here and now

好きなことを大切にしなさい。

私は、30歳を境に、その前と後では

ずいぶんと生き方が変わっています。

 

30歳になるまでの私は

親に反抗できない

よい子のわたし。

 

30歳を目前して

からだとこころがばらばらになってしまいました。

これまで自分自身だと思っていたからだが

自分のものではない違和感です。

 

 

今だったら、こころの健康についての知識も普及しているし

心療内科へ出かけて、診断書をもらって休職することもできたのに。

 

私は、全部ひとりで考えて

仕事を辞めた時のためにとせっせと貯金をして

「結婚するので」と嘘を言って、仕事を辞めてしまいました。

 

退職金をすべて親に渡して

これでしばらく私を家に置いてくださいとお願いしたのですが。

親からは責められるし、たいへんでした。

もう、「針のむしろ」です。

今なら、「ひきこもりになった」と責められるところですが

まだ、そんな言葉もなかったから。

 

この苦しさをどうしようと思い

私の中に浮かんだのは

「カウンセリング」という言葉でした。

 

どこへ行ったら、カウンセリングが受けられるのかも、わからず。

とりあえず、家の近くにあった精神病院へ行ってみました。

もちろん誰にも相談せずに、ひとりで決めて。

 

病院の受付で、「私は、カウンセリングが受けたいのだ」

ということをお話しいたしました。

受付の奥の方には、小学校の時に仲良しだった

友達が、看護師となってそこにいて

心配そうな顔をしてこちらを見ていました。

 

しばらくして、私は、中に通されました。

白衣の50代くらいの男性が迎えてくれました。

「ここの病院には、カウンセリングというシステムがありません。

私は、医者ではありませんが、あなたのお話を、

特別に、無料で、1時間だけお聴きすることができます。」

とおっしゃってくださいました。

 

私は、それまで、自分の気持ちに気づいてあげることも知らず。

親にも、友達にも、困っていることを相談した経験は

一度もなかったのですが。

生まれてはじめて、堰を切ったように、自分の思いを話し続けました。

 

話を聴いてくださった男性のネームプレートには

「セラピスト」とありました。

私が、話を終えるのを待って、セラピストの男性はおっしゃいました。

 

あなたのしていることは、すばらしいことです。

ぜひ答えを探し続けてください。

私も、まだ探している途中ですから

あなたに答えを教えてさしあげることはできませんが。

ひとつだけヒントを差し上げましょう。

「自分の好きなこと」を大切にしてください。

そうすれば、素敵な50代を迎えることができるでしょう。

 

 

私は、なんと素晴らしい方に出逢えたのでしょう。

その方の言葉のおかげで、今日まで生きてくることができました。

もしあの時間がなかったら

私は、こころの病を抱えて、今も苦しんでいたかもしれないし

私たち親子は、どうなっていたことでしょう。

 

今の幸せな時間はなかったと思います。

 

 

 


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