花澤嬉一の旧ブログ

文化放送「大竹まことゴールデンラジオ!」「青山二丁目劇場」を担当。

【radikoで18日まで】ラジオドラマ執筆『空に記す~鹿児島編~』について

2017年09月14日 23時00分24秒 | Weblog

http://radiko.jp/#!/ts/QRR/20170911203000

『空に記す~鹿児島編~』お聴き頂きました皆様、ありがとうございます。

まだ2作目というのに、早くもリスナーの皆様に愛されているようで感激です。

「一緒に旅をしているような気持ちになる」という感想を、多く頂いてます。

嬉しい。ホンマ、嬉しい感想なんです。

この作品を企画した時、まさにそれを意識していたので。

家からなかなか出られない方や旅行が難しい方が楽しめるラジオドラマを作りたい。

その気持ちが少しでも届いていると思うと、脚本家冥利に尽きます。

さて、いつものようにネタバレを……

まず、軽くおさらいを。

この作品は海外ドラマ『白バイ野郎ジョンアンドパンチ』のオマージュ。

吹き替えを担当した古川登志夫さんと田中秀幸さんのW主演で、制作しています。

詳しくは、こちらで

http://blog.goo.ne.jp/hanasouya/e/5209f427b2ddc8588d5c4ddd116b8211

役名の矢島寛二と北川純は、

まず「ジョンアンドパンチ」を「ジュンアンドカンジ」に変えて

旅する二人組「弥次喜多」から「ヤジまとキタがわ」に決定。

二つのオマージュが合わさった名前で生まれました。

そして、今回最初のシーンで話題になった「旅人の熊さん」

これは言うまでもなく「寅さん」のオマージュ。

 

民宿の名前。

寛二「民宿宮本、いい名前だ。気に入った」とある。

これは前回の沖縄編にあった『宮本武蔵』のエピソードから。

寛二は宮本武蔵が好きなのだ。

 

千代のキャスティング。

これには笑った。リアル夫婦の古川さんと柿沼さんで、古川さんがフラれてしまうという。

このシリーズの初代マドンナ役としても、適役。

とてもチャーミングで、寛二が惹かれることに説得力がありました。

柿沼さんは『笑顔の行方』の里子も好きだけど、千代も引けを取らない役でした。

 

桜島の灰の話。

ググって頂ければ分かりますが、桜島は毎日のように灰が降ってきます。

住民は行政から無料で配布された袋に灰を集めて、回収してもらうようです。

実際4年前桜島に行った時、道路や集積所で袋を目にしました。

http://blog.goo.ne.jp/hanasouya/e/e27de73fa90fd7c23edafddfc4c0d348

 

 

タオル一枚で競歩。

これは収録の時、ホント笑った。モニターの声が聞えなくなるくらい笑った。

寛二「競歩だ、競歩!」

このセリフを書いている時、早くお二人の声を聴きたくて仕方がなかった。

 

トイレのシーン。

これも、前のシーン同様に笑いまくった。

柿沼さんは、笑いを堪えるのが限界に近かったらしい。

また拓也役の、安西さんの対比したリズムが良かった。

このシーンは、実はY.M.O.のアルバム『増殖』からヒントを得た。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A2%97%E6%AE%96_(YMO%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0)

ラジオドラマを書き始めた頃から、

いつか、スネークマンショーみたいなものをやりたいと、ずっと思っていて今回やってみた。

 

この二つのシーンこれだけ笑えたのは、やはり古川さんと秀幸さんの芝居が素晴らしかったこと。

笑えるシーンは、演じる側が意識しすぎると笑えなくなることがある。

しかし、お二人はこれらのシーンを一生懸命やって頂いたので、めっちゃ笑えるシーンになった。

書き手としては、泣かすより笑わせる方が難しいんです。有難いです。

 

瀬戸さん役の徳山さん、ほのぼのとした感じが良かった。

スタッフは口を揃えて「いるいる、こういう人!観光協会って感じがする」って言ったました。

 

拓也の過呼吸のシーン。

これは、僕の実体験。

20歳くらいの時、初めて過呼吸になって、病院に運ばれたことがありまして。

息が出来なくて、ホント死ぬかと思いました、手足も痺れてくるし。

なのに、先生は紙袋を僕の口に当てただけなんです。

「こんな時に、ふざけんなよ! 早く注射でもなんでもええから、早く処置してくれや!」

って思いましたよ。

 

最後にシングルマザーについて。

本当に悩んだ。

周りにシングルマザーで頑張っている人がいるし、中途半端なことは書きたくなかった。

書きたいことは、山ほどある。

でも『ぎゅっと抱きしめる』『子どもの前で泣く』のエピソードに絞った。

そこに、愛があると思ったから。

 

最後のナレーションと口上。

山下さんのナレーションは、寛二と純が本当に旅をしているように聞こえてくる。(僕の頭の中では、本当に旅をしています)

旅番組って感じがする。

そして、お約束の口上。

「わが旅は」

「ひとつの空の下」

「今日は東から西へ」

「明日は北から南へ」

「行き行きて、道がある限り」

「行き行きて、人がいる限り」

「空に記(しる)す、わが息吹」

やはり、最高のコンビです。

 

さて、次回はどこに行ったのでしょう?

リスナーの皆様が色々と予想されてますね。

なんか、予想するだけでも楽しいと思うのは、僕だけじゃないはず。

 

では、また。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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