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女性マーケターから見た日々の出来事

美容意識と多様性、過去からの考察

2019-08-29 21:49:57 | ビジネス

定期的にチェックをするファッション誌・VOGUE Japan。
その中に「VOGUEにしては、珍しいくポイントを押さえていないのでは?」という印象の記事があった。
VOUGE Japan:「美白」はもう古い? 肌は「多様性」

「珍しいな~」と感じたのは、美容の世界では「美白ブームが続いてきた」という視点で書かれているからだ。
ライターをされている方が、私の子どもくらいの年齢の方なので仕方ないのかもしれないが、「美白ブーム」というのは古くからあるモノではない。
例えば1970年代~1980年代前半、アメリカのセレブと呼ばれる人たちは「小麦色の肌」が、人気だった。
理由は、長期のバカンスを昼間は海辺の海岸や湖のほとりのリゾートでゆっくり過ごすことができる、一つの象徴が「小麦色の肌」だったからだ。
背景には、欧米では年間を通して日照時間が短い為、「小麦色の肌=日焼け」する時間と経済的余裕が、富を表す一つとなっていたからだ。
その後「皮膚がん」などの発症の警告があり、「日焼けをする」こと自体がステイタスの象徴ではなくなっていった、という経過がある。
日本では、昨年引退をされた安室奈美恵さんの健康的な肌に憧れる若い女性が「日焼けサロン」に通っていた、という時代もあった。

もちろん、この記事にあるようにアジア特に東アジアでは「肌が白い」ことが、一つの富みの象徴のような受け止め方がされていたことがあるとは思う。
日本でも「色の白いは七難隠す」という言葉があるように、「色白である」ということが一つの美容価値という価値観が、長くあったことも事実だ。

だが、今の「美白ブーム」というのは「色白にする」ということが目的なのか?と言うと、それもまた違うのでは?という気がしている。
むしろ「シミやそばかすを防ぐ」ということが目的であって、「自分本来の肌の色を白くする」という目的ではないのでは?と、考えているからだ。
実際、様々な美白商品がテレビだけではなく、通販やネット通販などで見ることができるが「美白」と謳ってはいるものの、そこには「シミ・そばかすを防ぐ」とか「本来の自分の素肌」と言ったキャッチコピーがついている。

言い換えれば、単純な漂白的美白を目指すのではなく「自分らしい肌色美白」を目指しているのが、今の日本の女性の意識なのではないだろうか?
それが「一人ひとりの個性」として表現されたのが、資生堂の「My Crayon Project」という企業CMであり、今年カンヌライオンズという広告コンペティションで、評価されたのではないだろうか?

もっともこの記事を書かれた女性が、日本人ライターではないということを考えると、日本の美容事情というよりもアジアの美容事情として書かれたのかもしれないのだが、女性の「美容意識」そのものは、女性の社会進出と地位の変化、経済力などによって時代とリンクしながら大きく変わってきている、という過去からの考察を含めた内容であれば・・・と思うのだ。




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