せろふえ

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ト音記号をチェロ弾きが読む

2020年02月05日 | チェロ
 チェロ奏者にとっては音部記号はヘ音記号だ。ときどきテノール記号が出てくる。たまーにト音記号が出てくるが、これは問題で、つまり歴史的には1オクターブ下げる習慣だったり、そのままとても高いところを弾くことになっていたりして「チェロの本」に書いてあるが、知らないと困る。いや知っててもわからなかったりする。
 バッハの無伴奏の6番の一部はソプラノ記号(ハ音記号が下の方に書いてある)が使われているが、アマチュアでそのまま読める人がどれだけいるんだろう?そういえばクープランにヘ音記号が1個ずれているのがあるが、これもそのまま弾けるアマチュアはどれだけいるんだ?
 特殊なのを弾ける必要はないと思うのだが、個人的にはト音記号を12度下げたり、あるいは13度下げるのは便利だと思う。ト音記号を書き換えずに読めれば、高音楽器のものや、ピアノ譜の右手、ポピュラー音楽の楽譜がすぐ音にできる。


 チェロ奏者にとって13度下げるのはそんなに難しくないはずだ。ト音記号をいつものようにヘ音記号だと思い込み、ただフラットを3つ増やすのだ。(この方法でビルスマは無伴奏フルートパルティータをチェロピッコロで録音している。ピッコロなので13度じゃなくて9度=オクターブ+2度下だけれど。関係ないけれど、ビルスマのチェロピッコロのCDは4弦のチェロピッコロなのに、ジャケット写真は5弦だと言うことだ、鈴木秀美がはっきり書いている。)
 12度下げるというのは8度+5度下で、つまりヴァイオリンと同じポジションで弾くと言うことで、これこそできるととても便利で、できればヴァイオリンの曲がすべて(技術さえ許せば(^^;))弾ける。僕は子供にヴァイオリンを習わせているときに、ほんの少し自分も弾いたので、なんとなくポジションが入っていて、やさしいのならできる。ピッコロが楽しめるのはここの壁が低かったせいもあると思う。ピッコロで、調を変えずに弾けるのでほんとにとても良い。
 鈴木秀美は当然この方法で、というのはピッコロではオクターブ下で弾くらしく、ビルスマがオクターブ+2度下で弾いて言うのを意味がわからない、みたいに書いてる。

通奏低音弾きの言葉では、 鈴木秀美

2020年02月02日 | チェロ
 実は半月以上も前に買って、楽しみにしていたのに、忘れてた。(^^;) そうだと気づいて、読み始めたらおもしろくて止まらず、半日で読んでしまった。ネットで読んだところもあるし、そういえば前著でも書いてあるエピソードも書いてあるが、でもとても楽しめた。
 本当の意味での理知的な人なのだろう、そして文章もうまい。

「何かと言えば除菌・防菌というが、人間そのものに防菌の能力は備わっているのだ。除菌するためにどれだけの水を汚染していることか……。」

 まったくそうだよ。

 最後の追悼文、ふたりのB=ブリュッヘンもビルスマも死んでしまったんだなあと改めて思ってしまった。

 他にもたくさんああ!と思うところがあるのだ。僕にとっては繰り返し読む本になるはずだ。

「チェロを弾くとき、鉄則中の鉄則は両手の親指を丸く曲げておくということだが、指が弱い間はなかなかできない。突っ張ったままで弾いている大人、プロも実は大変多いが、突っ張るのと丸くするのとを比べれば、音の違いは歴然としている。」

 と言うのだ!「プロも」!
 僕自身も実を言えば反ってはいないが、まがってもいない。そうかあ!直せるかなあ。

科学の目 科学のこころ  長谷川眞理子

2020年02月01日 | 
 おもしろかった。健康な精神だと思う。1991年のもの(雑誌掲載のものなので執筆はさらに前だろう)なので、だいぶ古くなっているところもあるが、今でも価値のあるものだ。
 こちらが無教養なもので、ピルトダウン人事件のことはまったく知らなかった。
 建築物のところで実物を見たいなあと思うロンシャンのノートルダム教会のことをはじめ、いまやネットでなんでも検索して見えてしまうので、ほんとうにありがたい。