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意外な理由で生産終了となった「チョコフレーク」

2018-09-29 12:17:42 | マーケティング

森永の「チョコフレーク」が、生産終了になるという。
森永製菓:国内における生産拠点の再編について(注意:PDFファイル)

森永製菓のニュースリリースは、「チョコフレークの生産終了」ではなく「生産拠点の再編」によるもの、という説明になっている。
生産拠点を再編するために、「チョコフレーク」を生産終了になる、ということのようだ。
しかし、それだけなのだろうか?という疑問がある。
朝日新聞には、意外な生産終了の理由が記事として掲載されていた。
朝日新聞:チョコフレーク、生産終了へ 森永製菓「スマホ浸透で」

「チョコフレーク」と「スマホ」というのは、意外な気がするのは私だけではないと思う。
それが「つまんで食べる」という食べ方が、理由となると「なるほど」と納得できる部分もある。
確かにスマホを操作するにあたって、チョコレートのような手に付きやすいお菓子は、敬遠されるだろう。
手軽に食べられるお菓子だからこそ、このような問題が起きたと考えられる。

そこで真っ先に思い浮かぶ「つまんで食べるお菓子」といえば、「ポテトチップス」だ。
最近では、「ポテトチップスを食べる用箸」まで登場している。
お箸でポテトチップスを食べれば、手は汚れないのでスマホの操作にもさほど支障をきたさない、と考えられる。
「食べ物を食べながら、スマホを操作するのはお行儀が悪い」などという批判はあると思うが、「スナック菓子を食べながら何かをする」というのは案外やっていることだと思う。
随分前には「ポテトカウチ」と言う言葉があり、当時は「カウチ(ソファー)でポテトチップス片手に、テレビやビデオを見る」ことが、やや批判的な意味も含めて使われていた。
そのテレビやビデオが、スマホに代わっただけだと考えれば、お行儀が悪い云々ではなく随分昔から誰もがやっていたこと、ということに気が付く。

テレビやビデオとスマホが大きく違うのは、「手で操作するか否か」という点だろう。
テレビやビデオの時はリモコンのボタンを触る程度で、その触る時間も短かった。
スマホは、画面に触る時間は長いため食べ物で汚れた手で触りたくない、という気持ちにさせるのだろう。

スーパーのお菓子売り場などを眺めてみると、個装のお菓子が多いことに気づく。
昔ながらの「袋菓子」も多いのだが、大手メーカーのお菓子の場合「食べきりサイズ」と呼ばれる少量サイズ(ポテトチップスなどのスナック菓子)か、箱に入った個装のお菓子が多い。
かつては、トレーに入っていたビスケットなども、1パッケージ2~3枚程度の個装になっている。
他にも「シェアパック」という名前で、少量の小袋を6~8個入りの大袋などもよく見かける。
「皆で分け合って食べる」にしても、それぞれが食べやすいようにパッケージされているのが、今のお菓子の包装ということかもしれない。
以前なら、お皿にお菓子を並べて食べていたのが、一人ひとりがパーッケージ別に持って食べるという、「皆で食べる」という食べ方が、大きく変わってきているとも考えられる。

そう考えると「チョコフレーク」の生産中止とスマホの関係は、意外なコトでもないのかもしれない。
ただ残念に思うのは、「チョコフレーク」の商品群の中に「チョコフレークバー」という、チョコフレークを棒状に固めた個装のお菓子が以前あったのに、現在はなくなっている点だ。
このような商品であれば、スマホを使いながら「チョコフレークを食べる」という若者は、今でもいるのでは?と、思うのだ。

生活スタイルの変化が、それまでの人気商品を市場から追いやる、ということは決して珍しいことではないが、今回の「チョコフレーク」生産終了とスマホの関係は、これまでとはチョッと違う関係であった、という点から今後の市場を考える材料になると思う。

 

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