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日本型MOTTAINAIバイオ燃料の開発-おからバイオ燃料-

2008-06-18 11:35:40 | ビジネス
穀物相場の値上がり原因については、改めて書く必要もないくらい多くの方が知っていて、「食べ物をバイオ燃料にする」コト自体に、疑問を呈する論調が多くなってきた。
そんな中、日本には日本向きの「バイオ燃料」があるのでは?と、多くの方が指摘しているモノのひとつに「おから」がある。

現在「おから」は、産業廃棄物として処理されている。
少量であれば、飼料ともなるのだが昨今の畜産業の低迷や作りだされる量の多さなどにより、その多くは産業廃棄物として処理されているのが現状だ。
そんな中「やはり」というか、「おからでバイオ燃料」という研究をしているトコロが、あったのだ。
今日の静岡新聞のWEBサイトに掲載されている、「おからバイオ燃料」走行試験開始という内容の記事がそれだ。

静岡大学などとの産学協同事業のようなのだが、もし軌道にのれば国内ビジネスとしても大いに注目されるのではないだろうか?
何より産業廃棄物が、バイオ燃料として使われるのであれば、それまで業者が負担していた廃棄料は、一転して「売り物」に変わる。
もちろん、作られたバイオ燃料も取引の対象となるのだから、「ゴミが宝の山」に変わる可能性も高い。

他にも、森林保全を目的である間伐材なども、バイオ燃料転換への研究が全国各地でされている。
人の手を入れない森林は、荒れ放題になり森林そのものを衰退させてしまうという指摘は、何度もされてきた。
しかし間伐材では、ビジネスにならず、結果荒れ放題になってしまっているのだ。
それらもまた、バイオ燃料の資材となり、安定的な価格で取引がされるようになれば、日本の森林事業の再生は、やりやすくなるはずだ。

本来「バイオ燃料」とは、その様なモノでなくてはいけなかったはずなのだ。
それが、人の口に入る前に「バイオ燃料」として作られ、その「バイオ燃料への転換」という期待感だけで、実勢価格とは大きくかけ離れた金額で取引されるのは、やはり異常のような気がする。
「おからバイオ燃料」は、その点においても期待ができるのではないだろうか?

もし、政府が本気なら減反で野ざらしにされている田んぼでの、大豆や麦の作付けを単に奨励するだけではなく、国内自給率を高めつつ同時にバイオ燃料生産にも取り組めるという、一石二鳥以上の効果も期待できるのではないだろうか?
そして「おからバイオ燃料」は、「日本型MOTTAINAIバイオ燃料」の典型だとも思えるのだ。


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