こんにちは、半次郎です。
昨年だったか一昨年だったか、キャンプに行った時に書いた記事を少し手直しし、投稿します。
古い記事ですいません。
〈以下、本文〉
遠くで電車の走る音が聞こえています。
始発の電車でしょう。
汽笛は聞こえては来ませんが、線路の連結部分を通る時のガタンガタンという音は、かなり距離の離れた早朝のキャンプ場にまで響いてきます。
電車の音を耳にしても体は決して起き上がろうとしませんが…。
その昔、アリスの名曲『遠くで汽笛を聞きながら』というのがありましたが、そのタイトル通りとは行きませんが、電車の走る音を遠くに聞きながら、テントの中で横たわっている自分がいます。
尤も、汽笛というのは汽車の警笛でもあり船の警笛でもあります。
この場所では汽車もいなければ汽船もいません。
電車の音を唯一近い存在として捉えてみましたが、歌の風情とは少し違っているかも知れませんね。
港町で船の汽笛が遠くで鳴っているところ…と言う方が、情緒があるように思えます。
『俺を見捨てた人を、
恨んで生きるより、
幼い心に秘めた、
虚しい涙の捨て場所を、
探してみたい、
遠くで汽笛を聞きながら、
何もいいことがなかったこの街で…』
谷村新司という人はなんて心憎い詞を書く人なんでしょう。
そしてこのメロディーと詞の、何とマッチしていることか!
最高傑作と言っても過言ではないでしょう。
何もいいことがなかったけれど、この町で生きて行くという決意が男らしさを感じます。
虚しい涙の捨て場所を探しながら…というのも、陰りがあっていいですね。
この時期の谷村さんは、こういった内容の歌詞が多いですね。
一連のソロアルバムにも見られます。
心から楽しいといった底抜けに明るい歌詞と言うのは、全くないのではないでしょうか?
ほとんどが陰りを含んだ切ない歌詞のように思います。
そういった曲の方が、聴く人の心を捉えて離さないものなんですよね。
半次郎も、そういう曲が大好きなんです。
若い頃から、人生の影の部分を歩いて来たからでしょうかね?
“影の部分”と言っても、犯罪とは縁がないので、誤解なきよう、お願いしておきますが…。
from 半次郎
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