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JASRACの言い分は分かったが、都合の良い拡大解釈のようにしか思えない

2017-12-29 18:51:08 | アラカルト

今日の中日新聞に、JASRACの本音ともとれる記事があった。
中日新聞:JASRAC、教室の反発を批判 理事長「誰が考えてもおかしい」

JASRAC側の考えは、「音楽教室は、営利事業なのだから支払うのは当然である」ということのようだ。
確かに「音楽教室」そのものは、収益を求める事業だ。
何故なら収益が無ければ、運営そのものは続かない。
例え、非営利団体であっても団体が行う事業継続の為には、それなりの収益がなくては事業を継続することはできない。
教室となる部屋を借りれば賃貸料は発生するし、当然光熱費もかかる。
楽器のメンテナンスの為の費用も必要だろう。
そのような経費をねん出するためには、非営利団体であろうと一般社団法人であろうと、それなりの収益が必要になることは、分かるはずだ。
ただJASRACと音楽教室側の争点である「公衆に直接聞かせる目的で演奏をする権利」は、著作者が持つと定めた著作権法の第22条の解釈だ。
「音楽教室が営利事業か否か」という点は、争点に含まれていない。

そもそも今回の音楽教室の中でも最大の規模を持っている「ヤマハ音楽教室」は、一般社団法人ヤマハ音楽振興会という、社団法人が運営をしている音楽教室だ。
カワイの場合、一般社団法人とはなっていないものの、主眼となっているのは「音楽教育」の為の教室運営であり、一般的な営利事業を展開している企業とは、社会的役割は違うように思う。
個人のピアノ教室などの場合、ピアノ教室の運営だけで大きな収益を上げている教室は、ほとんどないのでは?と、思っている。
何故なら、個人のピアノ教室の場合、音大を卒業した奥様が自宅の一室で行っているピアノ教室がほとんどで、確かに毎月の月謝などの収入はあるとは思うが、「営利目的」と呼べるほどなのか疑問なところがある。

そう考えると、JASRAC側のいう「営利目的で行っている事業なのだから、支払うのは当然だ」というのは、チョッと違うのでは?という気がしてくる。
まして今回の争点となっているのは、上述した通り「公衆に直接聞かせる目的で演奏をする権利」に、「営利事業」が当てはまるのか?という点で、疑問がおきる。
理由は、「営利事業」と「公衆に直接聞かせる目的の演奏する」ということとは、まったく別の話だからだ。

百歩譲って、争点となっている「公衆に直接音楽を聞かせる」というのであれば、それは発表会という場だろう。
「発表会で演奏するために、営利目的の音楽教室で練習をしている」という、解釈をするにしてもその「発表会」そのものが「公衆」と呼べる人達を対象としているのだろうか?
中日新聞の記事にあるように、「営利事業をしているのだから、JASRACにお金を払うのは当然」というのが、本音なのではないだろうか?
そして、それは今回の争点となっている問題とは、まったく関係が無いことで、JASRAC側の都合の良い拡大解釈のように思えるのだ。




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1 コメント

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「楽曲の演奏」で営利事業をしているのか、が問題 (ちび太)
2018-01-05 11:12:19
私も同じことを考えていました。
「音楽を使った営利事業ならJASRACにカネ払え」ということなら、貸しスタジオだって音楽を使った営利事業なわけです。スタジオ内では著作権曲も演奏されるでしょうし、バンドなど複数人が同時にスタジオを利用する場合は互いの演奏を聴き合うことにもなります。
でも、これで「貸しスタジオはJASRACに楽曲の使用料払え」とは到底なりませんよね。なぜなら、貸しスタジオは場所代を徴収しているだけで、「演奏」から利益を得ているわけではないのですから。

音楽教室も同様で、指導料を徴収しているだけであり、講師や生徒の「演奏」から利益を得ているわけではない。この利益構造について、JASRACはどう考えているんですかね。

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