●生命保険レポート(個人保険編) 28


↑クルック 保険営業ノウハウ本
 

「9」預貯金を含めた資産残とその使い道を聞く。

これまでは、万一の時に足りない分、つまり保険で用意しなけれ
ばならないものについて聞いてきた。

しかし、顧客によっては既にお持ちの金融資産や家賃収入がある
不動産を所有しているケースもある。その場合、必要資金から差
し引いて考える必要が出てくる。

そのお金が別の使い道に決まっている場合もあるので、その考え
方も聞いておく必要がある。

◆このように聞いてはいけない。

営業「このヒアリングシートに現預金と書いていますので、○○
さん現在の預金は幾らありますか?」

顧客「私たちの預金ですか?なぜ、あなたに答えなければならな
いの?」

営業「これを聞かないと必要保障額が出ないのですよ」

◆以下のように聞くとよい。

営業「万一の時に必要な保障の考えは先ほど、お話した通りです。
しかし、仮に必要保障が5000万円をなった場合でも、余裕資金が
5000万円以上あれば、保険は必要なくなることになります。」

顧客「現金でそれだけあれば、保険はいらないね。我が家はそん
なにないよ」

営業「そうですか。必要保障額から現在の預貯金などを差し引く
考え方はご理解いただけますよね。現在の預貯金など教えていた
だけますか?」

顧客「200万円ぐらいですね。でもこれは車を買おうと思っている
のですよ」

◇ 顧客の預貯金が多くても、少なくても平然とした態度で臨ま
なければならない。私の場合、数億円持っている人に出会ったケ
ースもあった。

営業「わかりしました。それでは必要保障から引くことはできま
せんね。この200万円はないと考えて必要保障を考えてかまいませ
んか?」

顧客「そうですね。この200万円は除外してください」

と、現在所有の金融財産とその使い道で必要保障額が変わってく
るのである。

一般的に、金融資産を含む資産が少ない人には死亡保障が必要に
なる。しかし、金融資産が多い人には死亡保障ニーズがないか、低い。

さらに、より多くの資産をお持ちで、金融資産の割合が少ない人
には、相続対策として死亡保障が必要となる。

資産の多少、資産の割合で、死亡保障は、 必要→不用→必要と
対象によって変わってくる。

必ず、金融資産を含む資産額を聞くことは、コンサルティングセ
ールスの「腕の見せ所」である。

「10」万一のときに必要となる一時金について聞く

ここまで来ると万一の時の必要資金は計算できる。しかし、その
金額には一括で必要な場合と分割で必要な場合に分かれる。

例えば、月々の遺族の生活費は分割でもらえる保険でも対応可能
であろう。しかし、子供の教育費などは入学金や一時的に必要に
なるものもあるので、一括で貰う保険にしなければならない。葬
式費を含む死後の整理資金などもそうだ。

営業「○○さん、ここまで色々なお話をさせていただきました。
ありがとうございました。さて、保障にも一時的に必要になるも
のと月々あればよいものに分かれます。」

顧客「そうですね。全て今日必要だ。というこはないですよね。
わかりますよ」

営業「そうなのです。そこで、確認なのですけど、一括に必要と
思われるものは、月々の生活費を除く保障だと考えられるのです
がいかがでしょうか?」

顧客「そうですね。教育費なども一括に貰ったほうがいいのですか?」

営業「はい、授業料などは月々必要なのですが、一番大きな入学
金などは一時的に必要です。ですから万一のことが、いつになる
か、わからない以上一時金で受け取るようにしておいて、銀行等
にあずけておく方法もありますよね」

顧客「わかりました。他にはなにかありますか?」

営業「基本的なお金としていくらか考えておいた方が良いでしょ
う。万一のときに予想外の出費がかかる場合がありますので、用
意しておくべきです。また、いつあるか、わからないので葬儀費
などと同じ一生涯の保障にしておいた方が良いでしょう。」

顧客「なるほどね。そうすると進学費は、子供が卒業するまでい
いのですか?」

営業「その通りです。しかし、学年が進んでいきますと、すでに
教育費は使っているわけですから、教育にかかる費用の残額は減
るはずです。その点を考えなくてはなりません。つねに同じ保障
が必要というわけではないのです。」

顧客「下の子が大学4年生になったら、その年の分だけでよくな
るということですね」

営業「そうです。一時金の考え方をご理解いただきましたか」

顧客「理解しました。」

このように保険設計の前に「一時的に必要な保障」と「分割で
必要な保障」を理解してもらうことが大事である。
結局、全て一時的な保険金設定になることも多い。特に残され
る奥様にとっては一時金を望まれるケースが多いのである、ご
主人の希望とは反対であるところが面白い。


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