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「ふるさと納税」の意味を考える

2019-05-13 22:08:10 | アラカルト

「ふるさと納税」の返礼品に問題があるとして、4自治体が「ふるさと納税」税優遇の対象から外された。
日経新聞:ふるさと納税、泉佐野など4市町除外 6月から総務省

ふるさと納税が検討、実施をされた頃というのは、税収が減り続ける地方の自治体の財政健全化などの目的があったように思う。
そのため、ふるさと納税をした人は税の優遇の対象となっていた。
他にも納税をした自治体から「返礼品」として、地元の特産の品々が送られる、ということになっていた。
この「返礼品」によって、納税者には納税した自治体の特産品などを知ってもらい、産業の活性化という目的もあったと思っている。

しかし、都市部の自治体などは「地元の特産品」と呼べるようなモノが無く、「ふるさと納税」での税収が期待できないばかりが、「ふるさと納税」の税優遇により税収が減ってしまった、という自治体もあったと記憶している。
多くの自治体は、地元の特産品のPRと考えていたようだが、「返礼品」となる特産品以外のギフト券などを返礼品としていたことが、今回の措置となったようだ。

そこで一番話題になった(?)泉佐野市の「ふるさと納税」のサイトを見てみたのだが、全ての返礼品が問題になっているようなモノではなかった。
ただ返礼品の対象納税額が他の自治体よりも細かく、返礼品の種類も多すぎるのが、問題なのでは?という気がしたのだ。
多くの自治体は最低納税額が5千円以上で、5千円程度では「これは!」という返礼品も少ないように感じている。
ある程度の納税額にならなければ「(その地域の)特産品として欲しい」という、感覚にはなれなかった。
そして返礼品の種類そのものも、決して多いという気はしなかった。
逆に、自治体側の「厳選をした返礼品」という印象だった。

「選択の自由があり過ぎると、人は迷って決められない」ということが、ビジネスではよく言われることだ。
まさに泉佐野市の「返礼品」は、余りにも返礼品の種類が多すぎるのだ。
もっと「泉佐野」の産業などに力を入れた返礼品に絞った方が良いのでは?と、感じるほどなのだ。
例えば、泉佐野市は今「日本のタオルのふるさと」というキャッチフレーズで、まちおこしをしている。
「日本のタオル=今治」というイメージが定着している中で、新しい「タオル=泉佐野」というイメージづくりはとても難しいはずだ。
では、今治市が返礼品として扱っていないタオル製品は無いだろうか?という視点で探し、違うタオル製品を「返礼品」を柱にし、地元の農産物などを加える、というところから始めても良かったのではないだろうか?

というのも、「ふるさと納税」が始まった頃私の実家がある米子市の「返礼品」は、さほど魅力的だとは思えなかった。
それが今では、鳥取県内での「ふるさと納税」の額が、一番多い自治体となっている。
理由は「返礼品の見直し」により、地元でも美味しいと評判のハムのセットなどが加わったからだ。

「ふるさと納税」が始まった趣旨の一つには、自分が生まれ育った故郷の財政を支援しませんか?という目的があったように思う。
それが、災害により大きな被害が発生した時には、被災地への「ふるさと納税」者が、返礼品辞退で申し込みをするようになった。
縁もゆかりもない被災地であっても、直接的に自治体支援となるという考えから、このような納税者が増えたのだ。

「返礼品」という楽しみはとても大切な動機となると思うが、それがありふれた商品であれば魅力は半減するだろう。
地元に魅力的な返礼品が無い、のではなく「(ふるさと納税者といっしょになって)魅力的な返礼品をつくっていく」という発想が、地域の新たな産業の活性化にもつながるのではないだろうか?





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