源氏物語と共に

源氏物語関連

紫式部集より

2009-08-11 16:34:13 | 紫式部
すざましい大雨から一転、今日は静岡の地震。


被害にあわれた皆様には、お見舞いを申し上げます。


さて、今日は紫式部集よりちょっと心に残った歌を紹介します。


紫式部は暗いと思っていたけれど、
前回に山本淳子先生のコメントご指摘で、
目からうろこの解釈が出来るようになりました。。


今回も、この並べてある2句が面白いと思いました。



 身を思はずなりと嘆くことの、やうやうなのめに、
 ひたぶるのさまなるを思ひける

  「数ならぬ 心に身をば まかせねど、
    身にしたがふは 心なりけり 」

  「心だに いかなる身にか かなふらむ
    思ひ知れども  思ひ知られず    」  (紫式部集) 

 


何となく実感できるように思います。


最初の句は「幸せは自分の心が決める」という
どこかで聞いたような言葉と同じように思いました。


どちらかというとポジティブな表現でしょうか?


2句目はそれにくらべて少しネガティブな表現かもしれません。


紫式部という人は客観的な見方をする人なのでしょうか。


彼女がひきずる「憂し」が何かまだわかりませんが、
「いづくとも  身をやるかたの 知られねば
       うしと見つつも ながらふかな  」    (紫式部集) 

 
山本先生のおっしゃるように
肯定的に思うようになったことは、一歩前進かもしれません。


色々な考え方があると思いますけれど。