名品展2」 出光美術館

出光美術館千代田区丸の内3-1-1 帝劇ビル9階)
「開館40周年記念 出光美術館名品展2 競い合う個性 - 等伯・琳派・浮世絵・文人画と日本陶磁 - 」
11/11-12/24



出光美術館の名品展(第二期)です。後期展示のみを拝見してきました。相変わらずの充実した品々が展示室を彩ります。見応え十分です。

 

琳派では、伝宗達の「龍虎図」(江戸時代)がユーモラスでした。画面からはみ出そうなほど大きな虎が一匹、左足を前にして一歩踏み出す光景が描かれています。もちろんこの迫力満点な風情も興味深いのですが、その大きさに反して実に愛らしい表情をしているのにもポイントです。真ん丸の顔と、ピンとのびるヒゲは、まるで某アニメのネコ型ロボット(?!)のようでした。いつも隙なく構図を纏め上げる宗達が、このような遊び心溢れる作品を描いているとは知りません。しばらく見ていると、思わず吹き出してしまいそうになるほど茶目っ気たっぷりです。



前期展示で名品「十二ヵ月花鳥図貼付屏風」が出ていた抱一は、後期で「糸桜・萩図」が登場しました。艶やかな色紙と短冊を貼付けた糸桜と萩が何とも風流な作品ですが、糸桜の上部へ迫出す一本の枝が抱一らしからぬ不自然な曲線を描いています。赤の色紙がやや重たくてもやはり流麗な萩の枝振りと比べると、その奇妙な造形が目立っているのではないでしょうか。大の抱一ファンを自認する私が見ても、この作品は僭越ながら今ひとつ物足りなさを感じてしまいます。これなら、抱一の弟子と言ってしまうにはあまりにも偉大な絵師、鈴木其一の「四季花木図屏風」の方がはるかに美しく優れた作品です。



以前、六本木の泉屋博古館分館にて惹かれた板谷波山も4点ほど展示されています。透き通るように美しいミルク色の表面から、一筋の葉と仄かに照る花の浮き出す「葆光彩磁草花文花瓶」は絶品です。また、器の底から立ち上がるように桔梗が配された「彩磁桔梗文水差」も、端正でシャープなフォルムが印象に残りました。

その他では、源氏をモチーフにした狩野探幽の「源氏物語 賢木・澪標図屏風」や、鮮やかな仁清の「色絵芥子文茶壺」、または鍋島や道入の楽焼などの魅力溢れる名品に出会うことが出来ました。明日まで開催されています。(12/10鑑賞)

*関連エントリ
「出光美術館名品展1」 出光美術館 5/5
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