TOHOシネマズサンストリート浜北で『夕凪の街 桜の国』を観ました。
広島のある
日本のある
この世界を
愛するすべての人へ
ストーリー&解説:原爆投下から13年後の広島。そこに暮らす平野皆実は、打越に愛を告白される。だが彼女は、原爆で父と妹を失い、自分が生き残っているという事が深い心の傷になっていた。そんな彼女の想いを打越は優しく包み込むが、やがて皆実に原爆症の症状が……。半世紀後。今は東京で暮らす皆実の弟・旭は、家族に内緒で広島の旅に出る。そんな父を心配する娘の七波は、ひょんなことから友人の利根東子と共に、旭の後を追って広島へ向かう……。
平成16年度文化庁メディア芸術マンガ部門大賞・第9回手塚治虫文化賞新生賞を受賞した、こうの史代の原作漫画を映像化。過去と現在の二つの時代を背景に、二人の女性による二つの物語が描かれる。物語の核となる女性を演じる麻生久美子と田中麗奈の演技が素晴らしい。「夕凪の街」の原爆症発症の不安を抱えながらも、原爆で自分が生き延びたことの負い目から愛に臆病にならざるを得ない皆実。さらに、「桜の国」では父の秘密、自分のルーツを知り、それを静かに受け入れる七波。そこから浮かびあがるのは、平和の尊さ、生きることの喜び、二人の女性を通し、家族愛、兄弟愛、恋愛など様々な愛の形が紡がれて行く物語だ。(goo映画より)
【五つ星評価…☆☆☆☆】
最初は劇場で観る予定はなかったけど、色々あって観ることに…。
原作は知らないけど、原爆投下から13年後(原作では10年後)を描いた『夕凪の街』と、現代の東京を描いた『桜の国』の2部構成の作品です。
と言ってもストーリーは繋がっているのですが、『夕凪の街』と『桜の国』のギャップがありすぎて少し戸惑いましたよ(笑)
でも、どちらも非常に心打たれる内容でした。
特に麻生久美子さん演じる皆実(みなみ)を描いている『夕凪の街』が深く心に残りました。
ってか、麻生久美子さんの演技すごく良かったです。
直接的な原爆被害の描写はないのですが(直接的なのは“きのこ雲”くらい)、皆実のフラッシュバックとして挿入されている原爆投下直後を描いたと思われる絵。
おそらく被爆された方が描いたものだと思いますが、これだけで十分すぎるくらい凄惨な場面が伝わってきました。
それから生き残った人達の苦悩も、かなり分かりやすく伝えているんじゃないかと思います。
気を許したら涙を流すとこだったよ(笑)
原爆被害の内面的な傷ってのは、僕が思っていたよりもずっと根深いですね。
ピカの毒(原爆症)とか被爆二世・三世とかっていう差別的な言葉があるのも改めて知りました。
被爆から13年後ということで、描かれている風景は原爆を思わせる物はなく(原爆ドームとか右半分が焼けたか衝撃波で崩れてるお地蔵様とか出てるけど…)、人々もみんな幸せそうにしています。
しかし、銭湯で皆実と母親が入浴しているシーンで、皆実や母親やその他の客の腕や足や背中には大きな火傷の跡があるんです。
街自体は普通に見えても明らかにそこが被爆地であるということに気付きます。
「原爆は落ちたんじゃない、落とされたんよ」
「なぁ、嬉しい?13年も経ったけど、原爆を落とした人は私を見て“やった!また1人殺せた!!”って、ちゃんと思ってくれる?」
皆実の台詞の中でも心に残った言葉です。
特に後者の自分の死に際を悟った皆実の台詞…みなさんはどう感じますでしょうか?
田中麗奈の『桜の国』ですが、明らかに『夕凪の街』とは色が違います(笑)
全然悪くはなかったし感動する部分もありますが、前半の『夕凪の街』の色を引きずってしまうので違和感がちょっと…。
“軽い”と言うと語弊があるかもしれないですが、最初は感じましたね。
広島のお墓参りのシーンは綺麗でした。
この飾りにどういう意味があるのか分からないけど、単純に見ていて綺麗だな~って思いました。
この飾りの意味を知っている方がいたら是非教えて頂きたいですね。
被爆した方々も高齢のため、貴重な体験談を生の声で聞けなくなりつつあります。
僕も高校生の時に修学旅行先の長崎で被爆を体験された方の話を聞いたことがあります。
ガキだった…と言うと簡単ですが、ほとんど聞き流していたに近い状態でホールに座っているだけでした。
口にもしたくない辛い経験を、せっかく若い僕らに伝えようとしてくれていたのに、その時の話なんてまるで覚えていません。
この映画を観ていたら、その時の自分を思い出して自分に腹が立ってきましたね。
本当にごめんなさい。
機会があったらもう一度しっかり聞きたいです。
公開から3週目というのもあると思いますが、150席ほどの一番小さいスクリーンに客は10組もいなかったかな~?
もっとたくさんの人に観てもらいたい作品でしたよ。
西遊記とかいいから、こっちを見てもらいたいです…。
そして平和な日本にもっと感謝をしなきゃダメですよ。
みなさんも時間がありましたら観てください。
良い作品でした!!
映画インデックス
広島のある
日本のある
この世界を
愛するすべての人へ
ストーリー&解説:原爆投下から13年後の広島。そこに暮らす平野皆実は、打越に愛を告白される。だが彼女は、原爆で父と妹を失い、自分が生き残っているという事が深い心の傷になっていた。そんな彼女の想いを打越は優しく包み込むが、やがて皆実に原爆症の症状が……。半世紀後。今は東京で暮らす皆実の弟・旭は、家族に内緒で広島の旅に出る。そんな父を心配する娘の七波は、ひょんなことから友人の利根東子と共に、旭の後を追って広島へ向かう……。
平成16年度文化庁メディア芸術マンガ部門大賞・第9回手塚治虫文化賞新生賞を受賞した、こうの史代の原作漫画を映像化。過去と現在の二つの時代を背景に、二人の女性による二つの物語が描かれる。物語の核となる女性を演じる麻生久美子と田中麗奈の演技が素晴らしい。「夕凪の街」の原爆症発症の不安を抱えながらも、原爆で自分が生き延びたことの負い目から愛に臆病にならざるを得ない皆実。さらに、「桜の国」では父の秘密、自分のルーツを知り、それを静かに受け入れる七波。そこから浮かびあがるのは、平和の尊さ、生きることの喜び、二人の女性を通し、家族愛、兄弟愛、恋愛など様々な愛の形が紡がれて行く物語だ。(goo映画より)
【五つ星評価…☆☆☆☆】
最初は劇場で観る予定はなかったけど、色々あって観ることに…。
原作は知らないけど、原爆投下から13年後(原作では10年後)を描いた『夕凪の街』と、現代の東京を描いた『桜の国』の2部構成の作品です。
と言ってもストーリーは繋がっているのですが、『夕凪の街』と『桜の国』のギャップがありすぎて少し戸惑いましたよ(笑)
でも、どちらも非常に心打たれる内容でした。
特に麻生久美子さん演じる皆実(みなみ)を描いている『夕凪の街』が深く心に残りました。
ってか、麻生久美子さんの演技すごく良かったです。
直接的な原爆被害の描写はないのですが(直接的なのは“きのこ雲”くらい)、皆実のフラッシュバックとして挿入されている原爆投下直後を描いたと思われる絵。
おそらく被爆された方が描いたものだと思いますが、これだけで十分すぎるくらい凄惨な場面が伝わってきました。
それから生き残った人達の苦悩も、かなり分かりやすく伝えているんじゃないかと思います。
気を許したら涙を流すとこだったよ(笑)
原爆被害の内面的な傷ってのは、僕が思っていたよりもずっと根深いですね。
ピカの毒(原爆症)とか被爆二世・三世とかっていう差別的な言葉があるのも改めて知りました。
被爆から13年後ということで、描かれている風景は原爆を思わせる物はなく(原爆ドームとか右半分が焼けたか衝撃波で崩れてるお地蔵様とか出てるけど…)、人々もみんな幸せそうにしています。
しかし、銭湯で皆実と母親が入浴しているシーンで、皆実や母親やその他の客の腕や足や背中には大きな火傷の跡があるんです。
街自体は普通に見えても明らかにそこが被爆地であるということに気付きます。
「原爆は落ちたんじゃない、落とされたんよ」
「なぁ、嬉しい?13年も経ったけど、原爆を落とした人は私を見て“やった!また1人殺せた!!”って、ちゃんと思ってくれる?」
皆実の台詞の中でも心に残った言葉です。
特に後者の自分の死に際を悟った皆実の台詞…みなさんはどう感じますでしょうか?
田中麗奈の『桜の国』ですが、明らかに『夕凪の街』とは色が違います(笑)
全然悪くはなかったし感動する部分もありますが、前半の『夕凪の街』の色を引きずってしまうので違和感がちょっと…。
“軽い”と言うと語弊があるかもしれないですが、最初は感じましたね。
広島のお墓参りのシーンは綺麗でした。
この飾りにどういう意味があるのか分からないけど、単純に見ていて綺麗だな~って思いました。
この飾りの意味を知っている方がいたら是非教えて頂きたいですね。
被爆した方々も高齢のため、貴重な体験談を生の声で聞けなくなりつつあります。
僕も高校生の時に修学旅行先の長崎で被爆を体験された方の話を聞いたことがあります。
ガキだった…と言うと簡単ですが、ほとんど聞き流していたに近い状態でホールに座っているだけでした。
口にもしたくない辛い経験を、せっかく若い僕らに伝えようとしてくれていたのに、その時の話なんてまるで覚えていません。
この映画を観ていたら、その時の自分を思い出して自分に腹が立ってきましたね。
本当にごめんなさい。
機会があったらもう一度しっかり聞きたいです。
公開から3週目というのもあると思いますが、150席ほどの一番小さいスクリーンに客は10組もいなかったかな~?
もっとたくさんの人に観てもらいたい作品でしたよ。
西遊記とかいいから、こっちを見てもらいたいです…。
そして平和な日本にもっと感謝をしなきゃダメですよ。
みなさんも時間がありましたら観てください。
良い作品でした!!
映画インデックス
でも今の若者は西遊記の方がいいんでしょうけど
>こういう映画は多くの人に見てもらいたいですよね
そうですよね~。
西遊記よりもこっちの宣伝をたくさんしてほしいと思います。
でも最近はDVDになるのも早いし、来年の今頃は地上波で放送してたりして…(笑)