浜菊会のブログ

半泣き老狼団。一道民が生き抜く為の記録。

大間違いの「文科省に挙証責任」厨

2017-06-30 12:49:36 | 政治
コメントで粘ってるごんべい氏の言い分は、採用できません。


>http://blog.goo.ne.jp/hamagikukai/e/6ad70bd56e8ceb4d9055e9e1bd40ee3c


これは、国家戦略特区諮問会議の民間議員たちでも同じような屁理屈を用いているものであり、議論の出発点からしておかしいですね。


民間議員の原が言っている「挙証責任がひっくり返っている」というのは、単なる詭弁術の一種でしかありません。

普通に会話をするなら、


「獣医師の担う新たな分野は、存在するか?」 →  Yes


何らかの新規分野というのは、科学である以上常に存在している。新規研究やこれまで知られていなかったことの新たな知見が得られるのは普通である。その為に多くの研究者たちが日夜努力している。そんなのは当たり前の話であって、獣医学に限った話ではないことは明らか。学問分野にはよらない。


だからとって、「新たな分野」というものの正体が明瞭に分かるわけではない。それは、文科省官僚が考えるわけではない。新たな分野に対応する為と宣言した、今治市が提案する事柄である。新たな分野というのが、どういうものか、それはどの程度見込まれるものか、それを示すのは政策推進側であって、文科省ではない。


国家戦略特区諮問会議は、

ア)創薬プロセスにおけるライフサイエンス研究
イ)感染症対策
ウ)ア)やイ)等新分野の具体的需要に対応

を決定したのであるから、その立論は特区側でやるべきことである。できない、という方が異常。


例えばイ)の感染症対策であるが、口蹄疫や鳥ウインフルエンザ等についての勉強なり、検疫や実務上の対応なりは「既存の獣医学教育を受けてきた獣医師たち」が担っているのであるから、特段の新規性が認められないのは明らか。

つまり、特区諮問会議の連中は、「従来の獣医師たちが行ってきた実務」とは違った業務なり分野なりを想定しているはずで、それを示すべき。文科省にそんな分野が分かるはずがない。だって、空想の夢物語と大差ないからだ。


ア)の創薬プロセスの生命科学研究ってのも、具体的にどういったもので、医学部や薬学部や農学部や理学工学部などではやってない・できない研究らしいので(もし可能なら、獣医学部設置の必然性はなく、他学部でよいはずだから)、それを示せばよいのである。
研究は、学生教育とは本質的には異なっているので、研究機関ではなく、学部設置であることの理由も示せなければならない。研究したいなら、研究機関でも十分だからだ。


例として、獣医師が担うべき新たな分野として「空飛ぶ絨毯研究」というのを書いた。
>http://blog.goo.ne.jp/hamagikukai/e/a3f2904ed4136f0ac827b4eeafcf447f


これと見分けがつかない、っていうこと。「新たな分野」の正体が判明しない限り、需要なんて分かるわけがない。

国家戦略特区では、『獣医師が新たに取り組むべき分野における具体的需要に対応するための獣医学部』設置を特定事業者の公募条件としているので、文科省が具体的需要を言えるか否かの論点には全く無関係に、特区側が公募要件を満たしていることの立証ができなければ、特定事業者採用の決定ができない。


公共事業で、例えば「橋梁工事の~~の技術水準を満たす事業者」と条件が付されていれば、誰でもOKということにはならず、技術水準が条件に到達している業者かどうか、は工事業者の採用を決めた側が判定結果を持っているに決まっている。甲業者は合格だったが、乙業者は不合格だった、という場合、甲が条件クリア、乙が未達を公募した側が立論できないと、「甲だけコネだ贔屓だ、乙は不当に差別された」という意見に対抗できんだろうに。


特区諮問会議の民間議員の原が言ったような屁理屈は「獣医学には新規の学問分野があるんじゃなかろうか」と問われれば、そりゃあ「まああるでしょうね」って答えるに決まっていることを、逆用したに過ぎない。


「新規分野があるなら、それを担う人材はきっと出てくるのでは?」~まあ、多分そうだろうね

「なら、需要があるんだから、それを示せ」~そうはならないでしょう


それは誘導尋問みたいなものだろww
新規分野があることと、それは、「既存大学では誰もできない」ということは関係ない。新規分野があろうとも、従来の獣医学研究従事者とか医学部・薬学部・農学部・生物系研究機関・等でもできるかもしれないし、新規の獣医学部でしかできないことなんて、滅多にあるもんじゃない。


特区諮問会議のメンバーの言う屁理屈は、こじつけでしかない。実際、八田達夫は4条件の適合を確認しており、自身はそれを知っていると断言したのであるから、それを示せるはずだろうに。何故言えないのか?

答えは、特区諮問会議のメンバーは、「誰も答えを知らないから」ではないのかね?、という話なんだよ。




1 コメント

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すみません (ごんべえ)
2017-06-30 19:41:57
前回の記事にコメをつけてしまいました。申し訳ありません。

前のコピペを補足して添付させていただきます

新しい分野とは何かについて提案主体である今治市が明確に述べていますので、参考URL張っておきます。
https://www.ayyoshi.com/%E7%8D%A3%E5%8C%BB%E7%B3%BB%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E3%81%AE%E6%96%B0%E8%A8%AD/

ここで出てくるOIEの資料も見つけたので参考までに
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/051/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2012/10/03/1326537_7_1.pdf

需要がないと立証するべきは前述したように文科省です。
根拠は
[国家戦略特別区域基本方針]
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/pdf/kihonhoushin.pdf
この23ページに「規制所管府省庁がこれらの規制・制度改革が困難と判断する場合には、当該規制所管府省庁において正当な理由の説明を適切に行うこととする。」と明記されているからです。

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