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神聖喜劇  大西巨人原作・岩田和博脚色・のぞゑのぶひさ画

2018年02月04日 | 漫画

 寡聞にして、原作もこの漫画もまったく知らなかったが、これはすごい。まったく無知なもので「大西巨人」の名はどこかで聞いたことがあるが、著作もまったく読んでない。友達にこの漫画を教えてもらって、本当に幸福だ。
 それにしてもすごい。戦中の日本軍を舞台にしたものだが、その圧倒的な内容!漫画もものすごい字の量だ。でも一応(?)漫画になっている。原作をすべて漫画にすることは不可能だった、はしょった、というようなことを書いているようだから、原作はどれだけすごいのか。ちょっとでも見てみないといけないなあ。


 1巻の解説に、これは軍隊を舞台にした「冒険小説だ」というのを読んで、感心してしまった。なるほど!たしかに、主人公はやむにやまれず困難に立ち向かっていき、途中なんだか知らないけれど(いやなんだか知らないからじゃなくて、主人公だから、だと思うけれど)女にモテて、使命ははたされるのだが、わずかなむなしさととともに去っていく、というような、つまり昔、谷口ジロー狩撫麻礼が書いていたどこの国だかわからなないスパイ漫画とかあるいは西部劇とかと同じ、、、、いや茶化しているような感じになってしまって、よくないが、そんなつもりは全然ないのだが、でもそういう冷めた目も必要だし、そうそう、この作品はなんともいえないユーモアがある。爆笑するなどと書いてある書評(?ネット上)もある。
 ともかく、ぼくにはこの作品をを「冒険小説」と認識することはできなかった。でもまったくそうだ。これを「冒険小説」と考えることが一般的なことなのだとしたら、ぼくはまったく無知蒙昧だなあ。


追記38式野砲のこと
追記大人の世界