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信用される情報源が、変わってきた?

2016-11-11 20:32:33 | アラカルト

Yahoo!のトピックスに、米国大統領選はFacebookなどに影響された、という趣旨の記事がピックアップされていた。
Yahoo!:ザッカ―バーグCEO、「大統領選の結果はFacebookのせい」に反論

確かにFacebookをはじめとするSNSは、今回の大統領選に影響を与えたと思う。
なぜなら、SNS上での情報が伝わる速さは、これまでの中心メディアであった新聞やテレビよりも、遥かに速いからだ。
一人の発言が、ネットを通して瞬く間に共感を呼び拡散していく、それがSNSという新しいツールの力でもある。
それに比べれば、新聞やテレビの情報は、1日以上遅い。

もう一つSNSの持つ力というのは、情報の発信源が「操作されていない」と思い込んでいる点だ。
「操作されていない」というと、変な感じがするかもしれないが、SNSの情報の発信源はあくまでも一個人による発信だからこそ、利害関係などとは関係のない「フェア」で「バイアスがかかった情報」ではない、と思い込みやすいからだ。

マーケティングの中で、口コミを利用した「バズ・マーケティング」というものがある。
拙ブログでも、過去何度か取り上げてきているので、ご存じの方も多いと思うのだが「バズ・マーケティング」の一番のポイントは、情報の発信源を新聞や雑誌、テレビなどの媒体ではなく、人の評価を利用しているという点だ。
口コミサイトなどは、その一例だろう。
使用実感などは、メーカー側の美しい言葉よりも、実際のユーザーの言葉のほうが、信用されやすい。
それは実感として、多くの人が感じていることだと思う。
それと同じように、情報もまた「自分と同じ感覚を持っている、普通の人」から発信された内容のほうが、共感しやすい。

問題なのは「自分と同じ感覚を持っている、普通の人」は、情報発信のプロではない(場合によっては、プロが素人の振りをしている)という点だ。
「共感しやすい」ということは、「一つの考えにまとまりやすい」ということであり、客観性に裏付けされた情報ではない、ということでもある。
SNSには、そのような「客観性」のある情報をやり取りするのが苦手だ。
「まさか?!」と思われるかもしれないが、スパム情報の広がり方を考えてみればわかりやすいと思う。

今回の大統領選で、敗れたクリントン氏側に不利な情報がSNSによって拡散した、というのは半分は正しいと思う。
その中心になったのは、オバマ大統領になった頃話題となった「ティ・パーティー」と呼ばれた若者たちだろう。
彼らは、SNSを使い自分たちと同じような思考の共感者を集め・分散させてきたからだ。
そう考えると、今回の大統領選は情報源の信頼度の変化に影響された部分もあるだろうし、SNSの発達が旧来の情報発信源である新聞やテレビなどのメディアを信用・信頼しなくなりつつある、ということが米国で起きている、と感がるほうがよいのかもしれない。


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