はりせんぼん

今は調査員のお仕事をしている、もと看護師。最近、お勉強不足、渇を入れてやってください。

病院ランキングの怪(その2)

2009-08-27 09:10:53 | 不自由な言葉
Aさんのご家族が大怪我をしたのは出先のことでした。
救急搬送された病院は
県内の病院ランキング上位の大きな病院でした。
入院はじめは「これで一安心」と思ったそうです。

ところが、
クリニカル・パスに沿った包括的医療にAさんは馴染めません。
ご家族も、ただ機械的に処置されているようで、
表情がよどんだままです。

大怪我ですからパスに従った、
安全性が高く抜かりのない医療がよいに決まっています。
でも、そこに人間性を感じがたかったのです。

大怪我なうえに重い持病を抱えていたAさんのご家族ですが、
2週間もたたぬ間に退院を迫られました。
「ここは急性期の病院です。
 リハビリを専門にする療養型の病院に行きましょう」

行った先の病院は病院ランキングにも載らない、
ぼっちい(!)病院でした。
でも、そこでは家族的な会話が可能で、
AさんやAさんのご家族の会話をゆっくり聞いてくれました。
リハビリも「時間になったからやりましょう」ではなく、
生活そのものがリハビリだと、
リハビリ用具を工夫して、
Aさんのご家族が自由に過ごせる時間が用意されました。

「人間的だった。
 やっと、家族も安心できた。
 第一、表情が変わってきたし、
 言葉を発する機会も増えた」

ぼっちい病院への入院は2ヶ月を超えました。
無事に歩いて退院したAさんのご家族です。
病院ランキング上位の病院では歩けなかったのですが。
(続く)

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