はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

赤ちゃんの泣き声は明るい未来への道筋

2015年12月08日 | はなこ的考察―良いこと探し
 昨日、バスの中で1歳前後の赤ちゃんがずっと泣き続けていました。どうやらバスに乗っているのが不快らしく、手足をバタつかせて全身で不快感を表していました。

 まだ通勤時間帯にギリギリ入っている頃だったので、バスの車内は結構混雑していました。若いお母さんは、何度あやしても泣き止まない赤ちゃんに困っているようでした。朝から心身共に疲れているのか、中にはその母子の周辺で露骨に不快な表情を浮かべている人もいました。

 しかし、最近息子が独り立ちして、折に触れて息子が幼かった頃の思い出が蘇る私にとってみれば、そんな赤ちゃんの泣き声さえ、懐かしさを呼び覚ます愛おしさに溢れています。

 バスはものの10分ほどで駅に着いたので、私はお母さんに声をかけて降車時にベビーカーを持ってあげました。この時期のお母さんは手荷物も多いですからね。

 バスから降りた途端、赤ちゃんはさっきまでの大号泣がピタリと止んで、母子共に安堵の表情を浮かべました。赤ちゃんはお母さんに促されて、私に笑顔で「バイバイ」と手を振る仕草も。よく見ると赤ちゃんの小さな鼻から鼻水が…風邪による鼻づまりも、赤ちゃんの不快感に拍車をかけていたのかもしれません。

 「今泣いた子がもう笑った」と言う表現が正にピッタリな赤ちゃんの目まぐるしい感情の動きに、思わず笑ってしまいました。ここで笑える自分に、実は幸せを感じてもいます。

 赤ちゃんの泣き声さえ聞こえて来ない社会の暗たんたる未来を想像したら、いっときの赤ちゃんの泣き声なんて何のその。

 近年、子供嫌いの若者が増えているのは、成長期に赤ちゃんとの接点が少ないせいではないかとの反省を踏まえて、欧米諸国のようにティーンエイジャーにベビーシッターをさせようとの動きがある、と最近の報道で耳にしました。良いことだと思います。

 これは老人に対しても言えることで、核家族化が進んで各世代が分断された形の現代社会では、世代間のコミュニケーションを密にすることで、相互理解を深める必要があるのではないでしょうか?

 乳幼児保育施設と老人施設を併設する。幼稚園と中学高校を併設する。まずはそういったハードウエアの面から、世代間交流の場を設けて行くと良いのかもしれません。

 自分が愛して止まないこの日本と言う国が、人が生まれてから死ぬまで、その存在に尊厳を認めてもらえる社会、誰もが「生まれて良かった」「自分は生きていて良いんだ」と思える社会であって欲しいと思います。
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