「青空の社会学」

小選挙区制はトリックの選挙制度です。
比例代表制が民意を鏡のように反映させます。

★サルでもわかる選挙制度!(3) 「定数削減」はとんでもない、逆さまな反行為!

2013年04月21日 | 政治
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サルでもわかる選挙制度!(3)

「定数削減」は民意を遠ざける、逆さまなやり方!


1、自、公両党の「0増5減」は目先だけの党利!
(「憲法違反」の格差解消にはならない!)
先の総選挙では自民党が前回よりも(小選挙区でも比例区でも)得票率をさらに減らしながら、議席を294議席も獲得しました。しかし自民党への比例区での投票率はたったの16%にすぎません。

「小選挙区制」が為した魔術(トリック)です。「小選挙区制」が「一票の格差」を広げ、「国民の民意」を大きく歪めているのに政府は全く「小選挙区制」の見直し、廃止に取り組もうとしません。

又「一票の格差」の問題では、先の裁判でも次々と「憲法違反」の判決が下されました。それでも自民党や大政党は根源の「小選挙区制」の問題に取り組もうとしません。
これは自民党や大政党が「小選挙区制」がないと困るからです。(党利党略)

特に大政党は「小選挙区制」によって「虚構の多数」(議席)を得て、しかも莫大な国民の税金(政党助成金)を得ているからです。

◆「0増5減」では格差はなくならない!
最近の総務省の試算でも、自、公両党の「0増5減」では既に6選挙区で2倍を超えています。
「小選挙区制」のもとでは「人口変動」のたびに常に格差が拡大します。そしてそのたびに生活圏や行政区域を無視した党利による「区割り」修正を迫られることになります。
結局いつまでたっても、今までと同様に格差はなくなりません。格差をなくすためには「小選挙区制」を廃止するしかありません。


2、オール政党は (共産党以外は)
何故「小選挙区制」を問題にしないのか?
■「定数削減」はとんでもない問題のスリ変え!

自民党、公明両党はもとより民主党、維新の会、みんなの党など各政党はこぞって「国会議員の定数」に問題があるとして、大幅な「定数削減」を叫んでいます。(特に「比例区の定数削減」)
維新の会やみんなの党はマニフェクトで「一院制」さえ明記しています。

しかしどの党も「小選挙区制」のことになると、こぞって口を閉ざしてしまいます。
「小選挙区制」が「一票の格差」を拡大し、山のような「死票」」を築き、「水増し議席」を作り上げているのに、一体何故?どの政党も問題にしないのでしょうか?
ここに日本の政治の深刻度(腐敗度)が表れています。

 彼等が口を揃えて言う事は、「小選挙区制」の問題をスリ変えた「議員の定数削減」(特に比例区の定数削減)です。
「国会議員の定数削減」は国民が身を切るのだから(消費税や社会保障費の改悪、人員削減の押し付け)、国会議員も身を切るべきだと言う子供じみた主張です。要は国費(コスト)削減を言っているようです。

しかし民主党が言うように、仮に衆院の比例議員を80人減らしてもたったの56億円にしかなりません。
本丸の「政、官、財の癒着」、「政治腐敗」のことには一言も触れません。
また欠陥選挙制度の「小選挙区制」にも一言も触れようとしません。
(政治腐敗の元凶! 膨大な政治献金と助成金!)
■膨大な企業団体献金と政党助成金こそ廃止するべきだ!

本当に国費(コスト)削減をする気なら、膨大なヤミ献金、数千億にものぼる企業団体献金こそ無くすべきです。
政治腐敗や政、官、財の癒着の接着剤は金(政治献金)です。
政治献金は政治的見返りを求めて行うものです。
こうした財界からの政治献金が政治腐敗を生んでいる原因です。膨大な政治献金こそ全く無駄で、政治腐敗を生んでいる元凶です。


■また国民がその政党を支持する、しないにも関わらず無差別に徴収する「政党助成金」(国民一人当たり250円、しかも小選挙区制により大水増しされた議席に応じた)こそ無くするべきでしょう。


◆国会議員は「国民の民意」を国会に届ける大事な役割!
(日本は国会議員数がOECD中最下位!)

国会議員を削減(特に比例区の削減)すれば、「民意」はますます遠ざかる!)

日本の国は今でさえ「国民の民意」が国会に反映されにくくなっています。「小選挙区制」による歪んだ選挙制度と国会議員数の不足が原因です。
現在の国会議員数でさえ、日本はOECD(加盟34ヵ国)中で、人口10万人当たりの下院(衆院)で比較しても最下位です。

(日本より下にランクされているアメリカは、連邦国家で各州は上下両院を持ち州議会のすべてを足すと、下院議員だけで5000人以上にもなります。)
国家議員は国民生活を調査し、国民生活を豊かにするため、国民の声を国会に届けるために存在しています。
逆に国会議員の不足が国民の声を国会に反映しにくくしている原因にもなっているのです。
国会議員の政治資金など厳しく規制した上で(「政党助成金制度」なども止めるべき)、国民の声を国会に反映させるために、議員数は逆に増やすべきです。
最も大事なことは、国会に国民の民意(1億2千万人)を正しく伝えることです。
〈参考〉





「比例代表制」が民意を正しく伝える!
3、「小選挙区制」を止め、「比例代表制」にすればスッキリと解決する!
自公政権も他のオール政党も「小選挙区制」の問題は口を閉ざしたままです。(共産党を除く)
「小選挙区制」は財界の提唱により導入され、日本の政党は財界との縁(政治献金)を切れないからです。(共産党、社民党を除く)

 ◆世界の大半の国は「比例代表制」を中心に採用!
選挙制度を「比例制度」にするならば「一票の格差」もほとんどなくなります(皆無に近く)。
なにより水増し議席などがなくなり、国民の総意(民意)が鏡に映すように正直に反映されます。民意(投票)が総じて議席として国会に反映することは自明の理です。

◆「小選挙区制」は国民騙しのトリック制度!」
選挙制度を「比例代表制度」にせずに、わざわざ複雑怪奇な「小選挙区制本位」の「小選挙区比例代表並立制」にすることは、国民を愚弄した大政党の党利(財界の利益)のためです。
国民を騙すためにわざわざ複雑怪奇な選挙制度にしているのです。


元気一番!!