医師が処方する薬は、処方箋がないと買えません。それは十分に承知していましたが・・・。
最近胸痛のために医者に行ったところ、末梢の血管を拡げて血圧を下げ、狭心症にも効果のある薬を処方されました。丁度今日、2週間分が切れたので医者に行こうとしたところ、計画停電の影響で診療時間が繰り上げになったため、間に合いませんでした。
やむを得ず前に処方された薬が載っている「お薬手帳」を持って薬局へ行き、何とか2~3日分でも売ってくれないか交渉してみましたが、医師の処方箋がなければ売れませんの一点張り。確かに医師の処方に基づいて薬を出すのは、スジ論としては正しいやり方かも知れませんが、あまりにも杓子定規な運用にがっかりしました。
震災で避難している方の状況をテレビを見ていると、常用している薬が切れて苦しんでいる方もいるようです。現場に薬がないことが最大の原因ですが、仮に薬が届いたとして、関係者は個々の患者に処方箋を要求するのでしょうか?
平常時と緊急時の区別くらいして欲しいものです。
「要処方せん薬」という規定があって、杓子定規な対応しかできないことに関しては、我々ももどかしく感じてます。
ただ、ずっと定期的に来局されている患者様には、定期的に服用する薬が切れているようなケースでは融通を利かして、「また明日にでも受診して処方箋もらって来てくださいね」ということはあったりします。
さて、今のような緊急時ですので、国は被災地に住んでいる方には処方箋がなくても、お薬手帳や患者様の記憶で薬を渡せるような例外規定をこの度の震災直後に出しました。
被災地には薬もなかなか届かなくて一度に数日分ずつしか渡せなかったようですが、今では供給も少しずつ行き届きつつあります。
話を戻して、今回のケースは初めて処方された薬の2回目だと思いますので、いずれにしても、その薬の継続で良かったのかお医者さんに診てもらう必要があったと思います。
対応の不味さは私も一薬剤師として今後も気をつけようと思います。