詩はここにある(櫻井洋司の観劇日記)

日々、観た舞台の感想。ときにはエッセイなども。

カラヴァッジョ 「眠るキューピッド」

2017-08-26 04:15:43 | 日記
好きな絵といえば、カラヴァッジョ の「眠るキューピッド」。



天使のようだと讃えられた少年は

恋を知って重い翼を持った

あんなにも自由に飛べた空が

翼を持ったら遠くなった

不恰好でも飛べばよい

大切な人から贈られた詩。
贈ってくれた人は、もうこの世の人ではない。
どうして、こんな詩を贈ってくれたのか
今となっては確かめる術もない。
ただひとついえることは、僕がかつて天使だったということ。

20年ほど前、フィンランドの湖のほとりのサウナに入った事があった。身体が温まると素っ裸で湖まで駆け出し飛び込む。泳ぎながら自分が自然の一部になったような不思議な感覚があった。それを見ていた人が「天使みたい」と言ったのです。もう翼は持っていないが、確かに翼の痕跡がある。 ような気がする。肩甲骨のような気もするが。

「カラヴァッジョ」の画集を見てみた。

カラヴァッジョとは誰なのか?、

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(伊: Michelangelo Merisi da Caravaggio、1571年9月28日 - 1610年7月18日)は、バロック期のイタリア人画家。1593年から1610年にかけて、ローマ、ナポリ、マルタ、シチリアで活動し、カラヴァッジョ(Caravaggio)という通称で広く知られている。その作品に見られる肉体面、精神面ともに人間本来の姿を写実的に描く手法と、光と陰の印象的な表現はバロック絵画の形成に大きな影響を与えた。とある。

無頼漢だったらしく画家でありながら当時のローマ教皇から死刑宣告を受けるほどだったらしい。

画集の中で目にとまったのは「眠るキューピッド」と題された作品。1608年作で、イタリアのフィレンツェ、ウフィツィ美術館に所蔵されている。

「あれ、どうして絵のモデルになったのだろう」と思ったくらい、そっくりなのである。絵のようにお腹がぷっくり出ていないと思うけれど、それ以外は翼の有無だけで僕とうりふたつといっても良い。しばし絵に見入ってしまった。不思議なこともあるものである。俄然、イタリアのフィレンツェにあるウフィツィ美術館に行きたくなった。

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