旅行会社へ

次年度の引継ぎの為に、いつも合宿等でお世話になっている旅行会社に行った。旅行会社、といっても非常に小さな会社（おそらくは大学のサークル相手の合宿部門にほぼ特化）で、訪れた支店は駅前マンションの一室。それもマンションの入口からしてかなり分かりにくいところにあり（入っていくとき、いささか「侵入」ということばが当てはまるのではないかと思うほど）、「～観光」と申し訳なさ程度に看板がかかっている一室が、その支店。明らかに一般客向けではなく、知る人ぞのみ知る、といった感じ。もっとも一般の旅行は扱っていないようで、旅行会社があるとわかっても何の得にはならないのだが。

部屋に入るといつもの担当者がテーブルへと案内してくれる。室内は本当にマンションそのもの。ただここは一応旅行会社の一支店、もちろん家具やベッドなどはなく、机や書類棚ばかりが目立つ。

話が始まるが今日はただの引継ぎ・顔合わせ程度。次回の合宿も日程が決まっており、最終的な打ち合わせはまだまだ先。ただ、そこには大きな本題が。
「勧誘のチラシ、うちで作らない？」
ここでいう勧誘とは来年の４月に行われる、新入生をサークルへと招き入れる勧誘、チラシはそのときに配布するものである。なぜ旅行会社がこんな話を？システムは以下。

旅行会社とクレジット会社が提携→旅行会社が学生にカード加入を勧誘→勧誘すればカード会社から旅行会社にリベート→その一部で勧誘用のチラシを無料で作成

おそらくこんな感じだと思われる。５人カードに加入すれば、５００枚のチラシを無料で刷ってもらえる。これが一単位となり、１０人で１０００枚・・・というように増やす事ができる。チラシの大方のレイアウトは決まっているが紹介文などは自分たちで書く事ができる。

このチラシを、うちで作ってみないか、というのだ。実は去年は別の会社で、チラシを（おそらく同じようなシステムで）無料で作成していた。ただこの会社では、カード加入時に書いた申し込み用紙から個人情報を得ていた、といううわさを耳にしている。これが原因というわけではないが、せっかく今年はこの旅行会社が勧めてくれるのでこの旅行会社にお願いする事になった。

５人カードの加入者を集めないといけない。結構ネック。ただのポイントカードではなく、クレジットカードなので、未成年者は親の承諾が必要、もちろん審査あり、と一筋縄では行かない。

それにしても、なぜ旅行会社とクレジットカード・・・という疑問。カード会社としては、学生とコンタクトのある旅行会社を通じて新規会員の獲得、また旅行会社としては、無料でチラシ作成、とイメージアップ、という利点がありそう。しかし本当にうまくいくシステムなのだろうか。思わず担当者に「こんなことやって儲かります？」と質問。「まぁ学生サービスという面が強いかな」との返答だが、この件、かなり強く勧められたことからも、それ以上になにかありそうな感じ。カード会社としても、学生はあまりカードを使わない、年会費・入会費は無料、解約も自由、ときてはうまみがなさそうだが、それでも、どこかで儲けれるシステムなのだろうか。

正直、カード加入には抵抗があるが、まあチラシ無料ということを考えれば・・・。このチラシもあんまり宣伝効果は期待できないのだが。