山紫水明の地-奈良県天川村：みたらい渓谷

Mitarai Keikoku Valley, Tenkawa Village, Nara Pref.

さてさて、新緑を求めて奈良県天川村のみたらい渓谷にやって来たのですが、
鮮やかな新緑が渓谷の川面に写り込んでいました。この光景を見たかったのです。


雨がほとんど降らない国もあります。そういう国では、豊かな水が流れる光景を見ることは出来ません。
国土に平地しかない国もあります。そういう国では、緑溢れる山々を見ることは出来ません。


山紫水明…そんな言葉が相応しい、この国で生まれ育ったことを幸せに感じたことが
これまで一体何度あったことでしょう。この季節になると、その思いを強く感じます。


川の水を手に掬い、グイッと飲み干します。そんなことは、日本の山に行けば当たり前の行動です。
でも、川の水を飲めない国は多々あります。というか、水道の水が飲料に適さない国が
世界では普通なんだということを、海外を旅するようになって知りました。


ワタクシが学生だった頃ですが、日本人を揶揄する「日本人は安全と水はタダだと思っている」という
言葉がありました。確か偽ユダヤ人のイザヤ・ベンダサンが「日本人とユダヤ人」という書物に書き、
広まった言葉だったという記憶があります。


温暖湿潤な風土に恵まれ、アメリカの庇護の元で戦後の平和を享受する日本を揶揄する言葉だったのでしょうが、
ワタクシは「水と安全はタダだ」と思える国であることは幸福だったと思います。


ただ、現在の状況では「水と安全はタダだ」と思っている日本人は、よほどの楽天家でしょうけどね。


この先、我が国はどうなっていくのかはわかりませんが、この美しい風土は次の世代へ
残していかねばならないと感じます。それはワタクシ達の世代の責務かなぁと思います。


ワタクシ達の世代は、子供の頃に高度経済成長期を経験しています。その時に、どれだけの豊かな自然が
どれだけの素晴らしい日本の伝統文化が失われていったかを知っています。
同じ過ちを繰り返してはいけないですね。

使用したカメラ：FUJIFILM X-Pro2


海外旅行に行くと、日本のダメな部分も目につくのですが、同時に日本の良さを再認識することが多いです。
日本の良さで一番感じるのは、公共交通機関の時刻が正確であることと、
さほど広くない国土に多様で美しい自然があることだと思います。


ブログランキングに登録しています。こちらをクリックしたいただくと嬉しい限りです。
写真日記ランキング
面倒ですが紋をクリックした後は、ブログランキングのページが開くまでお待ちくださいね