中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

パニック障害

2018年12月11日 | 雑記
 先日のネットニュースで、アイドル(21歳の男の子だそうです)がパニック障害になって活動を休止したという記事を読みました。

 活動休止するくらいならそうとう症状が重いのでは。
 可哀そうに。。。

 実はわたしも30代のころに発症して、10年以上苦しみました。治ったかなと思うとまた症状がでるという感じで断続的ではありましたが。

 これは罹った人でないと理解できないと思うのですが、心臓がおかしくなって死ぬのでは、と猛烈な不安感に襲われてしまうのです。しかも頭でははっきり、一種の幻覚だから肉体は全く関係ない、妄想しているだけなのだ、とわかっているのです。わかっていてもだめなのです。

 最初に症状が出たときのことはよく覚えています。小さな映画館で猛烈に混んでいて、少し息苦しくなりました。その時はまあ何とか大丈夫だったのですが、帰りの満員電車でぎゅうぎゅう詰めになり叫びだしそうになりました。夜で雨が降っていて圧迫感がすごくて。

 以来、急行電車には乗れなくなり、大学へ通うのもかなり早い時間設定で出かけました。なぜなら途中で発作が起きたら、いったん下車して落ち着かなければならないからです。

 いろんな本を読みました。性格に難があるからだという説まであって、確かに性格悪いもんな、わたし。。。と落ち込んだり。

 エレベーターは恐怖の元なので、今もめったに乗りません。何しろ症状が最悪の時には15階分階段で降りてへろへろになったこともありました。

 心を落ち着かせるにはアメをなめるとよいと気がつき、ハンドバッグに欠かさず入れていましたが、ある時、またおかしくなりかけ、バッグを見ると入れ忘れていました。そういう時は発作は倍にも三倍にもなって襲ってきます。ちょっとどうかと思いましたが、そばにいる若い女性に「アメをお持ちではないでしょうか?」と声をかけてしまいました。恥も何もあったもんじゃありません。その人には眉をひそめてぷいと横を向かれてしまいましたが、隣の初老の方が「これでよかったらどうぞ」と喉飴をくださり、観音様かと思いました。

 またある時には、夜の満員電車で、もう駄目だ、降ろして~と叫びだすに違いないと汗も噴き出した時、なんと、そばで女性(酔っていたようです)が倒れそうになり、「大丈夫ですか?}と支えたり励ましていると、自分のパニックは忘れていました。

 なるほどこういうことなのだから、自分の体のことにばかり心を集中させてはいけない、没頭するほど面白い本を読むのもいいかもしれないと、没頭しすぎて降車駅を乗り過ごしたり。。。

 いろんなことがあって、今も時々そのころのことが蘇ってしまいます。このアイドルの男の子も、早く乗り超えていってほしいです。


☆☆今後の講演会

・2019年1月10日(木)19時半~21時 銀座蔦屋
「『美貌のひと』刊行&表紙の名画“忘れえぬ女”来日記念」(ロマンティック・ロシア展関連講演)
https://store.tsite.jp/ginza/event/art/4153-0955521211.html

・1月26日(土)2時~3時半 有楽町朝日ホール(有楽町マリオン11階)
「ルーヴル美術館で辿るフランスの歴史」 ユーラシア旅行社主催 入場無料
https://www.eurasia.co.jp/lecture

・3月1日(金)1時~ ロイヤルパークホテル
日本橋ロータリークラブ主催 (関係者のみのご参加です)

・3月5日(火)1時~ ホテルオークラ
西南ロータリークラブ主催 (関係者のみのご参加です)

・4月2日(日)2時~3時半 NHKカルチャーセンター名古屋


☆☆月刊「文藝春秋」連載「中野京子の名画が語る西洋史」のオンライン化
http://bunshun.jp/articles/-/4976

☆最新刊新刊「怖い橋の物語」(河出文庫)
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☆「名画の謎 対決篇」(文春文庫)
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☆「美貌のひと」(PHP新書) 7刷になりました🎵
ルーベンス展公式HPで担当のSさんによる「週末読書」でとりあげていただきました。お読みくださいね~ 
⇓ 
https://twitter.com/hashtag/美貌の人?src=hash

name="amazletlink" target="_blank"> alt="美貌のひと 歴史に名を刻んだ顔 (PHP新書)" style="border: none;" />
 
 クリエイティブディレクター・佐藤可士和氏がご紹介くださいました。

https://www.sankei.com/life/news/181006/lif1810060030-n1.html

☆「名画の謎 陰謀の歴史篇」(文春文庫) 2刷になりました🎵
name="amazletlink" target="_blank"> alt="名画の謎 陰謀の歴史篇 (文春文庫 な)" style="border: none;" />


☆アートギャラリー ヌード~かぐわしき夢」(集英社)
name="amazletlink" target="_blank"> alt="ART GALLERY テーマで見る世界の名画 5 ヌード かぐわしき夢 (ART GALLERYテーマで見る世界の名画 5)" style="border: none;" />

☆「別冊NHK100分de名著 読書の学校 中野京子 特別授業 『シンデレラ』 (教養・文化シリーズ) 2刷になりました🎵  「ジュニアエラ」で紹介しました→https://dot.asahi.com/dot/2018011700013.html?page=1

name="amazletlink" target="_blank"> alt="別冊NHK100分de名著 読書の学校 中野京子 特別授業 『シンデレラ』 (教養・文化シリーズ)" style="border:
none;" />


☆「名画で読み解く イギリス王家12の物語」(光文社新書)5刷になりました🎵
  name="amazletlink" target="_blank"> alt="名画で読み解く イギリス王家12の物語 (光文社新書)" style="border: none;" />

☆『怖い絵のひみつ』(KADOKAWA) 4刷になりました🎵
name="amazletlink" target="_blank"> alt="怖い絵のひみつ。 「怖い絵」スペシャルブック" style="border: none;" />


☆『中野京子と読み解く運命の絵」(文藝春秋) 2刷になりました🎵
name="amazletlink" target="_blank"> alt="中野京子と読み解く 運命の絵" style="border: none;" />

☆「新 怖い絵」(角川書店) 10刷になりました🎵
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☆「名画と読むイエス・キリストの物語」(文春文庫)2刷になりました🎵

時代小説作家の千野隆司氏がHPで紹介してくださいました♪

http://blog.livedoor.jp/chino17jidai/archives/52067341.html#comments

☆「美術品でたどる マリー・アントワネットの生涯」(NHK新書)
美術品でたどる マリー・アントワネットの生涯 (NHK出版新書 497)

☆「名画の謎 旧約・新約聖書篇」(文春文庫)3刷になりました🎵

名画の謎 旧約・新約聖書篇 (文春文庫 な)
  『弐代目 青い日記帳』さんがさっそく紹介してくださいました♪ 3月6日のページです。
http://bluediary2.jugem.jp/


☆「残酷な王と悲しみの王妃 2」(集英社)

残酷な王と悲しみの王妃2
担当者さんが紹介してくれました♪


http://renzaburo.jp/shinkan_list/temaemiso/151023_book01.html


☆『「絶筆」で人間を読む - 画家は最後に何を描いたか』(NHK出版新書)
 4刷になりました♪

「絶筆」で人間を読む―画家は最後に何を描いたか (NHK出版新書 469)

☆「中野京子と読み解く 名画の謎 対決篇」(文藝春秋)3刷になりました🎵
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163903089/hanatumuhiton-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">中野京子と読み解く 名画の謎 対決篇
「青い日記帳」さんが紹介してくださいました。素敵な紹介で嬉しいです♪
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=4050

☆文藝春秋WEBサイトでは、短いですけどわたしのインタビュー記事も載りました。お読みくださいね!→http://hon.bunshun.jp/articles/-/3935


☆「名画の謎 ギリシャ神話篇」(文春文庫) 3刷になりました🎵

名画の謎 ギリシャ神話篇 (文春文庫)


☆「愛と裏切りの作曲家たち 」(光文社知恵の森文庫)

愛と裏切りの作曲家たち


☆「マンガ西洋美術史03」(美術出版)

マンガ西洋美術史03 「市民社会」を描いた画家」 ブリューゲル、フェルメール、ホガース、ミレー、ゴッホ



☆「マンガ西洋美術史02」(美術出版社)
マンガ西洋美術史02「宗教・神話」を描いた画家  ボッティチェリ、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ティツィアーノ、エル・グレコ、ルーベンス


☆「危険な世界史 運命の女篇」(角川文庫) 7刷になりました。

危険な世界史 運命の女篇 (角川文庫)

☆「マンガ西洋美術史01」監修(美術出版社)
マンガ西洋美術史01 「宮廷」を描いた画家 ベラスケス、ヴァン・ダイク、ゴヤ、ダヴィッド、ヴィジェ=ルブラン


☆「ヴァレンヌ逃亡」(文春文庫)
ヴァレンヌ逃亡 マリー・アントワネット 運命の24時間 (文春文庫 な 58-2)


☆「名画で読み解く ロマノフ家12の物語」(光文社新書)6刷になりました♪

名画で読み解く ロマノフ家 12の物語 (光文社新書)   

☆「印象派のすべて」(宝島社別冊ムック)
印象派のすべて (別冊宝島 2200)

☆「名画に見る 男のファッション」(角川書店)
名画に見る男のファッション (単行本)

☆「橋をめぐる物語」(河出書房)
中野京子が語る 橋をめぐる物語

☆「中野京子と読み解く 名画の謎 陰謀の歴史篇」(文藝春秋) 3刷になりました♪
中野京子と読み解く 名画の謎 陰謀の歴史篇

☆「残酷な王と悲しみの王妃」(集英社文庫)4刷になりました♪
残酷な王と悲しみの王妃 (集英社文庫)

☆「怖い絵」(角川文庫) 単行本に新しく書き下ろし2作を加え、全22作品です。15刷になりました🎵 怖い絵  (角川文庫)

☆「はじめてのルーヴル」(集英社)2刷になりました🎵 はじめてのルーヴル (集英社文芸単行本)

☆「名画の謎 旧約・新約聖書篇」(文藝春秋) 5刷になりました🎵
中野京子と読み解く 名画の謎 旧約・新約聖書篇

☆「怖い絵 死と乙女篇」(角川文庫) 12刷になりました🎵 怖い絵  死と乙女篇 (角川文庫)

☆最新刊「名画と読む/イエス・キリストの物語」(大和書房) 3刷になりました🎵
名画と読むイエス・キリストの物語

☆「危険な世界史 運命の女篇」(角川書店) 2刷になりました🎵
危険な世界史 運命の女篇

☆「危険な世界史 血族結婚篇」(角川文庫)14刷になりました🎵
危険な世界史 血族結婚篇 (角川文庫)

☆「怖い絵 泣く女篇」(角川文庫)~「怖い絵2」の文庫化~ 19刷になりました🎵
怖い絵 泣く女篇 (角川文庫)

☆『中野京子と読み解く 名画の謎 ギリシャ神話篇』(文藝春秋) 7刷になりました🎵
中野京子と読み解く名画の謎 ギリシャ神話篇


☆「印象派で「近代」を読む ~光のモネからゴッホの闇へ~」(NHK新書)7刷になりました♪
印象派で「近代」を読む―光のモネから、ゴッホの闇へ (NHK出版新書 350)

☆「『怖い絵』で人間を読む 」(NHK出版生活人新書) 16刷になりました🎵
「怖い絵」で人間を読む 生活人新書


☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」10刷になりました♪
名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書)

☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書) 24刷になりました🎵 名画で読み解く ロマノフ家 12の物語 (光文社新書)

☆「芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫)
芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫) 3刷になりました🎵 おとなのための「オペラ」入門 (講談社+α文庫)

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版。 4刷になりました。
歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)

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☆以下の単行本は絶版としました。文庫本をお求めくださいまし~

☆「怖い絵」16刷中。怖い絵

☆「怖い絵2」、9刷中。 怖い絵2

☆「怖い絵3」 6刷中。 怖い絵3


 


 

 


















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4 コメント

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Unknown (大和田繭)
2018-12-11 21:48:08
中野先生、お加減いかがでしょうか。

わたくしごとで恐縮ですが、今月に入ってから私も体調がすぐれず、寝込んでおりました。だいぶ良くなり、ブログを拝見したら、パニック障害のお話で、症状は違いますが、我が身に起きたように感じて、胸がいっぱいになりました。今は良くなられてるようなので安心しましたが、おいそがしいことですから、くれぐれもお大事になさってください。

ところで、15日に講演会があるのですね。参加したい!と思いましたが、別件ありました。残念。また近いうちに機会があれば伺いたいです。

フェルメールの絵のタイトルですが、少し古い本なのか、取り持ち女を女衒と紹介してあり、びっくりしました。やはり、時代と共に、よりマイルドにしているのでしょうか。私は牛乳が好きなので、フェルメールなら牛乳を注ぐ女、一択です。
Unknown (大和田繭さん(kyoko))
2018-12-13 10:29:23
 季節の変わり目なので、あちこちで不調の声をききます。お互い、頑張りましょうね! 
 「女衒」というと江戸時代っぽいですよね~ しかし「取り持ち女」というのも、若い人には「お仲人さん」かなと思われたりして(あはは)
Unknown (うさこママ)
2018-12-18 01:00:38
お久しぶりです。毎週火曜は訪問していますが、書き込むのは夏以来かもしれません。「怖い橋の物語」、やっと入手しました。単行本は紛れてしまい、今手元にないので比較できませんが、文庫の方がカラー口絵が見やすい気がします。特に好きだったのは、実際に歩いた三島「橋づくし」とヤン・ファン・エイクの「宰相ロランの聖母」で、後者は今年、単眼鏡で心ゆくまで見ることができて、これぞ眼福でした。また興味深い橋、行ってみたい橋に会えるのを楽しみにしています。
パニック障害のお話は驚きでした。宮本輝氏が会社勤めの時に発症して退職、そこから作家の道が拓けたと知り、印象に残っていました。私は暗闇や閉所が怖いので、ペンライトを持ち歩いてますが、そうした状況で外出する怖さは、想像してみても全く見当がつきません。そうした体験が、宮本文学に昇華し、中野さんの著作の洞察力の鋭さ、人間の心の闇の怖さに繋がるのでしょうか。などと勝手な想像をしてしまいましたが、失礼でしたらどうぞお許しください。
Unknown (うさこママさん(kyoko))
2018-12-18 14:33:19
 宮本輝氏もそうだったんですね・・・近代社会には多いのかもしれません。あまりに人工的な環境ですもんね。わたしは動物園の動物たちが可哀そうな時があります。彼らにもパニック障害や閉所恐怖症がいるはず。。。
 うさこママさんのペンライトは、私のアメと(最近はチョコレート)同じですね!

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