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鞭に代えて銃

2018-02-22 22:44:55 | Weblog

1990年代のことだったと記憶している。シンガポールで駐車中の車にスプレーで落書きをしたアメリカ人の男子高校生が、シンガポールの裁判所で鞭うちの刑を言い渡されたことがあった。当時のビル・クリントン米大統領が野蛮な鞭うち刑をやめるようシンガポールに要請した。だが、シンガポールは、野蛮な刑というがこの刑は植民地時代に宗主国だったイギリスが持ちこんだものだと反論。鞭声粛々と18歳をむち打った。むかしはイギリスだけでなく、日本にも「笞杖徒流死」の五刑があった。

英国では学校でも鞭打ちが行われた。公立・私立を問わず、お行儀の悪い生徒(主として男子)を校長や教師が鞭打っていた時代があった。いまでは法律によって禁じられている。

学校での銃乱射による悲劇が絶えない今の米国では、教師に鞭の代わりに銃を持たせようという気分が広がっている。新聞によると、最近乱射事件があったフロリダの高校の犠牲者の家族らがホワイトハウスを訪れてトランプ大統領と懇談。その席で、教師や学校職員に銃を持たせてはどうかという提案が出席者からあった。提案に対してトランプ大統領が賛意を表明したという。

米国の教師が銃を携行して教壇に立つようになるかどうか、まだ不明だ。銃をもった教師が教壇に立てば、銃を持つ教師の横暴から身を守るという理由で、生徒が銃を教室に持ち込むようになるかもしれない。そういえば1950年代に『暴力教室』(blackboard Jungle)というアメリカ映画がヒットしたことがあった。

(2018.2.22 花崎泰雄)

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