J・ロッシュ・マゾン作/山口智子 訳/堀内誠一 画/福音館書店
子どもの意地と屁理屈が炸裂している、ほほえましいお話です。
10匹の兄弟とおばあさんと一緒に暮らす末っ子リスのゲルランゲは、おそうじが嫌いで「ぜったいにおぼえたくありません」を繰り返します。とうとう、そんなにやりたくないならと、家を出されるはめに。ところが、早々にオオカミに出会ってしまい…!
ゲルランゲの態度が終止毅然として「おぼえたくありません」なので笑っちゃうんですよ。言葉使いが妙に丁寧というのが大きいのですが、それが結果的にオオカミや森の動物たちを振り回して上手いこと事が運んでしまうのが楽しいんですね。
最近よくみる、捕食者と食べられる側の情物語みたいなものかな?と思っていたら、そうではなくて弱者とんちものという感じかな。ゲルランゲ自身はとんちを効かせているつもりはなさそうですか。
正しく子供向けに明るくまとめられていて読後感がとっても良かった。思っていた以上に面白かったです。
オオカミはちょっと気の毒にすらなりましたが、彼もまた相当の意地っ張りでした。
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