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Heroes

2016年の年明け早々の、1月10日。
あの、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)が亡くなった(享年69歳)。
18ヵ月にも及ぶ癌との長い闘いの末に、「安らかな眠りについた("died peacefully")」 と、公式 Facebook を通じて全世界にアナウンスされた。
あれからもう、2年が経とうとしている。

おっさんは80年代洋楽大好き人間なので、デヴィッド・ボウイの名前は、当然知っている。
知っているが、デヴィッド・ボウイの何がそんなに凄いのか、今でも正直よく分かっていない。
アルバムの CD を買って真面目に聞いたこともない。

洋楽にハマり始めた高校当時に、MTV 系の番組や KYOI で見聞きしたのを覚えているデヴィッド・ボウイのヒット曲は、↓大体こんな感じだ。
自分が知っていると言えるデヴィッド・ボウイの曲は、実質これくらいである。

「Let's Dance」
「China Girl」
「Blue Jean」
「This is not America」

書店で洋楽雑誌を立ち読みしていれば、「Ziggy Stardust」、「Space Oddity」といった過去の有名作品の存在や、当時のデヴィッド・ボウイの有様は、自ずと目に付いた。
が、あまりにも前衛的過ぎて、自分は入っていく気になれなかった。
(大変失礼ながら、あの時期のデヴィッド・ボウイは、ただの変態にしか見えないw)

要するに自分は、80年代の一時期のデヴィッド・ボウイしか知らない。
デヴィッド・ボウイの何がそんなに凄かったのか、未だによく分からない。
ただ、1985年7月のライブエイドのパフォーマンスに、その片鱗を見た気はしている。
その映像を見たのを契機に、デヴィッド・ボウイに対する偏見(=変態w)は改まった。



ライブエイドと言えば、何はなくともクイーン(Queen)の伝説である。
クイーンのステージは、他を圧倒し、ズバ抜けていた。
大御所のエルトン・ジョン(Elton John)が、「Queen stole the show.(クイーンに全部持っていかれた)」 と舌を巻いたほど凄かった。
あれを見せつけられたら、その後に出ていかないといけない出演者は、相当キツかった筈だ。

そのとてつもない無理難題に挑んだのが、デヴィッド・ボウイだった。
正午の開演から約7時間半後、UK 側会場のウェンブリースタジアムで、クイーンの次に出番を迎えたデヴィッド・ボウイは↓の4曲を披露した。

「TVC 15」
「Rebel Rebel」
「Modern Love」
「Heroes」

自分はライブエイドの DVD を、2009年の夏に買って、見た。
クイーンのステージは、噂通りに凄かった。
その直後に登場したデヴィッド・ボウイは、相対的にどうしても見劣りしてしまう。

ステージに姿を現した直後こそ、大きな拍手と歓声に包まれた。
が、曲の演奏が進むにつれて、会場の反応は次第に凪いでいく。
曲の終了と開始時にも歓声があがるが、時々映る客席の光景は 「熱狂」 とは言い難い。

そんな状況で迎えたラストの4曲目 「Heroes」 で、デヴィッド・ボウイは、シンセのイントロがバックに流れる中、バンドメンバーを一人ずつ順番に紹介し始める。
これで客席が、さらに落ち着きを取り戻してしまう。
メンバー紹介が終わった後、ボーカルの歌い出しも、静かな感じで始まる。

"we can be heroes, just for one day !"

↑こう言ってデヴィッド・ボウイは、拳を挙げるが、聴衆のヒートは長続きしない。
何せ、クイーンのあの大熱狂の後なのだから、それは仕方ないのだ。
開始から既に約7時間半が過ぎ、観客も疲れているに違いなかった。

しかし、間奏が終わり、ステージが再び静から動へ転じるところで、状況が変わる。
客席の反応がそこで一挙に盛り返す、のではない(=繰り返すが、クイーンの盛り上がり方が異常だったのであって、それと比較しなければ十分盛り上がっている)。
この DVD を何度も見ているうちに、デヴィッド・ボウイの 「Heroes」 の間奏終わりのシーンで、自分はなぜか感動を覚えるようになってしまった § ̄∠ ̄*§

青春時代へのセンチメンタルや、トーマス・ドルビー(Thomas Dolby)のシンセのマジックなど、いろんな要素がないまぜになった感動ではあるだろう。
それだけでなく、デヴィッド・ボウイが長いキャリアで培った、カリスマ、底力、(クイーンの次が出番という拷問にも関わらずw)折れない心、そうしたものを非言語的に感じ取って、自分はこのシーンを見ると今でも少し (´;ω;`) ウッ… となる。

"we can be heroes, just for one day !"

↑ラストはこのフレーズの大合唱で、クイーンにもそこそこ負けない盛り上がりを見せた。
全4曲の演奏が終わると、日本式のお辞儀で深々と礼をした、デヴィッド・ボウイ。

80年代の一部のヒット曲と、ライブエイドの4曲しか知らない自分だったが、2016年1月11日。
2ch のスレで 「デビッド・ボウイさん死去」 のタイトルを見た瞬間、あっ! と声が出た。
忘れていても、大きな存在だったことを、最期の最期に思い知った。

合掌(R.I.P)



(1985) Live Aid / David Bowie
https://www.youtube.com/watch?v=bDQkaI6DT3s
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