花日和 Hana-biyori

星の王子さま

サン=テグジュペリ作の「星の王子さま」(岩波少年文庫・内藤濯:訳)をブックオフで見かけたので買ってきました。(昔持っていたけど人にあげてしまった)
冒頭部分を読んだら、現在の私の気分「オタクな話が通じるかどうかで話してて楽しい相手かどうか決まるなぁ」を見出して共感しました。

物語の語り手は、子供の頃「うわばみがゾウを飲みこんだ絵」を描きますが、大人には「そんなもの描いていないで地理と歴史と算数と文法を勉強しろ」と言われてしまいます。それで絵描きになるのをあきらめて飛行機乗りになりますが、大人になってからも、ものわかりのよさそうな人に会うとその絵をみせて、相手を見極めようとします。(以下引用)

<そいつぁ、ぼうしだ>と言われると、「ウワバミの話も、原始林の話も、星の話もやめにして、その人のわかりそうなことに話をかえました。つまり、ブリッジ遊びや、ゴルフや、政治や、ネクタイの話をしたのです。すると、そのおとなは<こいつぁ、ものわかりのよい人間だ>といって、たいそう満足するのでした。

ちゃんと説明すれば分かる人もいるかもしれませんが、深追いしないのは、どこか殻に閉じこもっている感じもします。でも、自分が大切にしていることだから、下手に言って否定的に捉えられたりつまらなそうな顔をされるのも嫌だ、という気持ちがあるでしょう。

この本は、高校生の時に友だちに誕生日プレゼントであげました。特に仲良しだったわけではありませんが、とても個性的な子で、泣いて喜んでいました。感想も聞いていないし、読んでくれたかどうかもわかりませんけれど。
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