笑いまみれ・はなこば日記

笑うことを積極的に考える女の日記
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がらくた

2008年05月15日 | 
江國香織著『がらくた』読みました。

読み終わって数日たっても、
その世界から抜け出せなくなっていて、
困りました。

映画を見終わった直後のようなそんな感覚です。

15歳のときに江國さんの作品と出会って以来、
この人の作品を読むと、
いつも同じ感覚になります。
登場人物と同じ空間を共有しているような錯覚です。
その場面の匂いや、湿度まで感じてしまう。
むしろ最近のほうが
引き込まれ度が強いです。

彼女は恋愛小説家と紹介されますが、
残念ながら、
作品の中で語られる恋愛に共感ができません。
嫌悪を感じてしまうことすらあります。
恋愛体質ではないので、私だけかもしれませんが…。

それでもやっぱり読むと体内にしみこんでくる不思議な魅力があります。
フィクションなのに自分が体験したことのように、
色濃く私の記憶に刻まれております。
お菓子の焼ける匂い
雨の日
遊園地
洗濯したタオル
などなど
実生活で体験すると、
ふとそのときの物語の場面が蘇ります。

文章力ってこうゆうこと?
作家になんて到底なれないと思う
はなこばです。