見出し画像

花日和 Hana-biyori

ドラマ「燕は戻ってこない」

代理出産をテーマにしたドラマ、「燕は戻ってこない」(NHK.火曜22時)を録画で観まして、とても良かったです。まだ1回目ですが。

特にいいなと思ったのが長田育恵の脚本で、小説の設定やそれぞれの思いを手際よくセリフに落とし込んでいて気持ちよく感じました。

原作にはない、子どもが出来ない夫婦とリキとの偶然の出会いは、ゴミ袋から装飾用の紙花が花吹雪のように散り、いかにもドラマらしく印象的な場面でした。

それと、リキが忘れた弁当の中身は原作では「奮発して鮭を入れた」とあるけれど、ドラマでは一本のタラコでしたね。つまり卵なわけで、この話のテーマにも直結し、後から吐かれる暴言「次はあんたのタラコを入れて」(これは原作通り)も、一層主人公を追い詰め強烈です。

ということでまたついつい原作と映像化を比べて楽しんでしまうのですが、出演者も役にハマっていますね。とくに石橋静河は、いつもどっか不満がありそうな主人公に合っています。好演していたと言うべきでしょうか。

元バレエダンサー役の稲垣吾郎は全然文句はないですけれど、私は小説を読んでいるときはずっと武田真治のイメージでした。肉体美にこだわるところや、実際はどうか知りませんが、自分がこうと定めたことは何かを犠牲にしてでも絶対にやり通すという感じがしまして。

いちばんイメージ通りだったのは元バレエダンサーの母親、黒木瞳でした。引きこもりの悠子の弟を「努力できない」人間だと貶すところがいかにもって感じで上手かった。

あと原作ではあまり存在感が強くなかったリキの母親を富田靖子が演る※というので、彼女にどんな意味を持たせていくのか次回がまた楽しみです。

※追記 これは私の勘違いで、富田靖子はより重要な叔母の役でした。



燕は戻ってこない

燕は戻ってこない

吉川英治文学賞・毎日芸術賞をW受賞した桐野夏生作品をドラマ化。連続テレビ小説「らんまん」の長田育恵が脚本、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のEvan Callが音楽を担当。派...

燕は戻ってこない - NHK


名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「テレビ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事