はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

北九州市小倉で食べた英国🇬🇧の味☺️

2024年07月09日 | 国内旅行(旅の記録と話題)
今春、法事で福岡を再訪した折に、25年ぶりに北九州市小倉にある「松本清張記念館」を訪ねました。


松本清張氏の作品は学生時代から中東駐在時(駐在員事務所の書棚には、夥しい数の著書がありました)にかなりの数を読み込みました。

氏の著書を初めて読んだのは中学生の時で、私と5歳違いの母方の叔母から借りたカッパ・ノベルズの「点と線」。電車の運行時刻を熟知したアリバイ・トリックと「方言の訛り」の意外な盲点を突いた着想に、驚いた記憶があります(当時の私には少し難しかった😅)。

氏は世の不公正を問う社会派推理小説で一世を風靡した作家ですが、私は初期の芥川賞受賞作「或る小倉日記伝」や氏の自伝「半生の記」が、思い通りには行かない人生の儚さを描いて、それが却って人生の応援歌にも見て取れて好きでした。

後に橋本忍脚色、野村芳太郎監督演出で映画化された「砂の器」も好きでしたね。映画は銀座の映画館でのリバイバル上映も見に行きました(←因みにここ数年、私がイタリア語の指導を受けているイタリア人講師は、韓国映画を原語で楽しみたい一心で、短期留学してまで韓国語を学んだ筋金入りの映画フリークですが、この映画をイタリア語字幕で5回も見たそうです😲)。

中東駐在時には月刊小説誌「オール讀物」を定期購読していたのですが、その間に氏が逝去されて当該誌で追悼特集が組まれ、それを読みながら涙したことを覚えています(親友のお母さんは若い頃、新宿の紀伊國屋書店前に佇み、街ゆく人を観察している清張氏を見かけたことがあるそうです。こう言うニアミス体験、羨ましい限り)。

 
記念館の中には松本氏の書斎や書棚を再現した展示もあり、氏の創作の源の一端を覗き見る楽しさがあります。清張ファンなら一見の価値がある施設でしょう。館内撮影不可。

そこから歩いて30分ほどのところに、英国留学で本場の味を覚えたと言うマダムが経営する「英国紅茶とスコーンの店 アンティ」があります。アンティは“おばちゃん”ですね。親しみを込めた呼称☺️。


実は福岡のカフェを紹介したムック本で偶然見つけました。ティーポット🫖のイラストが目印☺️。


小洒落たビルの2階に、その店はあります。左側のドアを開けると…


そこは英国のティールームを思わせる設え。店主の英国趣味が詰まった店内のインテリアに、ストップオーバーも含めれば8回は訪れた英国への懐かしさが込み上げて来ます。

英国は充実したコレクションを有する国公立美術館が常設展なら無料、と言うのが、美術館巡りが好きな私には何よりの魅力。それにウエストエンドでは極上のミュージカルも楽しめます。

田舎の田園風景も好きで、かつてロンドン発着の日帰りバスツアーで何度となく郊外にも足を伸ばしました。

英国は列車の旅も楽しいですね。遠くスコットランドや湖水地方、南端のブライトンにも列車で行きました。英国は公共交通機関が発達しているので、旅行社がお膳立てしたツアーより個人で行くことが多いですね☺️。


さて、夫はミートパイ🥧ランチを、


私は野菜のキッシュ・ランチを注文


もちろん、シェアして2種類を味わいました☺️。どちらもボリューミィで美味❗️

スコーンの店ですから、別腹でスコーンもいただきました。ちゃんとバターとクロテッド・クリームといちごジャムで‼️結構大きめで食べ応えがあったので、これもシェア☺️。懐かしい味😍。


店内では、持ち帰り用のスコーンや店オリジナルブレンドの紅茶も販売されていました。

愛らしい物で埋め尽くされた陳列棚。大好きなおばちゃんの家を訪ねたような温かみも感じられますね☺️。


どうもご馳走さまでした☺️。英国調の雰囲気も込みで、英国伝統の味を楽しめる店ですね。しかし、人気店らしく、お昼時の店内は満席でした。女性のハートをガッチリ掴むと平日昼間の常連客を獲得出来ますが、新参の客からすれば、なかなか席が空かない(席の回転率が悪い)デメリットもありますね。それで客を逃して売り上げ減にでもなれば、店の経営を圧迫しかねません。

空席を待つ側からすれば、同性ながら、女性のカフェ等での度を越した長居には、正直ウンザリすることもあります。気に入っている店なら、その店が長続きするよう配慮するのが常連客の嗜みと思うのです。

とまれ、素敵なお店ですので、小倉をお訪ねの際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか?オススメです❗️


(了)

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