毎日jp 成年後見制度:脳萎縮78歳が成年後見人 松山の親族,管理の1億2000万奪う
脳萎縮は独立した疾患ではなく多くの原因によって生じるとのこと。しかし,一般的な原因の中にアルツハイマー病があるようだ。
成年後見人の女性は現在78歳。ということは,成年後見人に選任された00年の時点で既に70歳。
民法第843条第4項には「成年後見人を選任するには,成年被後見人の心身の状態並びに生活及び財産の状況,成年後見人となる者の職業及び経歴並びに成年被後見人との利害関係の有無(成年後見人となる者が法人であるときは,その事業の種類及び内容並びにその法人及びその代表者と成年被後見人との利害関係の有無),成年被後見人の意見その他一切の事情を考慮しなければならない。」とある。成年後見人の選任にあたっては,前記法文の「その他一切の事情」として,成年後見人としての資質・能力,年齢,健康及び経済状態等が適否の判断材料となる(「東京家裁後見センターにおける成年後見制度運用の状況と課題」P96参照)。
件の女性,選任時点では問題なかったが,その後,成年後見人の任務に適しない状況になったということだろう。
さて,民法第849条の2には「家庭裁判所は,必要があると認めるときは,成年被後見人,その親族若しくは成年後見人の請求により又は職権で,成年後見監督人を選任することができる。」とあり,さらに,同第846条には「後見人に不正な行為,著しい不行跡その他後見の任務に適しない事由があるときは,家庭裁判所は,後見監督人,被後見人若しくはその親族若しくは検察官の請求により又は職権で,これを解任することができる。」とある。
他に適任者がいなかったとしても,管理すべき財産の大きさや選任された成年後見人の年齢を考えれば,次善の措置として,成年後見監督人,選任して置くべきだったのではなかろうか。もっとも,他に成年後見人が見つからなければ,成年後見監督人の選任も難しいというのが現実か・・・。
民法の関連条文
(成年後見人の選任)
第八百四十三条 家庭裁判所は,後見開始の審判をするときは,職権で,成年後見人を選任する。
2 成年後見人が欠けたときは,家庭裁判所は,成年被後見人若しくはその親族その他の利害関係人の請求により又は職権で,成年後見人を選任する。
3 成年後見人が選任されている場合においても,家庭裁判所は,必要があると認めるときは,前項に規定する者若しくは成年後見人の請求により,又は職権で,更に成年後見人を選任することができる。
4 成年後見人を選任するには,成年被後見人の心身の状態並びに生活及び財産の状況,成年後見人となる者の職業及び経歴並びに成年被後見人との利害関係の有無(成年後見人となる者が法人であるときは,その事業の種類及び内容並びにその法人及びその代表者と成年被後見人との利害関係の有無),成年被後見人の意見その他一切の事情を考慮しなければならない。
(後見人の解任)
第八百四十六条 後見人に不正な行為,著しい不行跡その他後見の任務に適しない事由があるときは,家庭裁判所は,後見監督人,被後見人若しくはその親族若しくは検察官の請求により又は職権で,これを解任することができる。
(成年後見監督人の選任)
第八百四十九条の二 家庭裁判所は,必要があると認めるときは,成年被後見人,その親族若しくは成年後見人の請求により又は職権で,成年後見監督人を選任することができる。
(後見監督人の欠格事由)
第八百五十条 後見人の配偶者,直系血族及び兄弟姉妹は,後見監督人となることができない。
(後見監督人の職務)
第八百五十一条 後見監督人の職務は,次のとおりとする。
一 後見人の事務を監督すること。
二 後見人が欠けた場合に,遅滞なくその選任を家庭裁判所に請求すること。
三 急迫の事情がある場合に,必要な処分をすること。
四 後見人又はその代表する者と被後見人との利益が相反する行為について被後見人を代表すること。
(委任及び後見人の規定の準用)
第八百五十二条 第六百四十四条 ,第六百五十四条 ,第六百五十五条 ,第八百四十三条第四項,第八百四十四条,第八百四十六条,第八百四十七条,第八百五十九条の二,第八百五十九条の三,第八百六十一条第二項及び第八百六十二条の規定は,後見監督人について準用する。
(後見の事務の監督)
第八百六十三条 後見監督人又は家庭裁判所は,いつでも,後見人に対し後見の事務の報告若しくは財産の目録の提出を求め,又は後見の事務若しくは被後見人の財産の状況を調査することができる。
2 家庭裁判所は,後見監督人,被後見人若しくはその親族その他の利害関係人の請求により又は職権で,被後見人の財産の管理その他後見の事務について必要な処分を命ずることができる。
脳萎縮は独立した疾患ではなく多くの原因によって生じるとのこと。しかし,一般的な原因の中にアルツハイマー病があるようだ。
成年後見人の女性は現在78歳。ということは,成年後見人に選任された00年の時点で既に70歳。
民法第843条第4項には「成年後見人を選任するには,成年被後見人の心身の状態並びに生活及び財産の状況,成年後見人となる者の職業及び経歴並びに成年被後見人との利害関係の有無(成年後見人となる者が法人であるときは,その事業の種類及び内容並びにその法人及びその代表者と成年被後見人との利害関係の有無),成年被後見人の意見その他一切の事情を考慮しなければならない。」とある。成年後見人の選任にあたっては,前記法文の「その他一切の事情」として,成年後見人としての資質・能力,年齢,健康及び経済状態等が適否の判断材料となる(「東京家裁後見センターにおける成年後見制度運用の状況と課題」P96参照)。
件の女性,選任時点では問題なかったが,その後,成年後見人の任務に適しない状況になったということだろう。
さて,民法第849条の2には「家庭裁判所は,必要があると認めるときは,成年被後見人,その親族若しくは成年後見人の請求により又は職権で,成年後見監督人を選任することができる。」とあり,さらに,同第846条には「後見人に不正な行為,著しい不行跡その他後見の任務に適しない事由があるときは,家庭裁判所は,後見監督人,被後見人若しくはその親族若しくは検察官の請求により又は職権で,これを解任することができる。」とある。
他に適任者がいなかったとしても,管理すべき財産の大きさや選任された成年後見人の年齢を考えれば,次善の措置として,成年後見監督人,選任して置くべきだったのではなかろうか。もっとも,他に成年後見人が見つからなければ,成年後見監督人の選任も難しいというのが現実か・・・。
民法の関連条文
(成年後見人の選任)
第八百四十三条 家庭裁判所は,後見開始の審判をするときは,職権で,成年後見人を選任する。
2 成年後見人が欠けたときは,家庭裁判所は,成年被後見人若しくはその親族その他の利害関係人の請求により又は職権で,成年後見人を選任する。
3 成年後見人が選任されている場合においても,家庭裁判所は,必要があると認めるときは,前項に規定する者若しくは成年後見人の請求により,又は職権で,更に成年後見人を選任することができる。
4 成年後見人を選任するには,成年被後見人の心身の状態並びに生活及び財産の状況,成年後見人となる者の職業及び経歴並びに成年被後見人との利害関係の有無(成年後見人となる者が法人であるときは,その事業の種類及び内容並びにその法人及びその代表者と成年被後見人との利害関係の有無),成年被後見人の意見その他一切の事情を考慮しなければならない。
(後見人の解任)
第八百四十六条 後見人に不正な行為,著しい不行跡その他後見の任務に適しない事由があるときは,家庭裁判所は,後見監督人,被後見人若しくはその親族若しくは検察官の請求により又は職権で,これを解任することができる。
(成年後見監督人の選任)
第八百四十九条の二 家庭裁判所は,必要があると認めるときは,成年被後見人,その親族若しくは成年後見人の請求により又は職権で,成年後見監督人を選任することができる。
(後見監督人の欠格事由)
第八百五十条 後見人の配偶者,直系血族及び兄弟姉妹は,後見監督人となることができない。
(後見監督人の職務)
第八百五十一条 後見監督人の職務は,次のとおりとする。
一 後見人の事務を監督すること。
二 後見人が欠けた場合に,遅滞なくその選任を家庭裁判所に請求すること。
三 急迫の事情がある場合に,必要な処分をすること。
四 後見人又はその代表する者と被後見人との利益が相反する行為について被後見人を代表すること。
(委任及び後見人の規定の準用)
第八百五十二条 第六百四十四条 ,第六百五十四条 ,第六百五十五条 ,第八百四十三条第四項,第八百四十四条,第八百四十六条,第八百四十七条,第八百五十九条の二,第八百五十九条の三,第八百六十一条第二項及び第八百六十二条の規定は,後見監督人について準用する。
(後見の事務の監督)
第八百六十三条 後見監督人又は家庭裁判所は,いつでも,後見人に対し後見の事務の報告若しくは財産の目録の提出を求め,又は後見の事務若しくは被後見人の財産の状況を調査することができる。
2 家庭裁判所は,後見監督人,被後見人若しくはその親族その他の利害関係人の請求により又は職権で,被後見人の財産の管理その他後見の事務について必要な処分を命ずることができる。