源氏物語と共に

源氏物語関連

朝顔(2)追記あり

2009-09-09 08:59:13 | 
今朝は涼しさに目が覚めました。


今年はまた蒸し暑さがぶり返していましたが、
やっと秋の気配がするようになりました。


月も美しく、普段なら夏の夜から虫の音が聞こえるのが、
今年は今頃やっと鳴くようになりました。


今年の中秋の名月は10月3日あたりのようです。


さて先日の朝顔は肝心な事を忘れていました。


朝起きの顔だけでなく、
花がすぐにしおれることから、
朝顔の露と結びつき、露とあらそうはかなさや
無常を表象しています。



(新古今集・秋)
おきてみむと思ひしほどに枯れにけり 
  露よりけなる朝顔の花    

(紫式部集)
消えぬまの身をも知る知る朝顔の
  露とあらそふ世を嘆くかな    




また、枯れるという言葉と結びつけたり、
秘めたる恋と結びつくイメージもあるようです。
(万葉集)
人しれずこひはしぬともいちしろく 
  いろにはいでじ朝顔の花 




このイメージの延長で枯れる関係というか、
宇治十帖で薫が大君追懐に朝顔が刻まれると、
古典文学植物誌知っ得の原岡文子氏は言われています。
光源氏と朝顔の君との関係も、何となく納得するイメージですね。


朝顔種子は漢方では下剤などだったようです。


朝開いて夕方にしぼむ花の風情がありますが、
近代では有名な「朝顔に釣瓶取られてもらひ水」のように、
単に花の美しさをたたえたものもあるとのこと。


最近では秋になってもずっとたくましく咲く
朝顔系の花も見かけるようになりました。


余談ながら、朝鮮朝顔はダチュラ。
一時流行ったエンゼルストランペットのことです。


花も木も大きくて驚きます。
http://kitola.hp.infoseek.co.jp/dokusou/c-asagao.html
深山毒草園」サイトより


(追記)
朝顔の色を知りたかったので、調べました。
長崎盛輝「かさねの色目」では表・縹裏・縹とあり、
当時は白と青の花だったが、
青色の方を重ね色目としたのだろうとありました
しかし、衣類の色としては平安時代にはまだ出てこないとも。


城南宮の「源氏物語の庭」でも同様に縹(はなだ)色になっています。
当時は白色かな?とも思いましたが、同じ白色の夕顔とかぶりますね。
露草同様に青色の朝顔も綺麗だと思います。




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