よく見れば可憐な花ですが、小さくありふれていることから
あまり注目されることはない野草です。
キツネノマゴ(狐の孫)
<学名:Justicia procumbens L. var. procumbens>
キツネノマゴ科 キツネノマゴ属 一年草
本州〜九州の道ばたなどに普通に見られる小柄な雑草。
やや湿ったところを好む。
茎は根元がやや横に這って分枝しやや立ち上がり
高さ10-40cm程度、茎には下向きの短い毛が生えている。
節があり、節ごとに葉を対生する。
撮影日 2018.09.16: 群馬県葉は長さ2〜5cmで短い柄があり卵形で柔らかく、先端は
少しとがる。両面に毛が生えている。
花期8~10月。茎の先端から穂状花序を出し、淡い紅紫色の
唇形をした花をつける。花の真ん中には白い星形の模様が
入っている。
花が密につき、それぞれの花は基部に苞があるので、
外見は苞が並んだ棒状の姿に見える。
花は唇花型で、上唇は小さく三角形で、先端は2裂、下唇は
丸く広がって反り、先端は3裂、全体は白だが、下唇が広く
赤紫なので、赤紫の花との印象が強い。
萼は深く5裂。萼片や苞の縁には白い毛がある。
種子は4個入り、卵形、長さ約1㎜、しわがある。胚珠の柄が
果期に発達し弾力をもち、この運動で種子を射出する。
名の由来はよく分かっていません。
●花序が花の咲いたあとに伸びるのがキツネのしっぽのようだから
●花が孫狐の顔に似ているから
などの説があります。
キツネノマゴ属は熱帯を中心に約300種があるそうで、日本にはキツネノマゴ一種だけだけだそうです。
ただし、琉球列島にはやや葉が厚くて小さい変種の
キツネノヒマゴ(var. riukiuensis Yamamoto)
や、茎が地表を這う姿になる変種の
キツネノメマゴ(var. hayatae (Yamamoto) Ohwi)
があるそうです。
同属には園芸で栽培されるコエビソウ(小海老草、学名:Justicia brandegeeana)があります。
17.2.25に同じキツネノマゴ科の温室の花を撮ったことがあるのを思い出しました。
17.2.25に同じキツネノマゴ科の温室の花を撮ったことがあります。
パキスタキス・・・大きさや色は違いますが
キツネノマゴに似た感じです。