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ネット動画配信「Hulu」で変わるコト

2011-09-02 07:05:31 | ビジネス
昨日の新聞各社のWEBサイトに、「ネット動画配信『Hulu』が配信開始」という記事が掲載されていた。
「Hulu」というネット動画サイトがどのようなサイトなのか、まったく知らなかったのだが、どうやら海外の映画やドラマ専門の動画配信サイトのようだ。
それも月額1,500円程度で、見放題!というコトらしい。

このニュースを聞いて、最初に考えたのは「テレビがどうなるのか?」というコトだった。
もちろん、テレビ局の番組=コンテンツそのものにも影響が出てくると思うが、まず影響を受けるのは「テレビ」という機器だろう。
以前から言われていた「ネットが受信できるテレビが、これから主流となってくる」というコトが、いよいよ本格化して来るのでは?と、簡単に想像できるからだ。

それだけではなく、今家電メーカー各社が力を入れている「HDD付け」のような「録画テレビ」の位置付けも、気になるトコロだ。
もちろん、スポーツ中継などは今回の「Hulu」は対象としていないので、スポーツファンにとっては「見れないスポーツ番組を録画する」という需要は、充分あるだろう。
なんと言っても、日本の場合「スポーツ観戦=テレビ観戦」という場合が、欧米に比べるとけた違いで多いからだ。

だが、他のドラマなどは録画する手間を省けるなどの、メリットがある。
この場合、日本のテレビ局が配信するという条件付きとなるが、お盆の頃(だったと思う)「民放各社がオンデマンド配信をする」という報道があったことを考えれば、この「Hulu」の進出も、このような動きを考えてのコトだと考えられる。
とすれば、闇雲に「HDD付き(外付けを含む)」というセールスポイントは、セールスポイントではなくなってしまう。
少なくとも、インターネットが受信できるテレビであれば、海外映画やドラマのファンからすれば、余り必要がない機能となってしまう。
「あれば便利」という感じだろうか?

と同時に、ブルーレイやDVDレコーダーなどは、どんな位置付けとなるのだろう?と、考えてしまうのだ。
「外付けHDDテレビ」や「ネットテレビ」の登場で、これまでのような「録画し、録画を見る」という機能そのものが、テレビ本体に移っていく可能性がある。
それだけではなく、i-Padのようなタブレット端末でも視聴可能というコトを考えれば、「テレビで見る必要性」も揺らいでくる可能性まである。
かつて、ソニーの「ウォークマン」が、「音楽を外に持ち出した」ようなコトが映像でも起きる可能性があるということだ。

もう一つは、やはり「レンタル店」だろう。
海外の映画やドラマに限定されるということで、邦画や日本のドラマのDVDなどは関係なさそうだが、少なからず影響は出てくるだろう。
もう一つ、気になるのはこれまでテレビ局各社が、人気番組をDVD化して販売するというビジネスモデル(と言うべきか?)も、どうなっていくのだろうか?
もちろん、DVD+オリジナルグッズ販売という方法そのものは、残っていくとは思うのだが、オンデマンド視聴が増えてくれば、「視聴率」そのものの意味も変わってくるだろうし、「Hulu」の登場によって、ドラマなどの番組制作そのものを見直すコトが出てくるだろう。

その様に考えると、扱われたニュースの大きさは小さくても、様々なトコロで与える影響は大きいかもしれない。
そして「ライフスタイルの変化」を起こすキッカケとなるかも知れない・・・と、感じている。




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