裁判員に量刑例提供へ 最高裁,データベース作成 Sankei Web
裁判員法第67条第2項には,「刑の量定について意見が分かれ,その説が各々,構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数の意見にならないときは,その合議体の判断は,構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数の意見になるまで,被告人に最も不利な意見の数を順次利益な意見の数に加え,その中で最も利益な意見による。」とある。
刑の量定については,例えば,田宮先生の教科書には次のように書かれている。
さて,刑の量定にあたっては,裁判官は大きな裁量的判断を要求されているので,①その裁量の基準,②判断の資料,③手続きのいかんが問題となる。しかし,①量刑の基準については,起訴猶予の基準(284条)を類推できるだけで,あまり手がかりはない(刑法草案48条2項参照)。しかし,実務上蓄積されたいわゆる「量刑相場」と検察官の求刑(293条1項)によって運用上は安定がもたらされているといえる。(後略)
裁判員制度
刑事訴訟法の関連条文
第二百四十七条 公訴は,検察官がこれを行う。
第二百四十八条 犯人の性格,年齢及び境遇,犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは,公訴を提起しないことができる。
第二百九十三条 証拠調が終つた後,検察官は,事実及び法律の適用について意見を陳述しなければならない。
2 被告人及び弁護人は,意見を陳述することができる。
第三百三十五条 有罪の言渡をするには,罪となるべき事実,証拠の標目及び法令の適用を示さなければならない。
2 法律上犯罪の成立を妨げる理由又は刑の加重減免の理由となる事実が主張されたときは,これに対する判断を示さなければならない。
「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」の関連条文
(趣旨)
第一条 この法律は,国民の中から選任された裁判員が裁判官と共に刑事訴訟手続に関与することが司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上に資することにかんがみ,裁判員の参加する刑事裁判に関し,裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)及び刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の特則その他の必要な事項を定めるものとする。
(評議)
第六十六条 第二条第一項の合議体における裁判員の関与する判断のための評議は,構成裁判官及び裁判員が行う。
2 裁判員は,前項の評議に出席し,意見を述べなければならない。
3 裁判長は,必要と認めるときは,第一項の評議において,裁判員に対し,構成裁判官の合議による法令の解釈に係る判断及び訴訟手続に関する判断を示さなければならない。
4 裁判員は,前項の判断が示された場合には,これに従ってその職務を行わなければならない。
5 裁判長は,第一項の評議において,裁判員に対して必要な法令に関する説明を丁寧に行うとともに,評議を裁判員に分かりやすいものとなるように整理し,裁判員が発言する機会を十分に設けるなど,裁判員がその職責を十分に果たすことができるように配慮しなければならない。
(評決)
第六十七条 前条第一項の評議における裁判員の関与する判断は,裁判所法第七十七条の規定にかかわらず,構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数の意見による。
2 刑の量定について意見が分かれ,その説が各々,構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数の意見にならないときは,その合議体の判断は,構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数の意見になるまで,被告人に最も不利な意見の数を順次利益な意見の数に加え,その中で最も利益な意見による。
(構成裁判官による評議)
第六十八条 構成裁判官の合議によるべき判断のための評議は,構成裁判官のみが行う。
2 前項の評議については,裁判所法第七十五条第一項及び第二項前段,第七十六条並びに第七十七条の規定に従う。
3 構成裁判官は,その合議により,裁判員に第一項の評議の傍聴を許し,第六条第二項各号に掲げる判断について裁判員の意見を聴くことができる。
裁判員法第67条第2項には,「刑の量定について意見が分かれ,その説が各々,構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数の意見にならないときは,その合議体の判断は,構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数の意見になるまで,被告人に最も不利な意見の数を順次利益な意見の数に加え,その中で最も利益な意見による。」とある。
刑の量定については,例えば,田宮先生の教科書には次のように書かれている。
さて,刑の量定にあたっては,裁判官は大きな裁量的判断を要求されているので,①その裁量の基準,②判断の資料,③手続きのいかんが問題となる。しかし,①量刑の基準については,起訴猶予の基準(284条)を類推できるだけで,あまり手がかりはない(刑法草案48条2項参照)。しかし,実務上蓄積されたいわゆる「量刑相場」と検察官の求刑(293条1項)によって運用上は安定がもたらされているといえる。(後略)
裁判員制度
刑事訴訟法の関連条文
第二百四十七条 公訴は,検察官がこれを行う。
第二百四十八条 犯人の性格,年齢及び境遇,犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは,公訴を提起しないことができる。
第二百九十三条 証拠調が終つた後,検察官は,事実及び法律の適用について意見を陳述しなければならない。
2 被告人及び弁護人は,意見を陳述することができる。
第三百三十五条 有罪の言渡をするには,罪となるべき事実,証拠の標目及び法令の適用を示さなければならない。
2 法律上犯罪の成立を妨げる理由又は刑の加重減免の理由となる事実が主張されたときは,これに対する判断を示さなければならない。
「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」の関連条文
(趣旨)
第一条 この法律は,国民の中から選任された裁判員が裁判官と共に刑事訴訟手続に関与することが司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上に資することにかんがみ,裁判員の参加する刑事裁判に関し,裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)及び刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の特則その他の必要な事項を定めるものとする。
(評議)
第六十六条 第二条第一項の合議体における裁判員の関与する判断のための評議は,構成裁判官及び裁判員が行う。
2 裁判員は,前項の評議に出席し,意見を述べなければならない。
3 裁判長は,必要と認めるときは,第一項の評議において,裁判員に対し,構成裁判官の合議による法令の解釈に係る判断及び訴訟手続に関する判断を示さなければならない。
4 裁判員は,前項の判断が示された場合には,これに従ってその職務を行わなければならない。
5 裁判長は,第一項の評議において,裁判員に対して必要な法令に関する説明を丁寧に行うとともに,評議を裁判員に分かりやすいものとなるように整理し,裁判員が発言する機会を十分に設けるなど,裁判員がその職責を十分に果たすことができるように配慮しなければならない。
(評決)
第六十七条 前条第一項の評議における裁判員の関与する判断は,裁判所法第七十七条の規定にかかわらず,構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数の意見による。
2 刑の量定について意見が分かれ,その説が各々,構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数の意見にならないときは,その合議体の判断は,構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数の意見になるまで,被告人に最も不利な意見の数を順次利益な意見の数に加え,その中で最も利益な意見による。
(構成裁判官による評議)
第六十八条 構成裁判官の合議によるべき判断のための評議は,構成裁判官のみが行う。
2 前項の評議については,裁判所法第七十五条第一項及び第二項前段,第七十六条並びに第七十七条の規定に従う。
3 構成裁判官は,その合議により,裁判員に第一項の評議の傍聴を許し,第六条第二項各号に掲げる判断について裁判員の意見を聴くことができる。