「青空の社会学」

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☆安倍政権の暴走(4) 「抑止力」とは何か?(その2)意図的に作りだされている「仮想敵国」!

2014年08月19日 | 政治

☆「青空の社会学」 目録(リンク)  ☆半田さんのフェスブック

「抑止力」とは何か!(その2)
絶えず意図的に作りだされている「仮想敵国」!





1、意図的に作りだされている過剰な「仮想敵国」(脅威)
(「北朝鮮」と「中国」の正確な真意を知ることが重要。)


「抑止力」(圧倒的な軍事力と軍事同盟、武力行使)を作りだすためには「脅威」(「仮想敵国」)を作り出さなければなりません。そのためには意図的に、そして継続的に「脅威」(「仮想敵国」)を作りだしておかなければなりません。

この標的が北朝鮮のミサイル、拉致問題と中国の尖閣問題です。
こうした理由からこの問題は、日本のお茶の間のテレビに解決策もなく、継続的に過剰に流されてきます。

しかし「北朝鮮のミサイル、拉致問題」と「中国の尖閣問題」は正確な動向(真意)を知「ることなしに、「東アジアの平和構築」(友好関係)を築くことはできません。

「平和外交」

日本政府の対応策(外交)は真面目に(真摯に)東アジアの平和構築を望んでいるとはとても思えません。
日本政府の対応策は日米安保の手前、ただ
アメリカの「敵視政策」に従った(追随)対応で、独自の平和構築へ向けた外交は見ることができません。



それどころか日本国内では
「北朝鮮のミサイル、拉致問題」と「中国の尖閣問題」は、「過剰な脅威」として偽装的に作りあげられています。

これらは「過剰な脅威」、「仮想敵国」として設定され、そのために「抑止力」を高めなくてはならないと言う名目で、「日本の自衛隊の軍事力の強化」(無駄な軍事予算、アメリカへの思いやり予算など)をすすめています。


☆北朝鮮や中国は自ら軍事攻撃をする意志などはない!
(過剰な「脅威」の創出!「仮想敵国」で「抑止力」を演出)


北朝鮮と中国は自ら日本を軍事攻撃しようなどとは決して思ってもいません。正確な真意を知る事が大事です。
それは何故か?北朝鮮は小国で人口も2400万ほどしかありません。軍事力の面でアメリカどろろか韓国、日本にも遙かに及ばない軍事力しか持っていません。

〈過剰に報道するテレビ〉


そのような
小国が、圧倒的な軍事力を持つアメリカや、世界でもトップレベルの軍事力を持つ日本、韓国を相手に軍事攻撃を加えることは自殺行為(不可能)です。

ミサイルの発射はもしも北朝鮮を(軍事)攻撃してきたらただでは済まないぞ。(「核ミサイル」をお見舞いするぞ)というメッセージです。
追い詰められた小国の「瀬戸際外交」と呼ばれる所以です。



「拉致問題」も今なお続いている朝鮮戦争の戦争状態の中から生まれてきたものです。情報収集や秘密工作のために韓国では日本をさらに上回る「拉致事件」が起きています。
こうした行為をなくするためには、「敵視」や「制裁」ではなく「友好関係」を作り上げていくことが大事です。



根本的な解決策は朝鮮戦争を終結させ、平和条約を締結することです。(国交回復)
同時に軍事的な威嚇行動(米韓軍事演習など)を中止することです。

又地域(東アジア)の平和構築のために北朝鮮を「6ヵ国協議」に参加させる環境作りを進めることが大事です。

☆中国の尖閣諸島の侵入行為はどうか?
(中国も日本を軍事攻撃する意思などはない!)


現在中国は大国化のなかで、(経済成長に合わせて)軍事力を増強しています。
またそうした流れの中で、境界線を変えようとの動きがあります。そのあらわれが尖閣諸島沖合へ侵入行為です。

しかし南沙諸島とは異なり
尖閣諸島には国境紛争が存在するという認識が国際社会にはありません。
従ってここで中国が行動を起こせば、紛争を起こしているのは中国だとみられます。



近年、
尖閣諸島沖合で中国の過激な行動が高まっていることは事実ですが、中国が尖閣諸島や日本を軍事攻撃する意思などはありません。
もしそんなことをしたら、「日米安保条約」の手前アメリカ軍が出てくるのは目に見えているからです。

アメリカ軍の軍事力は中国に比べて桁違いの装備です。
アメリカ軍が出るまでもなく、国際社会が許しておくことはできません。

紛争の拡大を防ぐためにも、境界線上のトラブルは軍隊(自衛隊)が出るまでもなく、海上保安庁に任せ、外交や国際司法裁判所での解決を目指すべきです。



2、安倍政権の過剰な「仮想敵国(敵視)」が不信感を作っている!
(「靖国参拝」、「軍国主義化」が懸念=不信感を作っている)


逆に安倍政権の「靖国参拝」、「国家安全保障会議(NSC)」の設置、秘密保護法、集団的自衛権の行使など一連の軍事立法の設立、そして憲法の解釈改憲が周辺国に不信感と懸念を作り出してています。



安倍政権になって安倍首相だけでなく、閣僚、国会議員(みんなで靖国神社を参拝する会など)の靖国神社の参拝が顕著、頻繁になっています。
又一連の軍事立法の設立だけでなく、憲法9条の解釈改憲、さらに憲法をそっくり変えようとしています。(「憲法の全面改憲」)自民党憲法改正草案2012年。

「自民党憲法改正草案」は天皇を元首とした戦前の憲法の内容に酷似しています。そこには「国民主権」はありません。

こうした安倍政権の一連の政策が、かって日本に侵略された周辺国に対して強い不信感を持たせています。
すでに北朝鮮はおろか、韓国、中国とも首脳会談を行うことができず、大きな公益を喪失し続けています。



3、「歴史事実」をねじ曲げる安倍政権! 歴史修正主義。
(「歴史事実」は国際社会の知るところ)


先の大戦での日本の侵略戦争(日中戦争、太平洋戦争)は第二次大戦と並行して展開されたために、国際社会では周知の事実となっています。

2000万人のアジア人民を戦死させておきながら、安倍政権や排外ナショナリストが言うように「日本は侵略行為はしなかったとか南京大虐殺はなかったとか、従軍慰安婦はいなかった」との大嘘は一切通用しません。

 

敵として戦った連合国は勿論のこと、三国連盟として戦ったドイツやイタリアでさえ自国の行為に深い反省の意を示しています。
歴史事実は国際社会の共通の認識になっているのです。

しかし今なお安倍首相は反省する事ができないでいます。
8月15日の終戦記念日の全国戦没者追悼式(日本武道館)でも、歴代首相が表明してきたアジア諸国への「加害」の反省や、「不戦の誓い」を昨年に続き聞くことは出来ませんでした。

こうした無反省が国際社会に不協和音を作り、緊張関係を作りだしています。

☆孤立を深める日本!国内経済も空洞化!
(「平和構築」に「敵視」政策が弊害になっている)


安倍首相は経団連の榊原会長はじめ経済界の重鎮と共に盛んに外遊しています。(財界のための原発や武器、インフラの売り込みのため)

しかし
隣国である北朝鮮はおろか、韓国、中国ともこの2年以上も首脳会議が途絶えています。
その理由は歴史事実(国際社会の常識)をねじ曲げ、軍国化しているからです。
相手国は
「誠意ある姿勢」を望んでいますが、安倍首相には一向にその気配はありません。



安倍首相を初めとした国会議員たちの「靖国神社参拝」をやめ、正しい「歴史認識」に立ち戻らない限り、トップ会合による協調社会の実現は無理でしょう。

東アジアに本当の「平和構築」を望むなら「抑止力の強化」と「敵視」政策は弊害になります。

逆に「靖国参拝」をやめ、過剰な「抑止力」を取り払っていくことが周辺国に安心感を与えます。

その上で「友好と対話」外交を基本にしていくならば、新たな友好関係が生まれてくるでしょう。


元気一番!!