はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

昨日は新宿

2006年07月18日 | 文化・芸術(展覧会&講演会)


約18年ぶりに新宿末広亭に行って来ました。
当初、いつもの上野鈴本演芸場に行くつもりが、
公式サイトで出演者のラインナップを見たら
あまり魅力が感じられず、
浅草演芸ホールや新宿末広亭と比較検討した結果、
新宿末広亭に決まったのです。


寄席のリーフレットと番組表

前回行った時に、内装の老朽化が激しいのと、
エアコンの音がうるさいのとで、
つい足が遠のいてしまったのですが、
今回久しぶりに行ってみたら、
内装がすっかりリニューアルされていました。
ただ開演ギリギリに入場したせいか桟敷席しか空いておらず、
4時間半(昼の部12:00-16:20、夜の部17:00-21:00)の長丁場に、
畳みの上でギュウギュウ詰めは、なんとも窮屈でした。
新宿末広亭は昼夜客入れ替えなし(寄席によって違う)なので、
昨日は午後6時半まで頑張れば、”特別天然記念物”モノの
昭和のいる・こいるの漫才が見られたのですが、
残念ながら節々の痛さで、身体がもう限界でした。
今度行くときは早めに行ってイス席を確保しようっと。
ちなみに入場料、大人2700円、学生2200円也。

意外においしかったのが場内売店で購入したカツサンド。
肉厚でジューシィ。芥子マヨネーズの辛味もピリッと効いて。
3個入りで500円はまあ納得できる価格でしょうか。
飲み物は売店で買ったら280ml入りのお茶が150円も
しました。
後で知ったのですが、客席後方の喫煙室の自動販売機なら
500ml入りが180円。こちらの方が断然「買い」ですね。


出演者では、私にとってはお久しぶりの古今亭園菊、
入船亭扇橋、川柳、橘家円蔵の見た目に顕著な高齢化が、
今さらながらショックであり、寂しさを感じました。
その中で噺家50年を連呼する川柳師匠は声量があり、
声高らかに軍歌のメドレーを披露し、ひとり元気でした。
「これでも私しゃぁ御年75才ですよっ!」
と年齢を言えるのも元気な証拠。
他の師匠達は、寄る年波に勝てず声量がなかったり、
入れ歯のせいか言葉が不明瞭だったりで、
噺が聞き取りにくかった。
本来ならば、扇橋師匠なんて昔ながらの江戸前の語り口を
伝える正当派なんでしょう。でも声が小さ過ぎて聞こえない。
園菊師匠のあの独特の抑揚のきいた語り口は楽しいものだけど、
今回は語気を抑えた場面では口がもごもごと動くだけで、
言葉がハッキリと聞き取れなかった。
噺家に定年はないと言われますが、聞く方には辛いものが
あります。だからと言って引退されたら寂しいだろうなあ。

全般的に今さらのように感じたことと言えば、
寄席のナマモノ感。
時事ネタをまくらでさらりと使うのは、
落語や漫才や色ものが、「今」を生きている証拠。
他の伝統芸能とは、そこが一線を画すところでしょうか?
深刻な話題も笑い飛ばしてしまえ、とばかりに、
権力者や困り者をコキ降ろしていました。
昔から庶民は、これで溜飲を下げていたんだろうなあ…
「北からはミサイルが飛んで来るってぇ深刻なときに、
寄席に来るなんざぁ、よほど皆さん、政治には無関心
なんざんすね」~観客一同、苦笑い。


写真はサラダとドリンクが付いたインドカリーセット。
2100円也。庶民にはちと高いなあ。
ということで、我が家は単品(1470円)のみ。


帰りは紀伊国屋書店に寄り、中村屋でインドカリーを食べて、
新宿訪問をシメました。
中村屋のインドカリー。新宿での定番の味ですが、
辛いんだな、これが!やわな胃腸の持ち主である私は、
情けなくも翌朝は必ず腹痛に見舞われます。
それでも後を引く辛さ、おいしさで、やめられません。
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