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「御料車」は、オールジャパンで・・・という発想はないのだろうか?

2018-11-21 17:10:00 | 徒然

「日産のゴーン会長逮捕」というセンセーショナルな事件後、「御料車」にも影響という趣旨の記事があった。
時事通信:祝宴簡素化、新天皇・皇后に配慮=自動車選定、ゴーン容疑者逮捕の影響も

今回購入が検討されている「御料車」は、来年の新天皇即位に伴うパレードなどに使う為のものだ。
30年前の即位の時に使われた「御料車」は、ロールスロイスで2回しか使われ無かったが、現在は修理を要する状態だという。
修理をするのも大変ということで、新車の購入が検討されている様だ。・
確かにこれまで、皇室に納入される国内車はトヨタか日産だったように記憶している。
そのうちの日産が今回の事件で、辞退せざる得ない状況にある、というのが記事の趣旨のようだ。

この記事を読んだとき、このような時だからこそ「オールジャパン」で「御料車をつくる」という発想はないのだろうか?と、思ったのだ。
今回のゴーン会長逮捕は、経営のトップが起こした事件ではあるが、日産がつくっている自動車の問題ではない。
製品としての「日産自動車」には、何ら問題はないのだ。
何より、皇室のメインで使われる自動車がトヨタ、日産に限られる理由は、一体なんだろう?という、疑問がある。

現在の天皇陛下が即位した時、ロールスルイスを選定した理由は何だったのだろう?
メインテナンスのことを考えれば、国内メーカーのほうがはるかに便利だっただろうし、今回のように修理が必要となったときでも対応は十二分にできるはずだ。
にもかかわらず、ロールスルイスが選ばれたのには、それなりの理由があるはずだ。
そして、この30年でクルマそのものの、進歩というものがある。
この30年でロールスルイスではなく、国産車を選定対象とするのは単に「世間からの批判をかわす」のが目的ではなく、ロールスルイスに求められた技術+αを日本の自動車メーカーが持てるようになった、ということもあるのでは?
その一つが「水素自動車」のような、日本独自のエンジンを搭載したクルマの登場だ。

「水素自動車」というと、トヨタの「ミライ」を思い浮かべる方も多いと思うのだが、「水素エンジン」の開発に成功したのは、ホンダだったように記憶している。
トヨタの「ミライ」とホンダの「クラリティ」とでは、どちらが優れているのかは分からないが、ホンダの水素エンジンを搭載し、欧州のクラシックカーを彷彿とさせる外装の光岡自動車などと、メーカーの垣根を超えた「御料車」があっても良いのでは?
シートで使用する素材は、日本の伝統的な織物を使うという発想があっても良いだろう。
最新のクルマ作りの技術と伝統と日本的なエレガンスさが融合されたクルマこそ「御料車」に、ふさわしいような気がするのだ。

それは、日本の自動車メーカーだけではなく、裾野の広い自動車産業だからこそ、クルマ作りに携わる人たちへのエールとなるような気がするのだ。
何故なら、「御料車」は皇室が使うクルマの中でも特別なのだから。



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