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JASRACの姑息さ

2019-07-08 14:15:18 | アラカルト

「JASRAC対音楽教室」という話題は、2年ほど前世間を騒がした話題だったと思う。
もちろん、世論の多くは「NO! JASRAC」だったように記憶している。
世論が「NO! JASRAC」と言っていたのには、理由がある。
「音楽教室で習う楽曲まで、著作権を必要とするのか?」ただ、一点だ。
そもそも音楽教室に通う理由は、音楽を学びたい、楽器を演奏したい、という動機だからだ。
場合によっては「認知症予防」という目的の方も、いらっしゃるかもしれないが、いずれにせよ素人の趣味と考えても良い範疇の「お稽古事」にまで、著作権を徴収するというのは、いかがなものか?という意見が多数だったように記憶している。

これらの意見に対し、JASRACは一つの策を練っていたようだ。
Huffpost:JASRAC職員、音楽教室に2年間の「潜入調査」 主婦を名乗り・・・訴訟に証人として出廷も

身分を偽って「潜入調査」とは、穏やかな話ではない。
しかも「潜入調査先」は、ヤマハ音楽教室の中でも「おとなの音楽教室」を選んでいる、というのも周到な気がする。
というのもヤマハ音楽教室の中でも「おとなの音楽教室」は、中高年を対象とした音楽教室で、初心者にとっても親しみのあるポピュラー音楽などを練習楽曲としているからだ。
職員の方が入られたクラスが「上級者コース」ということであれば、音大で学ばれた経験のあり、講師の指導や演奏レベル(と言うと失礼だが)も分かる、職員を「潜入調査」させたのだろう。

このJASRACの「潜入調査」について、姑息な手段を取ってでも著作権料を徴収したいのだな~と、感じた方のほうが多いのではないだろうか?
その理由は
1.身分を偽って「潜入調査」をさせている
2.調査をするのであれば、第三者機関のような「中立的立場」の人物にさせるべきである
3.身内の調査(=公平性に欠ける調査)を「公平性のある調査」と考え、公の場で証言させる考えを持っている
などがあげられると思う。

実際、「おとなの音楽教室」でレッスンを受けていた職員の発言には、疑問な点が多い。
上級クラスの講師であれば、プロとして活躍できるレベルの技術と指導力が無くては、教室運営などできないはずだ。
当然、講師が手本として演奏する内容は、「公衆が聞き惚れる」くらいでないと問題だろう。
そして、生徒が「全身を耳にして、講師の演奏を聴いている」というのは、レッスンを受ける側として当たり前なのでは?
個別の技術的指導だけではなく、演奏の間など技術的指導だけでは分からない部分を身に着ける為には、レッスンを受ける側の姿勢としてはそのような聴き方をするだろうし、熱心な生徒さんほどそのようになるのではないだろうか?

このような「(音楽教室などでのレッスンを含めた)演奏には、著作権料が発生する」というJASRACの考えは、日本の音楽産業だけではなく音楽という文化を豊かにするのだろうか?
youtubeでは、ショッピングセンターや街の広場に置かれたピアノで、ピアノ演奏をされる方の動画がアップされることがある。
このような動画を見るたびに「音楽が身近にあり、楽しめる社会の豊かさ」を感じる。
そのような「社会の豊かさ」を育てるのではなく、芽を摘むような行為をJASRACはしているような気がするのだ。


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