よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
そう思ってブログを始めてみました。

緑の波、緑の海-京都府和束町:石寺

2018年11月05日 | 京都(京都市以外)
Ishidera, Wazuka Town, Kyoto Pref.

さてさて、京都府の景観資産にも選定された美しい茶畑を見ようと、京都府和束町にやって来たワタクシは、
まず、石寺にある茶畑の見事な光景を見ながら茶畑の中を歩いていました


どのような農作物にも、その農作物の生育や栽培に適した条件というのがありますが、茶にも当然栽培条件があるんですよね。
まず、気候は「年間降雨量が1300ミリ以上」で、しかも「年間を通じて一定量の降雨」であることが重要な自然条件だそうです。
雨期や乾燥期が続くといった激しい気候ではなく、安定した降雨量がいいとのことです。
その上山間部で、ある程度の寒暖の差も茶葉の育成を助けますが、極端な寒冷地や高温地では茶木は育ちません。
ですので、日本では東北地方以北では茶の栽培が出来ません。
さらに「水はけと風通しがよいこと」も条件で、昔からの茶畑のほとんどが山間部の斜面を利用しているのもこのためです


そして、「冷涼な河川の上流から中流の地域」であることが最適な条件だそうです。
これは、茶葉が最も嫌う「霜」を川から立ち上る霧が防いでくれるからなんですよ。
ここ和束町というのは、これらの全ての条件を満たしているんですね


見渡す限り手入れされた茶畑が広がります。茶畑の畝が、緑色の波のように見えます。
いや、この茶畑が緑色の海のようにさえ思えてくるのです


「手つかずの大自然」というのは本当に美しく、心惹かれます。だから、ワタクシは山に登るのでしょう。
しかし、一方でこの茶畑のように自然本来の姿と、人間の営みが調和した美しい光景もまた素晴らしいと感じます


茶畑、棚田、段々畑、牧草地…先人たちが自然の地形や環境を巧みに利用し、創意工夫して作り上げてきた光景に、
ワタクシは心惹かれ、そういう場所をよく訪ねるようになりました


明治時代以降、日本では自然と共生するのではなく、自然を破壊して人間の活動域を広げてきました。
それに拍車をかけたのが高度経済成長でしょうね。大阪なんて自然の海岸はどこにも残っていません


最近、世界各地で気候変動が起こったり、大規模な自然災害が相次いでいます。
それは自然を破壊するワタクシ達に対して、地球が怒っているようにも思えます。
あるいは、自然が破壊されていくことに対して、地球が慟哭しているようにも思えます


「開発=発展=豊かな暮らし」なんて考えは、20世紀の遺物だと思うのですが、
海の向こうにある世界一の人口を抱えた国の人には、環境保護だとか自然が財産だなんて考えは無いでしょうねぇ

使用したカメラ:1、2、3、6枚目はFUJIFILM X-T1、他はFUJIFILM X-Pro2


人間の営みと自然が強制する場所として、「里山」という言葉がありますよね。
里山には「集落、人里に隣接した結果、人間の影響を受けた生態系が存在する山」という定義があります。
里山が一番美しいというか、日本らしい姿になるのが晩秋だと思っています。
次の週末は、里山歩きに向かうのもいいですね。



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