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終盤探検隊 part163 ≪亜空間最終戦争一番勝負≫ 第62譜

2020年09月10日 | しょうぎ
≪最終一番勝負 第62譜 指始図≫ 7七同歩成まで



   [騎士とのわかれ]

 二人はそこで握手をし、騎士はそれからゆっくりと森の中へ遠ざかっていった。「お見送りにあんまり手間どらずにすむかしらん」アリスはひとりごとをいいながらあとを見守る。「あ、やっちゃった!やっぱり頭からまっさかさま!でもわりかしすぐにのり直したわね――あんまりやたらいろんなものを馬にぶらさげるからよ――」アリスはそうやってひとりごとをいいながら、お馬がのろのろすすんでいくのを見守っていたけれど、騎士は騎士でまず右におち、次には左におちしてね。四度か五度おちたあげくに曲り角へたどりついたので、アリスはそこでハンカチをふりふり、騎士のすがたが見えなくなるまでまっていた。

  (『鏡の国のアリス』 ルイス・キャロル著 矢川澄子訳 新潮文庫 より)




<第62譜 吉祥A図 調査結果 まとめ>

吉祥A図
   【0】7八歩 = 実戦の指し手 → 千日手ループ
   【1】3三歩成 → 後手良し
   【2】3三香 → 後手良し
   【3】8九香 → 先手良し
   【4】2五香 → 互角(形勢不明)
   【5】5四歩 → 先手良し
   【6】2六香 → 先手良し
   【7】2六飛 → 先手良し
   【8】2五飛 → 先手良し
   【9】3七桂 → 先手良し
   【10】3八香 → 後手良し
   【11】8一飛 → 互角(形勢不明)
   【12】1五歩 → 後手良し
   【13】9八金 → 後手良し
   【14】6五歩 → 後手良し
   【15】3七飛 → 先手良し

 「吉祥A図」の戦後調査が完了した。
 上の通り、この図からははっきり「先手良し」になる手段が複数ある。けれども、実はどの道もかんたんな道ではない。この調査を終えたいま、この中から「勝ちやすい手」を3つ選ぶとしたら何になるだろうか。
 それを考えてみた結果、以下の3つの手を選ぶこととなった。
 
 【3】8九香、【8】2五飛、【15】3七飛

 この3つである。これらの手について、以下、その内容をおさらいしてみよう。



[再確認 【3】8九香

8九香基本図
 【3】8九香(図)と先に受けておいて、このままなら、3三歩成、同銀、5二角成、同歩、3一飛で勝とうというのが、この手の狙い。
 この狙いを阻止するのが、7五桂。ここで上の攻めを決行すると、7九角で先手玉が詰まされてしまう。

 しかし、7五桂に、「7八歩、7六歩、8五歩」が優れた手順で―――(次の図)

変化8九香図a
 8五同金、3三歩成、同銀、5二角成、同歩、7五馬(次の図)

変化8九香図b
 7五同馬に、3一飛以下、まだ難しいところがあるが、調べると先手良しになるとわかった。

 「7五桂に、7八歩、7六歩、8五歩で先手良しになる」ことの発見が難しいが、それを見つけることができれば、確かに 【3】8九香 で先手が勝てるのである。

 (【3】8九香 は、第52譜 で研究調査している)



[再確認 【8】2五飛

2五飛基本図
 【8】2五飛については、第55譜 において研究調査している。

 【8】2五飛(図)に対して、後手は次の応手が考えられ、それぞれ、以下のように指して、先手良しに導けるとわかっている。
 〔ア〕7五桂 → 9八金、6二金、3三香
 〔イ〕6六銀 → 3三香
 〔ウ〕9五歩 → 5二角成
 〔エ〕6二金 → 3三香
 〔オ〕4四銀引 → 7八歩(以下7六歩なら8五歩、7六となら3七桂)

研究2五飛図a
 これは、「〔〔ア〕7五桂 → 9八金、6二金、3三香」と進んだ図だが、以下3三同桂、同歩成、同銀、5五飛と進んで先手良しになる(単に5五飛だと3一玉で角が取られはっきり後手良しになるところ)

 このように、【8】2五飛 に、〔ア〕7五桂、〔イ〕6六銀、〔ウ〕9五歩、〔エ〕6二金、〔オ〕4四銀引を調べて、先手良しの結論が出ている。

 つまり、「3三香の筋が見えていれば」という条件付きで、先手は比較的わかりやすい勝ち方ができる。
 (我々の相棒であった「激指14」はこの筋が見えていなかったようだ。だからこの 【8】2五飛 の有効性がわからなかった)


 しかしもう一つ、調べておかねばならない手があったようだ。この手を軽視していたが、あらためて調べてみると意外に難しい。

研究2五飛図b
 【8】2五飛 に〔カ〕4四銀上(図)がその手である。
 この変化を調査していなかったので、ここで追加調査しておく。

 〔カ〕4四銀上(図)の手は、〔オ〕4四銀引の場合と違って2五飛の横利きが通っていない。そのために8五歩の手が切り札にならない。したがって4四銀引の時と同じように攻めても無効になる(〔オ〕4四銀引には7八歩と打ち、7六歩なら、8五歩で先手良しになるところ)

 ここは「3七桂」とする(次の図)

研究2五飛図c
 「3七桂」(図)と桂馬をはねて、次に5二角成、同歩に、2三飛成から後手玉を詰ますことができる(5二角成としたとき次に4二馬で後手玉は受けなしになるので放置しにくい)
 後手はこの筋を防がなけらばならないが、桂馬を使って1一桂などと先受けすると、5四香があって、それで先手良しになる。ということで、後手の応手は次の手に限られる。
 〈X〉6二金〈Y〉7五桂〈Z〉3一銀

 〈X〉6二金 には、6三歩と打つ。以下 5三金7二金 と逃げる手もあり後述する)、5四歩、同金、6二歩成(次の図)

研究2五飛図d
 6二同銀なら6一竜、5三銀上、2六香、2四桂、8五歩で先手良しになる。
 よって、後手は6五金と勝負する。
 以下、5二と、7五桂、8九香、7六金、9八金(次の図)

研究2五飛図e
 後手の攻めは止まり、後手陣にはもう受けは利かない。先手勝ち。

研究2五飛図f
 今の手順で、先手6三歩に、7二金(図)の変化がある。
 この手には、6一竜とするが、そこで8二金の勝負手があるのだ。
 しかしそこで3三香と打って、同桂、同歩成、同銀引、8四馬(2一金以下後手玉詰めろ)、2四香、5五飛(次の図)

研究2五飛図g
 こう進んで、後手玉に3二角成、同玉、4一銀、同玉、5二飛成以下の“詰めろ”が掛かっている。よって後手はここで8四歩と馬を取ることができない。
 つまりこの変化も、先手勝ちになる。

 以上で、〈X〉6二金 は先手良しになると確認できた。

研究2五飛図h
 〈Y〉7五桂 には、9八金と受けてこの図になる。
 先手は受けに金を一枚使ったが、それでもまだ5二角成、同歩に、2三飛成以下の “詰み” は成立している。
 結局、6二金と指すことになり、すると6三歩で上の変化に合流する。(3一銀は2六香、1一玉、5二角成で先手良し)
 つまり、〈Y〉7五桂 は先手良しである。

研究2五飛図i
 「3七桂」に、〈Z〉3一銀(図)の場合。
 2六香と打って、1一桂(2四桂でも同じ攻めでよい)、7八歩、7六歩に、5三歩と攻めて行く(次の図)

研究2五飛図j
 以下4二金、6三角成、7四銀、7三馬、4一金、8九金(次の図)

研究2五飛図k
 8九金(図)と受けておいて、いつでも角を切って攻める態勢にしておく。
 ここで後手の指し手が難しい。7五銀は6三馬があるし、6六銀は6四馬で桂馬が取られる。
 6三歩が最善か。
 先手は8四馬左、同歩、7四馬で、“二枚替え”を決行する。
 以下、6九角、6三馬、2五角成に、9八金打と受ける(次の図)

研究2五飛図l
 4二金に、5一飛成。
 そこで6七飛などでは、5二歩成(3一竜以下詰めろ)で、先手勝ちになる。
 しかし、後手3六馬の勝負手がある。先手5二歩成なら、6三馬で先手玉に9六馬以下の詰めろが掛かっていて後手勝ちになる。
 ということで、先手は3六同馬だが、そこで5七飛で、攻め合う。
 先手は6七歩(次の図)

研究2五飛図m
 これを同飛成なら、3三歩成、同歩(同銀には4五角がある)、5二歩成で、先手勝ち。
 6七歩(図)に6六銀の勝負手には、2三香成、同桂、2四銀と攻めて行く。2四銀は、2三銀成、同玉、1五桂、2二玉、1一角、同玉、2三桂不成以下“詰めろ”である。
 4一香と受ける手には、2三銀成、同玉、1五桂(次の図)

研究2五飛図n
 以下2二玉、4一竜、同金に、2四香以下、後手玉は詰んでいる。

 〈Z〉3一銀 も、先手良し。


 これで、【8】2五飛 に〔カ〕4四銀上の手には、3七桂以下先手良し、がはっきりした。



[再確認 【15】3七飛

3七飛基本図
 【15】3七飛(図)は先手が勝ちやすい手である。
 先手の「3三香」または「8四馬」が強烈だし、それを受ければ7七飛で後手の攻めの拠点の「と金」を消すことができる。
 7五桂なら、7七飛、7六歩、3七飛で、再び3三香の狙いができて、先手優勢。
 4六銀も、7七飛、7六歩、7九飛で、先手優勢である。
 最も複雑な変化になるのは、4四銀上だろう。以下7七飛、7六歩、4七飛。
 この4七飛と途中下車するところが難しい(3七飛としたいがそれは4六銀、3六飛、3五銀上でもつれる。また4七飛に代えて7九飛でも先手良し)
 以下7五桂に、2六香(次の図)

研究3七飛図a
 2六香(図)と打っておき、先手に桂馬が入れば1五桂がある状況にしておく(1四歩なら1五歩が有効になる)
 ここで後手にいくつかの有力手があるが、いずれも先手良しになる。
 一例として、6六銀以下を紹介しておく。6六銀、7八歩、6七歩、8八金、6二金(次の図) 

研究3七飛図b
 ここで4六飛が好手になる。以下5五銀引、3六飛。後手の銀を引かせ、3六飛と手順に3筋に飛車を展開(この4六飛の発見は難しいがここは他の手でも先手良しになる手段がある)
 そこで6八歩成には、3三歩成、同銀引、6三歩以下、先手良し。

 (【15】3七飛 の調査研究は 第61譜 にて)



吉祥A図(再掲)
 以上、「先手良し」への有力手となる3つの候補手――【3】8九香、【8】2五飛、【15】3七飛――を再確認してみた。
 それぞれ、難しい部分はあるが、確かに「先手良し」になる道が存在している。

 しかし、これらがはっきりしたのは“戦後調査”の結果である。
 戦っている最中は、我々は暗中模索の状況であったし、使っているソフトは「激指14」であった。
 その中で、この「千日手ループ」を抜け出すために、何の手が良いのかを必死で考えていた。

 そこで最も我々終盤探検隊が期待していたのは、【4】2五香 だったが―――
 はっきりした勝ち筋が見えなかった。無理もない、戦後のより優れたソフトを使っての調べでも、その勝ち筋は明瞭にはならなかったのだから。



[再確認 【4】2五香

2五香基本図
 【4】2五香(図)と打って、次に2六飛をねらう。
 しかし、7五桂、9八金、6二金と対応されると、3一玉を実現されると先手は困るので、2三香成と攻めて行くしかないのだが、同玉、2五飛、2四歩、5五飛、6九金と進んで―――(次の図)

変化2五香図02
 ここからの「先手の勝ち筋」がはっきりしないのである(評価値的には+300くらいで先手が良さそうなのだが決定的な勝ち筋が見つからない)
 つまりこの図は「互角(形勢不明)」として結論を出せていない。
 (【4】2五香 の調査研究は 第53譜

 “戦後研究”でさえ、こうなのだから、実戦中に我々がこの 【4】2五香 での先手の勝ち筋を見つけられなかったというのも、むしろ当然のことなのである。



 もうひとつ、調べなおしておきたいことがある。

吉祥A図(再掲)
   【0】7八歩 = 実戦の指し手 → 千日手ループ
   【1】3三歩成 → 後手良し
   【2】3三香 → 後手良し
   【3】8九香 → 先手良し
   【4】2五香 → 互角(形勢不明)
   【5】5四歩 → 先手良し
   【6】2六香 → 先手良し
   【7】2六飛 → 先手良し
   【8】2五飛 → 先手良し
   【9】3七桂 → 先手良し
   【10】3八香 → 後手良し
   【11】8一飛 → 互角(形勢不明)
   【12】1五歩 → 後手良し
   【13】9八金 → 後手良し
   【14】6五歩 → 後手良し
   【15】3七飛 → 先手良し

 さて、こういう結果になっっているのであるが―――

 「【1】3三歩成は後手良しとなっているが、厳密には先手良しではないか」というのが以下の研究課題である。



[再調査 【1】3三歩成

3三歩成基本図
 【1】3三歩成、同銀に、5二角成以下を調べて、「後手良し」と結論したのが、第52譜 での結論だった。そのことは間違いないだろう。
 しかし、厳密にいえば、「【1】3三歩成、同銀に、8九香」と手を戻せば、先手良しなのではないか?―――ということについて、調べておきたい(次の図)

研究3三歩成図a
 8九香(図)と打てば、【3】8九香 の変化に合流して、先手良しになるのではないか?
 次に5二角成(同歩に3一飛)が厳しい攻めになる。そして、ここで7五桂なら、7八歩、7六歩、8五歩、同金、5二角成、同歩、7五馬、同金、3一飛以下先手良しというのは、すでに研究済みだ。

 しかし、結論から言うと、ここで後手に“好手”があって、後手良しになる。6二銀左である(次の図)

研究3三歩成図b
 6二銀左と銀を引くのが“好手”。 以下5二角成、同歩、4一飛なら、7一歩(次の図)

研究3三歩成図c
 7一歩(図)があって、後手良し。
 というわけで、「【1】3三歩成、同銀、8九香」は、“手順前後”となって、後手良しである。

 だが、まだこの研究は終わらない。

研究3三歩成図d
 しかし、「【1】3三歩成、同銀に、7八歩」ならまた事情が変わる。
 対して「7六歩」なら―――(次の図)

研究3三歩成図e
 そこで8九香(図)と打って、今度は6二銀左が無効 になる。7筋に歩が打てないので7一歩がないためだ。
 そして、ここで(a)7五桂なら、8五歩、同金、5二角成、同歩、7五馬、同金、3一飛の、研究済みコースとなり、先手良し。
 ここでは他に、(b)7八と、(c)4二金 が考えられるので、その調査をしなければならない。
 (b)7八と、5二角成、4二銀左、5一竜(同銀、5三馬は先手勝ち)、8九と、4一竜(次に3一金が狙いになる)、3一香、3三歩(次の図)

研究3三歩成図f
 3三歩(図)で、先手勝勢。3三同歩なら、5三馬。3三同玉は3六飛。4四銀引なら、3二歩成、同香、3一金で、後手玉“寄り”

研究3三歩成図g
 8九香に、(c)4二金(図)の変化。
 以下6三角成、6二銀左と進む(代えて6二銀右だと4五馬で先手良し。7三銀が後退すると後で先手8五歩の手が有効になってくる)
 そこで4五馬は、4四銀引で、これは後手良しになる(後手の7三銀が先手8五歩への備えになっている)
 ここでしかし、先手3四歩が絶好の切り返しとなる(次の図)

研究3三歩成図h
 6三銀、3三歩成、同玉、3九飛の進行は、先手良し。
 3四同銀なら、7三馬、同銀、5一竜(次の図)

研究3三歩成図i
 これで、先手優勢。7九角なら、9八玉でよい。

研究3三歩成図j
 戻って、先手の「7八歩」に、「7八同と」(図)の変化がある。
 この手には、3七香と、3筋に香車を打っておく。
 後手7六歩なら、3一金、同玉、5二角成で、先手勝勢になる。また4二金は、3三香成、同歩、5二飛で、“寄り”
 したがって4四銀引と受ける。
 そこで9八金は、4二金以下以下きわどい形勢となる。
 ここは「5二角成、同歩、7九金」というのが、絶好の手順(次の図)

研究3三歩成図k
 7九同となら、先手玉に詰みがないので、4一飛で先手勝ちになる。先手の3七香の存在が心強く、後手玉は受けがきかない。
 図で4二銀右と受けにまわるなら、4一飛、3一桂、7八金で、はっきり先手良しである。


3三歩成基本図(再掲)
 「吉祥A図」から、「【1】3三歩成(図)、同銀に、7八歩」(以下7六歩なら8五歩)は 先手良し、である。


 ということで、「吉祥A図」のまとめは、次の通り修正される。

吉祥A図(再掲)
   【0】7八歩 = 実戦の指し手 → 千日手ループ
   【1】3三歩成 → 後手良し 先手良し
   【2】3三香 → 後手良し
   【3】8九香 → 先手良し
   【4】2五香 → 互角(形勢不明)
   【5】5四歩 → 先手良し
   【6】2六香 → 先手良し
   【7】2六飛 → 先手良し
   【8】2五飛 → 先手良し
   【9】3七桂 → 先手良し
   【10】3八香 → 後手良し
   【11】8一飛 → 互角(形勢不明)
   【12】1五歩 → 後手良し
   【13】9八金 → 後手良し
   【14】6五歩 → 後手良し
   【15】3七飛 → 先手良し


 まとめとして言えることは、「千日手ループを脱出する手はいくつもある。しかしいずれもやさしい道ではない」ということである。


第63譜につづく




[追記: 結果の修正あり]

研究3三歩成図e(再掲)
 この図は、【1】3三歩成、同銀、7八歩、7六歩、8九香と進めたところ。
 上では、「ここで(a)7五桂なら、8五歩、同金、5二角成、同歩、7五馬、同金、3一飛の、研究済みコースとなり、先手良し」と書いている。
 ところが、これが誤りであったということが判明した。

 以下、そのことを説明し、結論を修正することとなる。

研究3三歩成図l
 後手が(a)7五桂 と打ったところ。
 ここで 8五歩 として、同金に5二角成以下先手勝てるというのが上での結論だったが―――
 この場合、 8五歩 に、「4二金」と変化する手があったのである(次の図)

研究3三歩成図m
 5一竜は、4一金、同竜、7九角、8六玉、8七と、同香、6八角成以下、後手勝ちになる。
 よって、6三角成だが、以下7四銀、4五馬、5六銀(次の図)

研究3三歩成図n
 5五馬、4四銀左、4六馬、6七銀不成(次の図)

研究3三歩成図o
 後手は、先手の馬を追いながら、手順に6七銀不成(図)と銀を攻めに使えて、ここは後手良しの図になっている。
 (図)以下、8四歩なら、8七と、同香、7八銀不成、8八金、8七桂成、同金、同銀成、同玉、8五香で―――(次の図)

研究3三歩成図p
 後手勝ち。

研究3三歩成図q
 「研究3三歩成図l」まで戻って、8五歩 では先手勝てないとわかったので、8一飛(図)としてみる。
 しかしここでも、「4二金」がある。以下6三角成、6二銀右、4五馬、5六銀(次の図)

研究3三歩成図r
 先ほどと同じように、5六銀~6七銀とすりこまれて、先手が不利。

 ということで、8九香と打った「研究3三歩成図l」は結論が覆って、「後手良し」


 したがって、【1】3三歩成 は 後手良し」という結論に再修正される ことになる。
 (もとの結論にもどった)



 以上の追加調査の結果、「吉祥A図」のまとめは、次のように再修正される(もとに戻る)

吉祥A図(再掲)
   【0】7八歩 = 実戦の指し手 → 千日手ループ
   【1】3三歩成 → 後手良し
   【2】3三香 → 後手良し
   【3】8九香 → 先手良し
   【4】2五香 → 互角(形勢不明)
   【5】5四歩 → 先手良し
   【6】2六香 → 先手良し
   【7】2六飛 → 先手良し
   【8】2五飛 → 先手良し
   【9】3七桂 → 先手良し
   【10】3八香 → 後手良し
   【11】8一飛 → 互角(形勢不明)
   【12】1五歩 → 後手良し
   【13】9八金 → 後手良し
   【14】6五歩 → 後手良し
   【15】3七飛 → 先手良し

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