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視点を変えると、市場は広がる ーシャープの「TEKION」保冷グローブー

2019-09-17 20:14:28 | ビジネス

朝日新聞のWEBサイト内に「apital」という、医療情報のページがある。
「apital」に、おそらく来年の東京オリンピックに向けた商品として位置づけられて開発されたのでは?という、商品の紹介があった。
朝日新聞 apital:熱中症、手からクールに防ぐ シャープが冷却グローブ

確かに、来年開催予定の東京オリンピック、パラリンピックは、大暑の頃から開催される。
今年の暑さを考えれば「殺人的オリンピック、パラリンピック」と言われかねない状況での開催だ。
本来であれば、もっと涼しくなった10月ごろの開催のほうが、選手にとっても大会関係者にとってもベストだとは思うのだが、いわゆる「大人の事情」で、開催そのものが7月の猛暑真っ盛りの頃と決まってしまったようだ。

決まってしまったものは仕方ない。
対策を取るだけだ。
その一環として、降雪機を設置による暑さ対策を実施したようだが、効果は見られなかったようだ。
デイリー:五輪会場で”前代未聞”降雪実験も気温は変わらず・・・組織委「清涼感を与えるもの」

WEBニュースで知った時は「子どもの雪遊びイベントじゃないんだから・・・」という気がしたのだが、「清涼感を与えるもの」という組織委の言葉はどこか言い訳じみているように感じる。
この他にも、様々な方法で酷暑に開催されるオリンピック、パラリンピックを乗り切る為の策が、考えられているはずだが、決め手となるような策はまだ無いのでは?

そのような状況の中で、今回のシャープの新製品はマラソンなどの選手などにとっては、有効な「冷却アイティム」になるかもしれない。
何より、この「冷却アイティム」は、蓄冷剤とボックスを併用することで、ミニ冷蔵庫のような使い方もできる。
マラソンだけではなく、フィールド競技やサッカーなどの競技などでも活用することは十分に考えられるだろう。
一般向けとしても、キャンプなどのアウトドアでも市場があるのでは?と、考えられる。

そしてHPで紹介されてはいない用途があるのでは?と、思っている。
それは「抗がん剤治療」という医療の現場だ。

現在「抗がん剤治療=化学療法」そのものは、入院ではなく日帰り(正しく言うと、仕事帰りなどの短い時間)で治療が受けられるようになってきている。
「がん拠点病院」と呼ばれる病院の多くは、「化学療法室」という専用の病室を持ち、治療している。
治療そのものは、患者負担が軽減されるようになってきているのだが、副作用となると軽減できないものもある。
その一つが、「抗がん剤による手などのしびれ」という副作用だ。
全ての抗がん剤でこのような副作用が起きるわけではないのだが、この「手のしびれ」なども既に「冷やす」ことで軽減されるということが分かってきている。
そのため、保冷剤を用意している病院もあるはずだ。
しかし、大きな保冷剤では重さの問題、小さな保冷剤であれは時間の問題などがあるようだ。
とすれば、このような目的でつくられて保冷グローブなどは、患者ニーズ(=医療ニーズ)が潜在的にある商品、と言えると思う。

このような視点は、がん患者さんにとっては必要だ!と感じるアイティムだとすぐ感じるはずだが、そのような状況に無い人にとってはなかなか見つけづらいニーズだと思う。
だからこそ、より多くの人に「ニーズを聞く」ということから始め、自分たちでは持っていない視点を持つ人を探すことも重要だと思うのだ。
それが企業における「ダイバーシティ」へと繋がっていくような気がする。


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