ある番組で京都に日本古来の浮世絵木版画家、立原位貫(いぬき)さんが居ることを知った。
立原さんの素晴らしい作品は、江戸時代の浮世絵の技法で描かれていて、絵具や和紙までその時代に使われたものを探求し再現されており、現代では出せない質感や風合いが際立っている。
立原さんの若き20代の頃は、ジャズにのめり込み音楽への道を目指しておられたのが、ある日、浮世絵と出会い、ただ紙に絵が描かれていると思っていたら、木版画で浮世絵が描かれていることを知り、それからは浮世絵の魅力に惹かれて35年間、江戸時代の浮世絵を復活させるために努力されて来たのです。
私が立原さんの作品の中で特に印象に残った浮世絵が「白梅」でした。
京都に居て、また、近くに立原さんが住んでおられるのに一度は見てみたいものです。
その時の番組のバックに流れていたのが、トランペットで演奏されていた「It Never Entered My Mind」で、立原さんが若い頃、Jazzを目指し、ふとした事からこの日本古来の浮世絵の世界へ飛び込まれると言う運命的な出会いをドラマチックにしている。