日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

買い物風景が変わり始めた

2009-01-25 14:04:26 | ライフスタイル
我が家の近くは、独身者向けの賃貸マンションや企業の社員寮が数多くある。
いまどき企業が社員寮を持っていること自体、珍しいのだが、当然のコトながらこれらの社員寮は「エクセレント・カンパニー」と呼ばれる企業の持ち物である。
そして当然のコトながら、彼らの夕方の買い物は、当然ビールや酒の肴となるようなモノ。
で、なければ出来合いのお弁当やお惣菜だ。

ところが最近、普通に野菜やお肉を買っているのだ。
「独身自炊生活者が、増えてきた」というコト、なのかも知れない。
ただ、夕方の買い物風景が変わったのはそれだけではない。
実に、カップルと言うか夫婦で買い物をする人たちの姿が、増えてきたのだ。
このような「男女1組」単位での買い物姿と言うのは、遅い時間帯でなら見ることも多かったのだが、今では夕方7時くらいだ。
夕方7時と言うコトは、終業時間定時で仕事を切り上げ、チョッと書店などに行って雑誌を購入し、スーパーに行くというくらいの時間だろう。
それだけ、残業が減りつつあると言うことだろうか?
もちろん、忙しい人は深夜遅くまで仕事をしているのだと思う。
ただ、全体的に「残業をしなくなってきている」と言う感じがするのだ。

先日朝日新聞のWEBサイトに、「定時帰宅で、1億円の経費削減」と言う内容の記事が掲載されていた。
この記事をはじめて読んだ時「さすが、トヨタが親会社(厳密には、違うのだがトヨタから相当数の役員などを派遣している)!!!」と思ったのだが、既にそのような流れは社会全体で現れているようだ。

「ハッピーマンデー」を導入したのは、「連休を増やす事で、レジャー費用などの支出を増やす」という目的があった。
確かに、連休が増えたのだが「レジャー費用」が実質増えたのか?と言えば、どうなのだろう???と、疑問に感じる。
好景気の時には、無理をして海外に出かけたりしていた人も、今の経済状況では?
むしろ、「近場で家族みんなが、手軽に安く楽しめる」と言うコトのほうが重要となっているのではないだろうか?
とすれば・・・例えば電車やバス、動物園や水族館などは「家族割引」という企画などが考えられるのでは?
それだけではなく、「家族で、家遊び」という視点もあるだろう。
任天堂の「Wii」などはその象徴的なモノだが、個人的にはもっと「ローテック」なモノ・コトだ。

ひとつの買い物風景から、様々な社会変化を見つけるというのも、案外、家族でやってみると面白いかも知れない(と、マーケターは考えるのだ)。