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展示内容だけで、人を呼ぶ時代は終わった?美術館

2016-12-30 15:16:46 | アラカルト

Yahoo!のトピックスに、叶姉妹がコミケに100円札30万円分を用意し、会場に行った・・・という話題が取り上げられていた。
このコミケ、実は意外な美術館も出店をしているのを、ご存じだろうか?

出店をしているのは、名古屋にある「徳川美術館」。
名前の通り、徳川家にまつわる様々な物を展示している美術館だ。
有名な収蔵品は「源氏物語絵巻」だと思うのだが、最近は「刀剣ブーム」で、刀剣目当てで来館する若い女性も多いという。
刀剣と若い女性というのは、アンマッチングのように思えるが、名刀を擬人化した「刀剣乱舞」というゲームのヒットにより、いきなり?注目されるようになったのが、徳川美術館だったのだ。

それを切っ掛けに?というわけでもないのだろうが、徳川美術館のTwitterには美術館らしからぬツイートが目立つ。
徳川美術館:徳川美術館Twitter

TBS系の大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」が人気となれば、「聞くのは恥だが役に立つ」という企画をTwitterで呼びかける。
同じく「逃げるは恥だが役に立つ」で、「ラスコー展」が取り上げられると「うらやましい」と、つぶやく。
その直後には、主人公・津崎平匡さんがリストラされると、演じている星野源さんが「真田丸」の徳川秀忠として出演していることにひっかけ、「津崎平匡様、当館で徳川秀忠公のコスプレで、恋ダンスを踊ってください」と急募する。
当然のことながら、「真田丸」絡みのツイートも数多くある。
そして今回は、コミケへの出店だ。

コミケの出店も実は、今回が初めてではない。
前回、コミケに「刀剣乱舞」人気で出店した時は、用意をしたグッズが瞬く間になくなったため、来場者から残念がる声が多く、準備万端整えての出店が今回の出店ということのようだ。
徳川美術館側がなぜこれほどまでに、積極的にSNSを使い、積極的に美術館以外の場所に出かけるのだろう?

実際の徳川美術館は、決して「陽気で明るい美術館」ではない。
20年ほど前に行ったときは、コアな刀剣ファンか「源氏物語絵巻」の展示を楽しみにしている人が、来館するような美術館だった。
今でも、その雰囲気は変わってはいない(ように感じている)。
公営の美術館と違い、収蔵品以外の企画展を頻繁に開催するわけにもいかない。
だからこそ、積極的にSNSなどを使い、常に情報を発信しながらこれまでとは違う来館者層に、訴えていく必要があるのだろう。

随分前、メトロポリタン美術館やスミソニアン博物館などのミュージアムショップカタログで、商品を購入したコトがある。
その時、商品と一緒に「寄付のお願い文」が入っていた。
「寄付のお願い」と言っても、寄付をすると美術館の閉館後に、ちょっとしたパーティーができるような特典があったりした(寄付の金額によって、美術館を貸し切ってのパーティができる時間などは違う)。
さすがに、米国まで行ってパーティーをするようなことはないので、寄付そのものもしなかったが、海外の美術館ではこのような「寄付」のスタイルが一般的なようだ。

「美術館」という場所が特別な場所ではなく、身近な場所になる努力ということをしているのだ。
そのように考えると、美術館こそ積極的にSNSなどを使い、生活者にとって身近な場所になる必要があるような気がする。
その点で、徳川美術館の軽快な活動は面白いと感じるのだ。





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