はんどろやノート

ラクガキでもしますか。

終盤探検隊 part165 ≪亜空間最終戦争一番勝負≫ 第64譜

2020年09月16日 | しょうぎ
≪最終一番勝負 第64譜 指始図≫ 7七同歩成まで




   [女王の王冠]

 ついたところは、苔(こけ)みたいにやわらかい芝生でね。小さな花壇があちこちに点々とある。
「ああ、ここまでこられてよかった。あれえ、頭になにかのっかっている?」アリスはびっくりしたように、そういいながら両手をあげてさわってみると、なんだかすごく重たいものが頭にしっかりとはまっているんだね。
「でも、どうして、知らないまにこんなものが、こんなとこに?」つぶやきながらそれを脱いで、一体全体何か、ひざの上にのせてみた。
 なんとそれは、金の王冠だった。

  (『鏡の国のアリス』 ルイス・キャロル著 矢川澄子訳 新潮文庫 より)



 白の騎士(ナイト)に見送られて、アリスは「8マス目」に。
 ついに「女王」になったのだった。




<第64譜 吉祥B図の徹底調査>

 「吉祥B図」を調査している。

吉祥B図
   【00】7七歩  → 同歩成で「吉祥A図」に → 千日手ループ
   【1】3三歩成 (後手良し) → 先手良し
   【2】3三香 (後手良し) → 後手良し
   【3】8九香 (先手良し) → 先手良し
   【4】2五香 (形勢不明)
   【5】5四歩 (先手良し) → 先手良し
   【6】2六香 (先手良し)
   【7】2六飛 (先手良し)
   【8】2五飛 (先手良し)
   【9】3七桂 (先手良し)
   【10】3八香 (後手良し)
   【11】8一飛 (形勢不明)
   【12】1五歩 (後手良し)
   【13】9八金 (後手良し)
   【14】6五歩 (後手良し)
   【15】3七飛 (先手良し)   ※ (灰色字) は「吉祥A図」の調査結果

 今回は、【4】2五香 についての調査研究を行う。


2五香図
 【4】2五香(図)は、先手を持つ我々(終盤探検隊)の期待していた手。
 「7八歩、7六歩」の手交換のない形では、結局結論が出せず「形勢不明(互角)」としているが、この場合は「7八歩、7六歩」が入っているそれで違いが出るかどうか、そこがこれからの調査の見どころである。
 基本的な先手のねらいは次に2六飛。たとえばここで6六銀なら、2六飛と打って、以下3一桂に、2三香成、同桂、2四金で、先手勝ちとなる(2六飛に2四桂としても同香、同歩、3五桂で先手勝ち)
 6二金は、2三香成、同玉、1一飛の攻めがある(以下2二玉なら3二角成、同玉、1二飛成で後手玉“寄り”)
 したがって、この図では7五桂と打って、9八金と、先手に金を使わせ、それから6二金とする(次の図)

研究2五香図01
 6二金(図)に2六飛は、3一玉で後手良し。
 またここで2三香成、同玉、1一飛は、今度は2二玉で先手が負ける(金がないため)
 ということで、ここは、「2三香成、同玉、2五飛」と行くしかない。
 以下2四歩、5五飛と進む。

研究2五香図02(5五飛図)
 「吉祥A図」からの2五香(「7八歩、7六歩」がない形)の場合は、ここで後手6九金として、それで「互角(形勢不明)」が結論となっている。
 この場合は、どうだろうか。

 〈ラ〉6九金 以下をまず調査しよう。
 実は、「7八歩、7六歩」の入ったこの型は、先手が指しやすくなる。というのは、ここで7五飛が有効になるからである。以下、同金、同馬と進む(次の図)

研究2五香図03
 「7八歩、7六歩」のない形では、ここで7六とで後手良しになるところなのである。だからこの7五飛、同金、同馬という筋は無効になっていたのだが、この場合は7六とがないために、これが有効となるのである。
 以下7八となら6六馬で先手優勢。6七飛なら、1五桂、3四玉、5七金、6八飛成、4六金で、やはり先手優勢。

研究2五香図02(再掲 5五飛図)
 この「5五飛図」まで戻って、ここから 〈ラ〉6九金 以外の手を以下研究調査する。
 調査対象となる候補手は、〈リ〉1四歩〈ル〉7四銀〈レ〉2二玉〈ロ〉6六歩〈ワ〉7八と がある。
 しかし 〈リ〉1四歩 は、“一手パス”のような手で、3三歩成、同玉、5九飛、7八と、3五歩が一例で、わりと簡単に先手良しになる。

 〈ル〉7四銀 は、先手の狙いの7五飛や8五歩に備えた手だが、5九飛、7八とに、7四馬と切っていく(次の図)

研究2五香図04
 7四同金に、7五馬、同金と、二枚目の馬も切り、3五桂と打てば、後手玉は寄っている。
 以下2二玉、2三銀、3一玉、5二銀(次の図) 

研究2五香図05
 先手勝ち。

研究2五香図06変化2二玉
 〈レ〉2二玉(図)は、先手の7五飛、同金、同馬から1五桂の攻めを避けておき、3一玉も視野に入れた手。
 ソフト評価値はすでに +800 くらいで先手優勢と示しているが、具体的に勝ち筋を確定させておきたい。
 ここで5九飛は、5六香(以下5七歩に3一玉)で後手良しになる。
 ここは5四歩、4四銀、7五飛、同金、同馬がわかりやすい勝ち方。
 以下後手6七飛(代えて1四歩は5七馬として次に2四馬を狙って先手良し)
 先手は1五桂(次の図)

研究2五香図07
 1五桂(図)と打って、先手がリードを保っている。
 7八と、7七歩(好手。同飛成は8七金)、3一玉、8五角成、7四香、2三桂成、4一玉、2二金(次の図)

研究2五香図08
 あらかじめ「5四歩、4四銀」としていたことで、後手陣が弱体化している。
 形勢は先手が良いのは間違いないが、正しく指さないとすぐに逆転されてしまうような場面である。
 7七飛成、8七銀、5二玉(6三玉~5四玉の狙いを見せて7四馬を強要)、7四馬直、同銀、同馬、6三歩、9五歩(次の図)

研究2五香図09
 ここで9五歩(図)があって、先手優勢がキープできた(7九角に9六玉と逃げることができる)
 9五同歩、同竜、8八と、同金、7九角、8九銀(8九香だと8八竜、同香、7七歩成がしつこい)、5七竜、7八歩、7七歩成、同歩、7六歩、同歩、同桂、7八歩(次の図)

研究2五香図10
 これで後手の攻めは止まったようだ。先手優勢。

 〈レ〉2二玉 も 先手良し。

研究2五香図11
 〈ロ〉6六歩(図)
 ここで7五飛もなくはないが、ここは8五歩がより勝ちやすい手になる(次の図)

研究2五香図12
 8五歩(図)に7四金なら7五馬、同金、同飛として、飛車を残す意味だ。そうなると先手勝勢。
 したがって、後手はここで4四銀とする。
 対して、5九飛もあるところだが、7五飛と行くのが後がわかりやすい。以下同金、同馬。8五歩と突いてある分だけ、先手玉が広くなっている。
 6七飛に、9五歩(次の図)

研究2五香図13
 7八となら、9六玉だ。上部脱出すればこの先手玉は捕まらない。
 なので、8八と。同玉に、1四歩(先手の1五桂を消した)
 以下5四桂、5三銀引、6二桂成、同銀左、8七金打、7七香(次の図) 

研究2五香図14
 後手は攻めを急がないと、先手には9四竜~6四竜~3五桂の攻め筋がある。
 ということで、7七香(図)と攻めてきた。同歩に、6八飛成。
 以下9七玉、7七歩成、8六金(そこで7六とがありそうに見えるが、それは同金、同桂に、4二馬があるので無効)
 6七歩成に、3五銀(次の図)

研究2五香図15
 先手に攻めがまわった。次に2六香と打てばよい。それを避けて2二玉には、3三香、同桂、同歩成、同銀、3四歩、4二銀、2四銀で先手勝ち。
 3五銀に3一桂が工夫の受けで、2六香に、2二玉と引く(これなら3三香がない)
 しかしそこで6五馬が好手。次に5五馬がねらい。
 それを防いで後手は5八竜とするが、2四銀と出て、2三歩に、3三歩成(次の図)

研究2五香図16
 3三同桂なら6四馬(同銀に3四桂がある)、3三同銀には4三馬で後手玉 “必至”
 先手勝ち。

研究2五香図17
 「5五飛図」から、〈ワ〉7八と(図)が最後の手段。
 このまま7七歩成で二枚目の「と金」をつくられて、さらに8八と寄とされると先手も受けが困難になる。
 ここで、「次の手」が、先手がリードするためには重要な手になる(次の図)

研究2五香図18(7九歩図)
 「7九歩」(図)である。後手の「と金」の位置をずらす意味だ。
 (1)同玉とならどうなるのか。
 (1)7九同とには、8五歩と突く(次の図)

研究2五香図19
 対して7四金なら7五馬、同金、1五桂、3四玉、7五飛で先手勝ちになる。馬で桂を取って五段目の飛車を残すのが、この場合の先手の理想なのである。
 よって、先手8五歩に、後手は4四銀とする。以下5九飛、7七歩成、8四歩、同銀(次の図)

研究2五香図20
 ここで7一竜とする。次に7五竜と桂馬を取れば、1五桂以下の詰めろになる。
 (この形になったとき、7九とが7八との位置にあったとしたら、8八と寄が詰めろとなって後手良しになっていた。「7九歩、同と」の手交換で先手は一手稼いでいることになる)
 後手は1四歩で、それを防ぐが、先手は1一銀。

研究2五香図21
 次に3二角成からの寄せを狙って、先手勝勢。
 
 つまり、「(1)7九同と、8五歩」と進めば、先手良しとなる。

研究2五香図18(再掲 7九歩図)
 ということで、後手は(1)7九同と以外の応手を考えることになる。
 (2)7七歩成、(3)8九と、(4)7七と、(5)6八と、(6)4四銀、が考えられる。
 以下、この順に調査していこう。

研究2五香図22
 (2)7七歩成(図)は、7八歩、同とと進み、後手の“二枚目のと金”のタネがなくなったので、先手良しになる。
 具体的には、やはり8五歩である。
 以下4四銀、5九飛、7四金、6六金(次の図) 

研究2五香図23
 6六金(図)と打って、次に7五金を狙う。この後手玉を攻略するには、桂馬を入手して1五桂と打つのが早いのである。
 図以下、8四歩、7六歩、1四歩、3三歩成、同玉(代えて同桂なら2一銀、3一香、3九飛)、7五歩、8五金、8六歩、7六金、同金、同桂、2六桂(次の図)

研究2五香図24
 先手勝勢。
 2三金(または3五金)なら9四馬。3四香は同桂でよいし、4五銀なら3七桂がある。

研究2五香図25
 「7九歩」に、(3)8九と(図)
 これには7八歩として、二枚目のと金をつくらせない。
 以下9九と、同金、7四香 に、5九飛、9五歩(次の図)

研究2五香図26
 後手は9筋を攻めてきたが、ここでも8五歩がベストの手になる。
 同金に、7五馬(次の図)

研究2五香図27
 後手は9六金と攻めたいところだが、9八玉、7五香に、1五桂、3四玉、9六角成がピッタリの手となって先手勝ちとなる。
 すると、図では7五同金とするしかないが、1五桂、3四玉に、9五竜(次の図)

研究2五香図28
 6八角なら、7五竜、同香に、2三銀以下後手玉詰み。この図は、先手勝勢である。

研究2五香図29
 今の手順は後手 7四香 と打った手がカラ振りになったので、その手に代えて、2二玉(図)でどうか。
 以下5九飛、9五歩(代えて6六歩などでは5四歩、4四銀、4五歩、同銀、5三銀で後手陣は壊滅)、同歩、9二歩、同竜、5二香、6三歩(同金なら9一竜)、6一金、9八金(次の図)

研究2五香図30
 9八金と「8七」を受けておいて、次に5四歩、4四銀、5三銀が先手の狙いの攻めになる。
 後手はその攻めが来る前に、7七歩成、同歩、3一玉で勝負する。
 以下、5二角成、同金、2三銀(次の図)

研究2五香図31
 2二香、1二銀成、6八角、2三香、同香、2二金、4一玉、2一成銀(次の図)

研究2五香図32
 先手勝ち。
 5九角成なら、8四馬(次に3一金打)。3一香と受けても、3三歩成、同歩、3二歩があるので無効。

研究2五香図33
 「7九歩」に、(4)7七と(図)
 以下3三歩成、〔A〕同玉〔B〕3三同桂 は後述)に、“8五歩” とする(次の図)

研究2五香図34
 ここで、「8七桂成」「7四金」「4四銀」が候補手となる。

 「8七桂成」、同金、同と、同玉に、3一金と打つ手がある。
 対して、3四歩(次の図)

研究2五香図35
 2二玉なら、1五桂があるので、後手は4四玉と出て、5九飛に、4一金で角を取るが―――(次の図)

研究2五香図36
 4六歩(図)と打って、先手優勢。
 5四銀なら5五銀、同銀、4五金だし、8六香には、同玉、7七角、9七玉、5四銀、4五銀、同銀、同歩、4八香で、先手勝ち。

研究2五香図37
 “8五歩” に、「7四金」(図)の場合。
 これまでの流れからすると、そこで7五馬とするところだが、この場合は以下同金、同飛、5七角で、あやしいところがある。
 なので、ここは3五飛、3四香(代えて4四玉には4六銀)、7五飛とするのが良い(次の図)

研究2五香図38
 7五同金、同馬に、6七飛以下を見ていくが、代えて5八飛(9八飛成以下詰めろ)は6六馬がある。
 また6八飛と打つのは8六玉で、継続手がない(9八飛成には6六馬の王手があるし、8八とは5七馬がある)
 ということで、6七飛と打って、8六玉に、6八飛成と工夫する。次に8八との攻めがある。
 先手は、9四竜(次の図)

研究2五香図39
 8八と、6三歩、9三歩、同竜、9八と、4五桂、4四玉、9五玉(次の図)

研究2五香図40
 9五玉(図)と先に逃げておく。
 6五金なら4六銀でよい。4五玉なら6二歩成で次に5七銀や6三角成がある。
 7二金には、5三桂成、同銀、4五歩、同玉、5七銀とする(次の図)

研究2五香図41
 先に9五玉と逃げておいたので8八竜が王手にならない。
 先手優勢がはっきりした。

研究2五香図42
 “8五歩” に、「4四銀」(図)
 ここで7五飛、同金、同馬は、6七飛で、先手悪い。
 「4四銀」には、5九飛。
 そうしておいて、後手は7四金。
 これには3五歩とする(次の図)

研究2五香図43
 3五同銀に、5五飛とし、4四銀、7五飛、同金、同馬、5八飛、9五歩(次の図)

研究2五香図44
 後手の打った5八飛は、9八飛成以下の詰めろになっていたが、9五歩(図)がその対応手。
 9五同歩なら8六玉だ。
 先手優勢。

研究2五香図45
 次に、 〔B〕3三同桂(図)の変化を見ていく。
 ここで3四歩と打つ。同玉なら3二角成、2五桂なら 5九飛で先手良し。
 しかし6六歩が手強い手。5九飛では先手勝てないし、3三歩成、同玉、4五桂も、4四玉で先手が悪い。
 6六歩には、7八歩とする(次の図)

研究2五香図46
 7八同となら、3五飛として、これで先手勝勢になる。
 よって、後手は6七歩成。
 そこで8五歩(7四金ならやはり3五飛で先手良し)
 4四銀、5九飛、7八と左、8四歩(次の図)

研究2五香図47
 後手は8四同銀としたいが、それは同馬、同歩に、3四銀、同玉、2六桂以下、後手玉が詰んでしまう。
 したがって後手は8四同歩とするが、8六玉、8七桂成、7五玉、9八成桂、1五桂で―――(次の図)

研究2五香図48
 1五桂(図)と打って、先手勝勢。3二角成以下詰めろである。

 以上の調査で、(4)7七とは先手良し、が明らかになった。

研究2五香図49
 「7九歩」に、(5)6八と(図)とする手もある。
 これなら先手の5九飛がないし、次に7七歩成の手が残る。
 先手はそこでやはり8五歩も有力だが、ここでは「7一竜」の手をを紹介しよう(次の図)

研究2五香図50
 「7一竜」(図)のねらいは、次に8四馬、同銀、7五竜、同銀、1五桂(以下詰み)である。5五飛を盤上に残したまま7五の桂馬を取るのが7一竜の狙いなのである。6八ととしたこの瞬間は後手の攻めが甘いので、こうした大駒を切る手が成立するのだ。
 対して、[4四銀][6七桂成] が考えられる。

 [4四銀] には、6五飛とするのがよい。そうして8四馬の狙いを残す。
 後手は1四歩として、先手の1五桂を消しておくが、8四馬、同歩(同銀は6二竜がある)、1一銀(次の図)

研究2五香図51
 先手勝勢である。
 7七歩成なら、2二金、3四玉、7三竜。3一銀なら、7五飛、6六角、3五桂、3四玉、7三竜。

研究2五香図52
 戻って、「7一竜」に、[6七桂成](図)
 桂馬を取られないように、成った。
 以下、8五歩、7四金、同角成、同銀、同竜で、“二枚替え” だ。そして7四竜としたこの竜は、次に6四竜と桂馬を取って1五桂をねらいがある。これが大きい。1一銀の狙いもある。
 よって後手は2二玉とするが、それでも6四竜だ(次の図)

研究2五香図53
 6四同銀なら、2三銀以下、後手玉“詰み”。 先手勝ち。

研究2五香図54
 「7九歩」に、(6)4四銀(図)が後手の最後の候補手。
 以下3三歩成、同玉(同桂は後で2一銀の手段が残る)、5九飛、6八と、3九飛、3四香、3五歩、同香、3六銀(次の図)

研究2五香図55
 “歩切れ”の先手は3六銀(図)と打った。以下3六同香、同飛、3五銀打、3七飛、6七と、6五金(次の図)

研究2五香図56
 ここでも、7五の桂馬を取るのが目標になる。以下7七歩成、7五金、同金、同馬、7六と、2六桂、3一金、7六馬、同桂、8五角成(次の図)

研究2五香図57c
 先手勝勢になった。

 (6)4四銀も、先手良し。

研究2五香図18(再掲 7九歩図)
 〈ワ〉7八と には「7九歩」(図)と打って、そこで―――
 (1)7九同と、(2)7七歩成、(3)8九と、(4)7七と、(5)6八と、(6)4四銀、いずれも「先手良し」になった。
 

 この結果を受けて―――

2五香図(再掲)
 以上の調査研究で、【4】2五香(図)は、「7八歩、7六歩」があるこの形は 先手良しになる、ということが判った。

 【4】2五香、7五桂、9八金、6二金、2三香成、同玉、2五飛、2四歩、5五飛 の後は、後手に変化する手が多くて読み切ることはたいへんだが、それでも全体的には先手の指し手の選択に余裕があって、先手が勝ちやすい図になっている。

研究2五香図02(再掲 5五飛図)
 つまりこの図がそうなのであるが、「7八歩、7六歩」が入っているこの形では「先手良し」となり、そうでない場合には「形勢不明」になるのである(6九金、7五飛、同金、同馬の時に7六とがあるので7五飛の筋が成立しないため)
 「7八歩、7六歩」が入っているかいないかで、はっきり結果が変わるのである。



 今回の結果を加え、「吉祥B図」の調査結果は、こうなっている。

吉祥B図(再掲)
   【00】7七歩  → 同歩成で「吉祥A図」に → 千日手ループ
   【1】3三歩成 (後手良し) → 先手良し
   【2】3三香 (後手良し) → 後手良し
   【3】8九香 (先手良し) → 先手良し
   【4】2五香 (形勢不明) → 先手良し
   【5】5四歩 (先手良し) → 先手良し
   【6】2六香 (先手良し)
   【7】2六飛 (先手良し)
   【8】2五飛 (先手良し)
   【9】3七桂 (先手良し)
   【10】3八香 (後手良し)
   【11】8一飛 (形勢不明)
   【12】1五歩 (後手良し)
   【13】9八金 (後手良し)
   【14】6五歩 (後手良し)
   【15】3七飛 (先手良し)   ※ (灰色字) は「吉祥A図」の調査結果

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