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「パナマ文書」の衝撃

2016-05-10 20:47:04 | ビジネス

今朝、4月から話題になっていた「パナマ文書」が公開された。
この「パナマ文書」については、様々な影響が出てきている。
ロシアのプーチンさんの知り合い?とか、中国の習近平さんの親族とか・・・アイスランドでは、首相が辞任に追い込まれる、という状況にまで発展している。

国際的には、それほど話題になっている「パナマ文書」だが、日本国内ではあまり注目されていないようだ。
もちろん「熊本・大分での大地震」で陰に隠れてしまったという部分もあるようだが、そればかりではないと思う。
一つは、「日本の政治家の名前が無い」という報道が、早い段階で報道されたからだろう。
もう一つは、日本の大企業が「パナマ文書」の中にあったとしても、出てくる回答は「適切に処理をしている」か「現在は、関係が無い」という内容だと、想像できたからかもしれない。
実際、今日発表されたリストに掲載されている大企業は、そのような回答をしている。

その一方で、日本の暴力団幹部が関わった企業の名前がある、という話もあったようだが、新聞などのメディアでは報道されていない。
この場合、「租税回避」というよりも「マネーロンダリング」を目的としていた、という点が問題になる。
そう考えると「タックスヘイブン」を使った手法は、税金逃れだけではなく、「表に出せないあらゆるお金」にまつわる手法だということがわかる。

以前、拙ブログでも指摘をさせていただいたのだが、この「タックスヘイブン」によって、一番犠牲になるのは「中間層」だと言われている。
本来支払わなければならない税金を富裕層が逃れるコトで、そのツケは中間層が負担をしなくてはならなくなるからだ。
そして税金逃れをしている富裕層や大企業が、正当な税を納めた場合、ほとんどの国の「財政危機」は無くなる、という指摘もある。

そのような指摘をしている中心的人物が、「21世紀の資本」の著者であるトマ・ピケティ氏だ。
そのトマ・ピケティ氏や世界の経済学者たちが集まり、「租税回避地を失くす」という動きが出ている。
もちろん「租税回避地」となっている国や地域にとっては、経済的ダメージを受ける。
問題となるのは、「落としどころ」ということになるのだろう。

一つ気になることは、海外と日本との「パナマ文書」に対する受け止め方の温度差だ。
国税は、情報収集に興味を示しているようだが、「租税回避地」で起業すること自体は、問題ではない。
「税金逃れ」と、単純に言い切れる訳ではないからだ。
だからこそ、今日発表された企業の多くが「適切に処理をしている」と、回答できるのだ。
最も日本の場合、大企業に対する税優遇の指摘はされており、それが実際の経済に影響を与えていない、という指摘もある。
その優遇措置が、経済にプラスとなっているのか?という、検証から始める必要があるかもしれない。

いずれにしても、「パナマ文書」で名前の挙がった企業に対するイメージダウンは、ある程度免れないだろう。
ただしそれは、生活者が以前からその企業に対して、どのように感じていたかによるところが大きいように思う。
生活者にとって、遠い存在の企業であればダメージは比較的小さく、身近な存在であればダメージは大きいだろう。
果たして、海外での「パナマ文書」のような衝撃は、日本でも起きるのだろうか?
その鍵は、生活者一人ひとりの「税の不公平感」にかかっているような気がする。


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