晴れときどきブログ。

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【小説】電子の星―池袋ウエストゲートパーク〈4〉(石田 衣良)

2009年08月29日 | 


IWGPシリーズ第四弾。

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<あらすじ>

元Gボーイズ・ツインタワー兄弟のラーメン屋をネット中傷から守れ。「東口ラーメンライン」
ジャズタクシー運転手の息子の不審死を巡る人間模様。「ワルツ・フォー・ベビー」
強制売春の被害者、ビルマ人の少年を違法デリヘルから救え。「黒いフードの夜」
山形の「負け犬」ネットおたく少年と共に
人体損壊DVDと友人の死の謎を解き明かせ。「電子の星」

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ツインタワーの双子兄弟が非常にかわいらしい一面を見せる今作。
他の話がかなり重苦しいので、第一話のほんわかさに救われます。

第二話は、真実を知ることによって関係者皆が不幸になる話。
ほんと救われないです。
知らない方がいいことは世の中にたくさんある、と。

第三話、マコトが非情な顔を見せます。
根が優しい人間を怒らせると怖いよ?

第四話は・・・もう描写でちょっと吐きそうになるような胸糞悪い犯罪(?)がテーマです。
「闘ったことのないやつが、負け犬になれるのか。」
深いセリフですね。
自分はダメ人間だと思うのは、真剣勝負に負けてからでいい。
やる前から諦めるのは負け犬以前の問題だと叫ぶマコト、かっこいいよ!
テルは事件解決後、戻った山形でどう生きていくのでしょうか。
できることだけでいいから、自分なりに頑張ってほしいなぁ、と
そう思ってしまう結末でした。

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エグい描写のところはDVDみたいに高速再生できないのかしら度:★★★★